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斜滑考\へ | 2004/02/23 | |
衝動買い | 185cmの魅力 | 2004/02/22 |
雪について | 雪のカタマリ具合にこだわってみる | 2004/02/19 |
大雪 | 雪を見ていて思ったこと | 2004/02/13 |
クロスカントリー | 全国中学校スキー大会のこと | 2004/02/11 |
暗い話 | だんだんブルーになってきたゾッ(^^) | 2004/02/08 |
バトルギア3 | 「遊ぶ時はマジだ」の巻き(^^; | 2004/02/04 |
スキーと楽器 | どちらも大切なのは普遍的な基本ですか(^^)? | 2004/02/02 |
2年目の達人検定 | ガスっていたのが残念だった | 2004/01/28 |
ストーブ | エアタイト式の欠点 | 2004/01/25 |
目標 | 怪しくも魅力的な囁き | 2004/01/22 |
Volkl P20SL | 長い板はやはり深雪で滑り易かった | 2004/01/20 |
RC162 | スキーとは関係ありませんが・・・(^^; | 2004/01/18 |
車のことその2 | ホンダS600とスキー | 2004/01/16 |
毒者の声 | 毒者の部屋増築 | 2004/01/14 |
ニュース | 灰皿回収機構 | 2004/01/13 |
失ったもの | 悪雪が滑られなくなった? | 2004/01/12 |
外足荷重意識 | キッパリ | 2004/01/08 |
2004初滑り | 気分爽快 | 2004/01/07 |
車のこと | ホンダS600 | 2004/01/06 |
気合の入り方 | ウサギとカメ | 2004/01/05 |
衝動買い 2004/02/22 某日娘のスイミングスーツを買いに長野の大型スポーツショップに行った。 スイミングスクールでは週3日それぞれ2〜5Km位泳ぐので水着の消耗も早く、それも結構高価だから親はタマンナイ。 その店内で’03欺術選のビデオを流していた。 娘が物色している間、ついそれに見入ってしまった(^^)。ヘタな落語や漫談より面白かったからだ。 昨年姪が欺術選に参加するにあたり、’02のビデオを見ていた時と同じか、さらに上を行く宇宙語連発に一種の芸術性さえ感じてしまった(笑)。 ナレーターが自分で思ったことを喋っているのではなく、勿論カタガキ命が苦し紛れにでっちあげた原稿を読んでいるのだが、それにしてもよくもマーこんなに流暢にもっともらしく解説?出来るものだと感心すると同時に、プロの手に掛かれば意味不明な言葉も真実味を帯びてくるように感じるから不思議だ。サスガだと思った。 以前書いたように、出演している選手達は皆上手いし滑り方も同じ。金太郎飴の練りこみ具合にほんの僅か誤差があるカモ?といった程度で、滑り方が変(ヘタという意味では勿論ない)でも、誰一人として問題があると感じた人は居ない。 全員がレースでも無いのにワンピース着て、その上にわざわざジャケットを羽織って、スタート直後はクラウ珍グで滑っている。 「ワンピースとジャケット」・・・・このナンセンスなこーでねーと(^^)がナンセンスな解説に華を添えていて余計笑わせてくれた。 欺術選では、こーでねーと得点がでねーのカモ。 ナンセンスと言えば、圧巻はジャンプ台のランディングバーンを滑る種目だ。頭の遥か上空を飛んで行くジャンパー達に比べ、その下でチョコマカ滑っているのが哀れにも思える。今年も使うらしいが、バーンを外れて落っこちないことを祈るばかりだ。 ナレーションではそれぞれの選手に大きな違いのあるという意味のことを盛んに訴えている。つまり、どう見ても同じとしか思えないのに、「Aはグッド、Bはイマイチ」といった調子なのだ。あえて違いを見つけるとしても、体格の相違による滑りの雰囲気程度しかない。 種目によってはガスって審査員には殆ど見えないだろうと思えるコンディションでも得点が出ていることが不思議だったし、どうしてこうもあることないことデマカセをカマすことが出来るのだろうとつくづく感心した。 その不思議な魅力につい惹きこまれてしまい、自分がモニターの前でバカヅラを晒しているのに気がついて思わずテレた。 もしこの解説が理解できたとしたら、それはめでたく宇宙人の仲間入りが果たせたということだろう。 ???をカマされてバカズラになった(元来か?)顔を元に戻しながらスキー売り場をぶらついていたら、1台だけやけに長いスキーが目に入った。 長いとはいっても185cmなのだが、それは慣れ親しんだ形状に近い形をしていたから、吸い寄せられるように近づいて行き、「買うしかない!」と思ってしまったのだ。 早速手に取ってレジに持って行こうとしたら、近くに居た店員さんが「これも一緒です」と言って細長い箱を持ってきた。 「何ですか」 私 「プレートです」 店員さん 「何に使うんですか」 私 「これを板に付けてその上にビンディングを取り付けます。板にはプレート取り付け用の穴が空いています」 店員さん 「ヘーどういう効果があるんですか」 私 「プレートも知らねーハゲげたジジーが使いこなすのは無理じゃねーのか?この板はなんつったってGS用ダゼ、でも今時こんな長い板買うバカはこのジジーくらいだし、ムズカシーこと言って気でも変わられたら又売れ残っちゃうから、この際チョーシ合わせトコ」 というような素振りはおくびにも出さず 「エッジングが敏感になるらしいですよ」 店員さん 「ヘー・・・」 私 プレートを使う使わないは乗ってみて決めればいいから、折角の付録だし、それも持ってレジに行った。 ¥37,920 「チーン」 衝動買いの瞬間だ(^^; 雪について 2004/02/19 以前「ダイヤモンドは何の塊?」というような4択問題を見たことがあった。 @酸素の塊 A炭素の塊 B水素の塊 C欲の塊 雪がしまる過程は、金属の粉を加熱していくと融点近くの融ける直前で粉同士が固くくっつきあう焼結現象に似ているカモ。 焼結金属(合金)はブレーキパッドやモーターの軸受け等に使われたりしているから、わりと身近なのだ。 雪がしまる(固まる)のが焼結現象に似ているのは、融点手前のマイナス領域で結晶の粒同士がくっついてしまうからだが、低温(例えばマイナス20度)だと昇華/蒸発が少ないからサラサラに近く、加熱された状態(例えばマイナス6度)だと昇華/蒸発も盛んになり、積雪の重みも加わって、雪の結晶同士が接触している氷の枝は太く丈夫になっていく。 しかしあくまでマイナス領域でないと、昇華/蒸発した水蒸気が凝結した後凍らないから、雰囲気が0度以上だと融ける一方で、雪の粒同士は周りに張り付いた水分の表面張力でくっついているだけになってしまって、強度は低下していく。 春の腐れ雪がこれカモ。そして完全に融けてから固まったものは雪とは呼ばない。それは氷だ(〜〜) 降った雪は焼結現象の進行程度その他によって、柔らかだったりとても硬かったり様々な硬度を持つことになる。 もっと細かく言えば、引っ張り強度、圧縮強度、せん断強度等にも違いがあるから、同じ硬さに感じても、滑りやすい雪や引っ掛かって滑り難い雪等の性質を持つのだと思う。 材料力学的に性質が変わらない板と、それが接触している雪とが相互に影響し合って成り立つのがスキーイングだと考える時、相手方の材料力学的性質が変化するものである以上、板の性能(性質)だけで技術を語るのは片手落ちと言わざるをえない。 雪の固まり具合によって同じ板でも随分滑走感覚が違うのはよくあることだから、ありがたい教典に訳の分からないゴタクを並べるのであれば、雪の性能(性質)がスキー技術に及ぼす影響も少しは加味したホーがよろしいのでは? 大雪↓で書いたように、雪が何故スキーを支えるのかを考えていくと、いろいろ面白いことが分かってくる筈だ。 スキーの沈下が止まった部分の下には圧縮層が出来、その層の深さは沈下した深さとほぼ同程度になるのはドーしてかとか、この圧縮層が板をそれ以上沈下しないようにする仕組みは一体何なのかとか・・・・。 同じ深雪でも降ったばかりのサラサラな雪より、ある程度時間が経って程よく締まった深雪の方が充実感があって気分良く滑られたりするのは何故なんだろうとか、それを越えてクラスト状態になると逆に滑り難くなるのは何故なんだろうとか・・・。 見た目で滑りやすそうだとか滑りにくそうだと感じると、実際そのトーリだったりすることが多いが、それには理由がある筈だし、それが判ればもっと合理的なスキーが出来、「整備されたとこじゃなきゃヤーヨ」なんて勿体無いことを言ってないで、雪の付いている所ならどこでも調子良く滑られるようになるのだと思う。 ・・・・ンガ・・・。 雪も欲も、程々のカタマリ具合がヨロシーかとは思います。ジッサイのハナシ(^^; 大雪 2004/02/13 連日の雪かきで参った。 10日は快晴で久々に滑りに行けたのだが、今日(11日)は昨日からの雪で又除雪。思わず 「ユーキーワーフル〜〜 あなたわーこないー」 と口ずさんでしまった。「あなた」とは勿論お客様のこと(^^; 利雪を生業にしているから、降らなくては困るし、かといって降り過ぎても困る。いずれにしても雪は天からの贈り物だし、この雪によって自分達の生活があるのだと思うと、空から落ちてくる雪の結晶一粒一粒に「ありがとう」と言いたくなる。 昔雪について学んだことを思い出した。 雪は高空で生まれ、長い時間(時には2時間以上)掛かって地上に落ちてくるから、その間に途中の気温の違いによって結晶は様々に変化する。 雪がいわゆる綺麗な「雪印」の形をしていれば上空も地上付近も低温だし、水滴が凍りついたような形なら上空は比較的温度が高く、地上付近は低温だというようなことも分かる。雪の結晶を観察するといろいろな形があって面白い。 どのような形の雪でも、積もってから時間が経つと結晶が繋がり合う。これは雪の粒同士が接触している部分に他の部分から蒸発あるいは昇華した水分が接着剤の役目をしてくっつくからだ。 結晶の尖った部分は昇華が早いから、次第に丸くなり、その隙間を埋めるように移動して又くっ付き合うから、次第に沈んでくる。サラサラの粉雪がふんわりと50cm積もったとしても、1日経つと30cm位に締まるのはこのためだ。 こうなると粒同士の繋がりも強化され、雪は次第に強度を持つから、スコップですくっても乾いた砂のように崩れることは無いし、その上にスキー板で乗ってもあまり沈まなくなる。 沈むことに変わりはないのだが、ある深さまで沈むと沈下が止まり、その部分直下の雪は板を支えるだけの強度持ってしまう。しかしそこまで沈むのに板は結晶の繋がりを切断してきている筈なのに、又その下の雪は周囲と同じ強度(密度)しかないのが不思議だ。 スキーが進むと次々と前方の雪を押しつぶすから、これが圧雪抵抗、トップが前方の雪を押し分ける力(雪煙の分かな?)が除雪抵抗というのは分かるのだが、いずれにしても板は押せば凹む柔らかい雪の中に浮いた状態になるわけだ。 水中のように浮力がある訳でもないのに、小さな雪の結晶が繋がり、それが板を支え、そして自分達の生活をも支えていることに心から感謝しながら除雪を終えた。 クロスカントリー 2004/02/11 クロスカントリーというスキーがある。文字通り野山を自力で走ったり歩いたり滑ったりするスキーのことだ。 私も詳しい訳では無いし、それにその内容はとてもここで書き切れるものではないので、どのようなものか知りたい方は、関係の書物やサイトを参考にして頂きたい。 静寂な雪原や丘、森の中をこのスキーで遊ぶのはアルペンスキーとは又違った趣や楽しさがある。 以前仕事で北海道の札幌国際スキーマラソンに行った時、選手としてではなく、5Kmのコースを走ったり歩いたりしたことがあった。 17年前、この景色を見てから北海道をMCで巡りたくなった 羊が丘公園の周辺で行われたのだが、青空の下、緩やかな丘陵地帯の広大な雪原を歩いていると、言葉には尽くせない感動というか感情がこみ上げて来たのを今でも忘れない。 大自然の中で人はちっぽけな存在だし、それによって生かされている自分を見つめ直す良い機会でもあったと思う。 地球規模で見れば昆虫達とたいして変わらないのに、ややもすると傲慢になりがちな自分に、自然の恵みに対して感謝の気持ちや謙虚さというものを再認識させてくれた気がする。 地域柄とは言え、クロスカントリースキーを楽しむ人の多さにも驚いたし、その魅力の一端を垣間見た気もした。 しかし、こと競技となると話は別だ。過酷なレースはマラソン以上だと思う。あまりの苦しさに、よだれや鼻汁を垂れ流しながら走るのだ。 こうなると、同じスキーなのにどうしてこの種目を選び、日々ヘドを吐きそうになる程苦しいトレーニングに明け暮れるのか理解出来ないが、きっと選手達には何物にも代えがたい魅力があるのだろう。 白馬はアルペン種目の知名度が高いが、それには興味を示さず、クロスカントリー一筋という子供も多い。 そのクロスカントリースキーの全国中学校大会があった。 これには1年生で娘の同級生が参加しており、以下はそのお母さんの話を参考にしたもの。 各県1チームのリレー競技では、4名から成る長野県チームの全員が白馬中学の生徒だった。 当然個人種目の成績を参考に編成されていて、これは白馬の生徒が成績の上位を占めていたということだ。 リレーは5キロのコース4周20Kmで競われ、それぞれ第一第二走者はクラシカル走法(所謂パスカング)、第三第四走者はフリー走法(スケーティング主体)で走る。 第一走者 松沢 3年生(クラシカル) 第二走者 柏原 3年生(クラシカル) 第三走者 太田(光)1年生(フリー) 第四走者 太田(圭)1年生(フリー) 個人種目でダントツに速かったのは3年生の柏原選手で、クラシカルでは2位に34.8秒、フリーでは29秒差をつけて両種目共ブッチギリの優勝だった。 圧倒的な強さを持っていた柏原選手も、リレー種目での優勝経験は無く、それが叶うとしたら小学生だった両太田選手が中学入学を待つしかなかった。今回の大会は彼にとって心待ちにしていた後輩と組んだワンチャンスのレースだった訳だ。 凡その状況は・・・・第一走者の松沢選手がトップと11秒差の4位で第二走者の柏原選手にタッチ。柏原選手は3人を抜いて2位に40秒の差をつけて太田(光)選手にタッチした。 速いとは言っても、先輩が残してくれた40秒のアドバンテージは、個人フリーで7位(光)と8位(圭)だった二人には無いに等しかっただろうし、又それを守り切らなければ自分達を頼りに待っていてくれた先輩に念願のリレー種目優勝をプレゼント出来ない。 この責任の重さは、1年生の2人には潰されそうな重圧となって圧し掛かったことだろう。 それでも太田(光)は34秒差に留めてアンカーの太田(圭)にタッチした。 途中経過の場内放送で、34秒あったタイム差を、新潟の小山内選手に10秒差まで追い上げられている旨のアナウンスがあったに時は、長野チームは勿論、応援の家族からも悲鳴が上がったそうだ。 個人フリーでのタイムを7秒も短縮した太田(圭)は2位に18秒差まで詰められたものの、ゴールで待つ3人の腕の中に辛うじてトップで倒れこんだ。 長野県のリレーチームが優勝した瞬間だ。 4人は抱き合って泣いた。 1年生の涙は強烈なプレッシャーから開放された安堵からだっただろうし、3年生の涙は小さな体にもかかわらず、健気に期待に応えてくれた1年生への感謝の気持ちだったのかもしれない。 太田(光)のお母さんは「先輩がリードしてくれたおかげ・・・・・」と、息子が言葉を詰まらせると、自分も感極まったらしい。 チームオーダーのアレンジは勿論、ここまで育てた郷津哲人コーチの寡黙でいながら的確な指導力は選手達に信頼されていたし、その力量は以前から知ってはいたが、この結果を見て改めて納得した。 肝心のアルペン種目はというと、女子がSL4位、GS10位が最高で、男子にいたってはSL14位、GS22位という悲惨なもの。このご時世、別に精神論カマすつもりは無いけど、斜滑考Xの「道具」でも少し触れたようなことをチラッと思ったりした。 「アルペン王国」の名が泣いてる・・・・・・笑っているカモ(^^; 暗い話 2004/02/08 昨年にも増して凄い量の降雪に見舞われている。除雪に追われ、ここで書いている意気込み通りにはいかなくなって、最近あまり滑りに出掛けられない。雪が落ち着いたら勿論行く。きっとフカフカの深雪が待っていることだろう。 以前に比べ、冬のお客様は半分以下になってしまい、新聞にも「スキーは凋落傾向」というような記事が載ると、益々減少に拍車が掛かるような気がする。 古い写真を見ては、「あの頃はスキーヤーが減るなんて夢にも思っていなかったな〜」と、佳き時代のことを想 い出したりしている。これは加齢のなせる業か?お陰で滑りにいける時間が豊富に取れるようになってウレシイ(^^;←バカッ 昨年MCであてもなく走っている時に、偶然昔スキー大会で訪れたスキー場を通過した。 リフトの支柱には蔦がからまり、レストハウスは無惨に朽ちていた。当時人々の笑顔や嬌声で活気に満ちていたゲレンデは何時からこんなになってしまったのだろうか・・・・知らなかった。 北海道をツーリングしていると、頻繁に目にする朽ち果てた番屋。 ニシンが大量に押し寄せた時代、漁師達も又これが永遠に続くことを疑わなかったのだろう。 生きる為には有り余る程の魚を獲り続け、そして粗末に扱ったかもしれないその結果、しっぺ返しを喰らったのだろうと思ったりしていた。例え環境の変化があったにしても、だ。 宿を含め、増え続けるスキー場関連の施設も、このままだと何時かは似た様な道を辿るのかと、走りながらぼんやり考えたこともあった。「あの山に沢山並んでいる柱は一体何だ?」と思われる時が来るかもしれないと。 その頃世の中はまだ好景気が続いていて、スキーも同様だったから、仮にそうなるにしても、もっと遠い先のことだろうと思っていた。しかしそれが今現実になりつつある。 為政者はことあるごとに「地域の発展」や「豊かな生活」を口にする。オリンピックがそうであったように、あたかもそれが絶対正義であるかのようだ。 発展とは何だ?それによって得られたものは何だ?豊かな生活とは何だ?バッジテストの100点と同様、具体的にイメージできないまま、無節操な欲望に流されていただけではないのか? 引き換えに失ったもの、取り返しのつかないことの方が、はるかに大きいことに気づいているのかいないのか、金銭がひたすら人を走らせていただけだとも感じないのか、虚しい掛声はこの期に及んでなお変わらない。 アタマオカシーンジャネーノカ? 昨年の秋、ソロで北海道のオロロンラインを走っていた時、朽ちた番屋が春に見たスキー場の朽ちたレストハウスや錆びたリフトの支柱とダブって見えた。冷たい雨が余計悲観的にさせたのか、活気を失ったスキー場は加速度的に崩壊していくのかもしれないと思ってしまった。 一時期爆発的に増えた「スキーをする人」達は、これも異常とも思える20年程前の「バイクブーム」と似ていた。どちらも時代のファッションのようなものだったのかもしれない。 やってみよう、乗ってみようと思った動機はともかく、ブームとはそれが気に入るかいらないかの試用期間みたいなものだから、自分にとって、本当に生涯を通じてするべき価値のある趣味になり得るかどうかを判断する時期でもあった訳だ。 誰かの口車に乗ったとしても、取り合えずやってみなければそれがどういうものか分からないし、始めたからといって全員がハマり込むとは考えられない。一度、あるいは数回だけで、もう「コリゴリ」とか「ウンザリ」だと思った人も沢山いたことだろう。イロイロな意味で。 そのピークに供給を合わせたんじゃ結果は知れていたから、今の衰退・・・と言うよりはむしろウエルバランスに向かって収束しているのだと思う・・・は別に驚きもしない。 少なくとも自分にとってのスキーは生涯続けるに値するスポーツであることに変わりは無いし、その楽しさの根源的な意味を理解できる人々(スキーヤー)によって、これからは程々のレベルに落ち着くのだと思う。 万一全てのスキー場が消滅したとしても、何処かに雪は降る。きっと担いででも滑りに行くんだろうな、体力の続く限り。 バトルギア3 2004/02/04 アルピーヌ新築にあたり、それまでのように大きな宿では納得のいく(自分が)おもてなしは無理だろうとの判断から、定員160名から30名未満に縮小したのだが、色々なことで心に余裕が無かった時期は、現実の厳しさに挫けそうになったりして、当初描いていた理想とは少し違ったペンション経営(家業だから経営とは言わないか?)になっていたような気がする。 それが最近になってようやく小規模ゆえの、自分も一緒に遊び、一緒に楽しみ、一緒に喜び、一緒に悩み・・・・そして何より心からのもてなしが出来る理想のペンションに近づきつつあるように思う。 手前味噌だし勝手にそう思っているのかもしれないが、少なくとも宿屋において・・・と言うかむしろ人生において本当に大切なものは何かを、この21年間でお客様から学ばせて頂いた気がする。そしてそれがかけがえの無い宝物になっている。 先日のH様グループとスキーをご一緒した時、滑るのは勿論、夜のテレビゲームでさえついムキになってのめりこんでしまった。 遊びとは言っても負けると悔しい(^^)から真剣になるし、立場を忘れているのに気づき「イカンイカン」と思いながらも、益々熱くなって押さえの利かないオヤジに、お客様は呆れられたことだろう。 結局負けてしまったが、こういう時間を持てることが何より幸せだと感じた。 イカレた宿屋のオヤジにお付き合い頂き、有り難う御座いました! ちなみにテレビゲームは「バトルギア3」 これは甥が 「汚痔サン!これでショーブしようゼッ」 と乱入した際に落としていったものです(^^) レースの状況は メインレース 超上級コース 車はNSX トランスミッションはAT お客様の成績は3ラップで完走後15秒残し。私は3秒残し位。 帰り際にお客様が「16秒台残せばオーナーの勝ちですよ」と捨て台詞(^^)を残していったものだから、○時間網膜剥離の危険を冒して挑戦した結果、やはりNSXでは11秒台が精一杯だった。 そこで車をシビックタイプRに換えた所、数回のチャレンジだけで、なんと!32秒台が出てしまったのだ。 こうなると↓に書いたことに矛盾を生じるような気がして一瞬「タジタジ」してしまったが、MRとFFの特性の違いということだけで、やっていることは殆ど同じだからヨシとしよう(^^;。それに上手な人の手にかかれば、同じ車だったらより良いタイムを出すことだろう。 次回の戦いが楽しみ。 スキーと楽器 2004/02/02 道具によって滑走感覚が異なるのはよくあることだ。 例えばAよりBの板の方が回し易いとか安定しているとか、単純に具合が良いとか・・・その感じ方は様々だ。 チューンナップの状態や、ビンディングの取り付け位置、あるいはブーツの板との相性その他モロモロのファクターはあるにしても、その板固有の性格によって随分感じが違う。 大雑把に言えば、短くて曲げもネジリ剛性も小さければ回し易いし、その逆は回し難いような気がする。 いずれにしてもスキーを履くと、足の裏が長くなるのは間違いない訳で、スキーとはそういうものだといっても、いきなり2mもの長さの板をくっつけられたのでは、その取り回しが困難になるのは容易に想像出来るし、無駄に長い板より、出来れば短いに越したことはないと誰しも思うことだろう。 実際長い板は短い板に比べ、それだけで大いに面倒くさい、が・・・・何とか工夫してある程度自分の思ったように動かすことが出来るようになれば、あとはチョロイもんだ(^^)。そしてこれを上手く使いこなして色々な斜面を自由に遊べるようになる方法は勿論ある。 例えば、ピアノの練習をする時に、普通は「ドレミファ・・・・」の音階を弾くだけでも、ややこしい指の使い方を覚えることから始まる。そして指一本で問題無く弾ける曲でも、大抵指の使い方は決められている。 他にも椅子の高さ、肘の角度、指の曲がり具合等々・・・・・。だから某スキー団体のように、エルトンジョンの奏法がカッコEから、「今年の運指はこう変えました」などということはありえないし、上達してからも変わることは無い。 易しい曲だけ弾ければ良いのなら、ぎこちなく5本の指を使うより、指一本の方が手っ取り早く弾けるとは思うが、自分の好みの曲や難しい曲もとなると、そうはいかなくなる。 楽器の演奏とスキーが同じだとは言わないが、上達には似たようなプロセスを辿るような気がする。 早くそこそこ滑られるようにしよう(なろう)として、基本的な手続きを省くと先に行って応用が利かなくなるのだ。 ヤマハからベーゼンドルファーやスタインウエイに換えたからといって、タッチや音色が良くなったと感じることはあっても、いきなり難しい曲が弾けたり、見違えるように良い演奏が出来るなどということはありえないのと同様、板を換えるだけで滑りが良くなることも又ありえない。 かつて雑誌の仕事で毎年数十台のスキーをテストしていたことがあった(先入観を無くす為、全ての板には同色のペイントが施されたブラインドホールドテスト)。 それぞれが個性的で、すばらしく良いと感じるものから不良品では?と思うものまで様々だったし、テスター同士の評価も殆ど同じだった。 が、・・・・不思議だったのは他のテスターの滑りが、本人の評価が高い板の時と最悪の板の時と、その滑り方に違いが見られなかったことだ。勿論自分もそうだったのだろう。 つまり板を換えてもテスターA、B、C、それぞれの個性や技術的内容には何ら変化は無く、板の良否による影響を全く受けていないように感じたのだ。 トレモロで鍵盤の反応が遅いと、思う様に音が出ないのと同様のことはスキーでもあるかもしれないが、大抵は道具の良し悪しより技術(人間)の習熟度具合の影響が大きいと思う。 自分も「短い板じゃ悪雪はダメだ」なんて言っている内は、まだまだ正しい基本が習得できていないということだナ。 修行が足りないゾッ(^^; 2年目の達人検定 2004/01/28 25日に2年目を迎えて初の検定に行って来た。 受検者は女性一人を含む9名と相変わらず敬遠(^^)されている。 大雪が降った後なので、悪条件の斜面が豊富にあり、達人検定には絶好のコンディションだったが、残念ながらガスに覆われ、充分に悪雪を満喫すると言う訳にはいかなかった。 でも一応使った斜面は昨年と殆ど同じで、選考の対象にした滑走回数も同じだった。 この検定を受けようと思う人達だから、普通のコンディションで問題のある人は居なかったが、やはり悪条件ではてこずっているように見受けられた。 それを一番感じたのがスカイラインコースの悪雪と整備された斜面とを約半分ずつ通しで滑った時だった。 良好なコンディションの斜面に入った途端、滑りに精彩が現れたこと。この変化はあまりにもハッキリしていたから、少なからず違和感を覚えた。 検定員・・・・とは言っても受検者と一日一緒に滑って遊ぶ同じスキー仲間だが・・・・の方が、やはり枯れた(^^)滑りをしていた。悪雪も整地も殆ど滑り方に変化が無いのだ。 それに比べ、整地では若い受検者の方がはるかに切れ味の鋭いターンをしていたが、残念ながらそれは「上手く乗っている」という印象が強く、したたかさが足りないとでも言おうか、何処か初々しさを感じるものだった。 やはり上手く乗ることが出来ても、曖昧な脚応えの雪ではそれだけでは不充分ということだろう。 圧巻だったのは唯一の女性受検者のパノラマ「タテッコ」での大転倒。このパフォーマンスには検定員全員が その瞬間長野オリンピック男子ダウンヒルレースでのヘルマン・マイヤー選手の転倒を思い出したのは私だけでは無かった。 何かの原因でエッジが急激に咬んで、カービングスキーがその性能をいかん無く発揮してしまったのだろう。MCで言えばハイサイド、スノーボードで言えばインバーテッドエアリアルのマックツイストを平らな斜面でやってしまったようなものだ。 スピードが速く斜面も急だったから、見ていても弾かれた体が着地するまで随分長かったような気がしたし、本人も「いつ落ちるかと思った」と言っていた位だから、顔から落ちた彼女が肩を少し痛めた程度で大事に至らなかったのが何よりだった。 カービングスキーの恐い一面を目の当たりにした気がする。 結果は名人認定者が1名だけだったが、ナント、彼は昨年も名人の認定を受けていたのだ。今回は達人を狙っての受検だったのだが、もう一歩及ばなかった。 達人の認定基準はデッチアゲた我々検定員側にしてからが、いくらカッコイイエンブレムが欲しくても受検を躊躇する位のものだから、それなりに難しいとは思う。しかも検定員個々の主観(とは言ってもバラツキは驚くほど少ない)だからなおさらだ。 一人では入って行く気にならないような斜面でも「皆で滑れば恐くない」というようなノリで遊べるし、滑走距離も時間も長いから、普通の講習を受けるより検定を抜きにしても充分リーズナブルと云えるし、程よい緊張感もあって楽しめる筈。 それだけに受検してみる価値はあると思う。 自分もいつかは受けるかもしれない。 達人>名人ということになっているが、できれば名人のエンブレムが欲しい! でも難しいだろーな〜。検定員がいくら仲良しのお仲間だと言っても、こういう時は「血も涙も無いのか」と思うほど冷徹だからな〜。去年だってスクールの同僚が認定されなかったくらいだからな〜(^^; ストーブ 2004/01/25 家内が何かのアンケートを書いていて 「妻って書くとこ 毒って書いちゃった」っていうもんだから、思わず 「同じヨーなもんじゃネーカ」 って口走ってしまったら思いっきり殴られた←ウソ 殴られはしなかったが鼻で笑われた。悲しいな〜(^^; PCに頼ってばかりいるから自分も漢字の書き方を忘れそうだ。 ところで・・・ アルピーヌの薪ストーブについては以前書いたことがあるが、このコンソリデーテッド・ダッジウエスト社のエアタイト式ストーブは本当に効率の良い燃え方をする。 薪一回の投入で10時間以上燃え続けるし、吹き抜けの食堂をほど良く(薄着じゃちょっと寒いかな〜という位)暖めてくれる。 しかし問題が無い訳ではない。 最大の欠点は風が強い時等、外の気圧が不安定になると煙が逆流すること。 通常のストーブは煙突の温度が高いから、あまり逆流はしないのだが、これは熱の大部分を筐体が吸収し、室内に放出する仕組みだから煙突は殆ど暖まらない。 温度の低い(手で触れらる位)煙突内は上昇気流が弱いから、どうしても僅かな気圧の変化で逆流してしまう。 こうなると風が治まるのを待つかダンパーを開け、普通に燃焼させて煙突の温度を上げるしかない。 シーズン中かなり頻繁にこの現象が起きるから、室内が随分煤けてしまった。 薪が出す煙の匂いは懐かしい記憶を蘇らせたりしてくれるから嫌いではないが、それにしても↓この勢いで噴出されたらソーセージでもぶら下げたくなるのだ。 もう一つはエアタイト(密閉炭焼き方式)だから、ストーブが安定して燃焼を続けるようになるまではかなり面倒な段取りと時間が掛かること。 キャタリティックコンバスター(触媒)を煙が燃焼出来る温度まで暖めてしまえば、後は空気調整用のダイヤル(写真の煙が噴出している部分)で空気の流入量を調整してストーブの温度管理をするのだが、エアタイト式だけあって、このダイヤルと筐体との僅かの隙間(通常1〜3mm)から流入する空気量の変化が燃焼状態に大きく影響する。 それと、筐体左側面上部にある小さなダイヤルは、エアーディストリビューターに新鮮な空気を送り、煙にタービュランスをかけ、より良い燃焼を得る為の空気量を調整する。 そこで空気と混ぜられた煙がキャタリティクコンバスターを通過して低温でも発火燃焼するという仕組み。 只の薪ストーブと言ってもけっこう複雑な仕掛けになっていて、3箇所の燃焼室を持っている。 一次燃焼室が薪の入っている部分 二次燃焼室が煙と空気を混ぜる部分 三次燃焼室がキャタリティクコンバスターとその上部 二つのダイヤルは非常にデリケートな関係にあり、これを上手く調整することによって未燃焼ガスを出さず、燃焼時間を長く(薪の消費を少なく)、且つ充分な筐体温度を保った効率の良い(75%以上)燃焼をさせることができる。 火をコントロールするのは結構面白い反面、うっかりして空気が多めに入っているのを知らずにいると、キャタリティクコンバスターが高温になり過ぎて壊れてしまうから神経を遣う。 ウンチクおしまい(^^; 良いストーブも気圧が不安定だと毒(CO)を出すから、良い妻も○○が不安定になると「毒っぽくなるんだな〜」と、妙に納得。 ・・・・ナンノコッチャ(^^; と言うわけでアルピーヌは多少煙り臭い時があります。 目標 2004/01/22 最近頻繁に滑りに行くようになった。 チョー暇(^^;ということもあるが、単純に滑りたくなるからであって、レースで良い成績を出す為とか、デ○選の為の練習とかいうような、何か目的があって滑りに行く訳では無い。 そういうこととは一切無縁なのだが、時にはHPのネタ探しもするし、滑り難そうな斜面でも不自由無く滑りたいから、多少は滑り方に工夫をしてみたりすることもある。 しかし滑ることや景色を見ること、そして何より自然の中で自由に振舞えることが愉しいという以外、他には滑りに行く理由が見当たらないのだ。 若い頃はそれなりに目標があって練習したから、今ではなんとなく(^^;滑られるようになったとは思うが、同じスキーをするにしても、全く意識が違うのだ。 結果を出すための強迫観念というか、急かされているというか、特にデ○選が近くなると、仕事(指導)の時でさえ心のどこかに「こんなことしててイインジャロカ〜?」というような焦りがあったような気がする。 当時自分自身がスキーを楽しめていたかどうかは甚だ疑問だけれど、稚拙な指導にもかかわらず、生徒さんが上達してくれた時はとても嬉しかったのは覚えている。 今は何の衒いも無く純粋にスキーというスノースポーツを楽しめているような気がする。 ところが・・・・・・最近 あの!「リーゼンスラローム大会に出ないか?」という怪しくも魅力的な囁きが聴こえてきたのだ。 結論は・・・「出ない」←キッパリッ・・・・いや、少なくとも今年は(^^;・・・ん〜・・・・モゴモゴ。 例え出るにしてもこの大会に命を掛けて日々練習に励んでいるバケモノみたいに鍛えられたジジー(^^)がウヨウヨいるから、勝算はハナッから無いのは分かっているし、滑るだけなら、又完走するだけなら別に問題は無いのだが、出る以上納得のいくレースをしようとなれば全く準備が出来ていないのだ。 1)先ず何と言ってもパワー/ウエイトレシオが悪すぎる(^^; 第一ケルンから麓までノンストップで滑ることが出来るといっても、それは殆ど「流して」滑っている訳だし、ライン取りだって自由だから、その気になったレーシング速度では例えリーゼンBコースであっても、脚が持つのはせいぜい4〜5旗門だろう。数ターンだけの瞬間芸的滑りとは訳が違うから、後はそれこそただただ「流して」滑らざるを得なくなるのは目に見えている。 ベスト体重の69Kgまで減量出来たらエントリーを考えても良いが、それまでには15Kgも落とさなくてはならないから、もう絶望的なのだ。69Kgは現実的ではないので75Kgになったら考えることにしよう。 2)規制されたコースを滑る練習は20年以上していない。 単に旗門があるから滑り難いというだけではなく、旗門の付近は必ず荒れる。それも波状に。これがスキーの向きと平行して何本も掘られているから、その影響を受けずに一発で切って行ける技量と脚力があれば問題は無いのだが、「ズレないように」と踏ん張っても大抵「ガッ、ガッ、ガッ、ガッ」と酷い振動を伴ってズリ落とされてしまう。それこそ新教典のオタク理論なんかク○の役にも立たないのだ。 これを数回喰らうと脚には一気に乳酸菌が繁殖してマヒ状態になるから、そうならないようにある程度シーズンオフにトレーニングをしたり、規制コースを滑る練習をしておかなければならない。 3)ドーグが無い。 リーゼンスラローム(大回転)とは言っても「リーゼンスラローム大会」はスーパーGみたいなものなので、それ用かDHLの板が欲しい。ヘルメットも欲しい。ゴーグルも欲しい。レーシングスーツも欲しい。カッコだけでもつけたいから曲がったストック(^^)も欲しい。ワックスも、アイロンも、ブラシもファイルもあれもこれも・・・・・良く滑るワックスはメン玉飛び出る位高価らしいし・・・・・・・無理だな(^^; それに、例えレーシングスーツを手に入れたとしても、腹が出っ張っていたんじゃまるでサマにならないのだ。出ない理由はこれが一番だったりして。 Volkl P20SL 2004/01/20 某日早朝から滑りに行って来た。 ゲレンデは気味悪い位空いていたから、浅いものの荒らされていない新雪が随分残っていてけっこう楽しめた。 北尾根にて 板はフォルクルP20SL200cm 久しぶりのコンベンショナルタイプ、奇も衒いも無いマットーなスキー。 「ア〜ヤッパリ板はこれでなきゃ」 ・・・・・・とはマッタク思いませんでした。正直言って(・・; 昨年どっぷり今風の板(P40)に毒されていたので、自動的に曲がらない板(P20)には最初戸惑ってしまった。 ターンを維持する為には常に捻り続ける必要があるし、兎に角いい加減なポジションでは滑らかに曲がってくれない。かなり意識して、それも正確にセンター付近に「ベクトルの指す位置」を維持しないと捻りもままならないから、改めてシビアな板だと思った。 短くてサイドカットのキツイP40だと、多少いい加減に後ろ寄りに乗っても何とか曲がってくれたから、やはり前回感じたように構えも含めてポジションが随分デタラメになっていたことを痛感した。 スカイラインコースを数本滑る内に、乗る位置等々のキャリブレーションがとれたみたいでちゃんと滑られるようになった。 しかし殆ど何もしないで曲がって行くP40に較べると、当然何もしないと何も起きない(^^)P20は人間の素の技量をさらけだしてしまうとも言える。 マットーな滑り方を取り戻したところで深雪に入ってみた。 踏み固められた斜面を滑る時と全く同じ調子で入って行くと、前回の悪戦苦闘が嘘のように、まさしく「ゼッコーチョ〜」で愉しむことが出来た。 深雪とは言っても荒れた部分もある訳で、そういう状況でもP20は自己主張しないから、勝手に変な挙動を起こさない。ところがP40は平滑な斜面で曲がり易いという長所は認めるものの、深雪だとそれがモロにお節介な態度に変わるから実にいまいましい。しかも短いからピッチングを押さえつけるのに神経や体力を使う。 どちらが良いと一概には言えないが、切れの良いスキーにこだわらなければ、やはりP20が深雪では有利だと思った。 スキーは「振り回すのでは無く、少しずつ向きを変えて行くもの」だから、200cmという長さを見ただけで「曲がり難い」と先入観を持つのは早計だと思う。 今日は本当にスキーらしいスキーをした気分になった。楽しいから方々のコースを滑っていたら、知らない間に5時間も経っていた。 RC162 2004/01/18 本田宗一郎氏がイギリスで行われていたオートバイレース「マン島TTレース」出場の決意を社内外に向け宣言したのが1954年だったから、今年で50年の歳月が流れたことになる。 宣言直後、ホンダは本格的なレース用エンジンや車体の研究開発に取り組み、TTレースに初出場を果たしたのは125ccクラスが1959年、250ccクラスが1960年だった。 緒戦はMVやMZの強豪に後塵を拝したものの、何と参戦3年目にしてTTレース125ccクラスでは1〜5位を独占する快挙を成し遂げ、遅れて参戦した250ccクラスでもTTレースでは出場2年目にして1〜3位を独占し、1961年度の二輪GPランキングでは125ccと共に1位となり、1962年度も初戦から9連勝して連続二輪GPランキング1位を得た。 これが空冷直列4気筒DOHC16バルブの250ccレーサーRC162。 TTレースに参戦するにあたり、ホンダは125ccクラスと250ccクラスを同時に開発していたのだが、この5年間の苦労は筆舌に尽くし難い困難なものだったことは容易に想像できる。 そして初出場を果たした後も、初優勝を獲得するまでは勿論、次第に2サイクル勢に苦戦を強いられ、表彰台が遠くなっていったホンダが、4サイクルの意地とも思える伝説のホンダシックスRC165(250cc空冷直列6気筒DOHC24バルブ)を誕生させ、後継機のRC166で1967年に13戦中7勝し、二輪GPランキング1位を取り戻すまでの情熱と苦労は想像するだけで胸が熱くなるのだ。 これを契機にホンダは走る実験室の使命を終えたとして、二輪GPレースから撤退した。 現在所有しているCBR250RRは1991年購入以来今年で13年目を迎えるが、これは1961年度第2戦ドイツGPが行われた超高速コース、「ホッケンハイムサーキット」を平均時速186.41Km/h、ベストラップ何と189.57Km/hを記録してGP初優勝を遂げたRC162とほぼ同スペックとなっている。 「走る実験室」と称したホンダのレース活動は、30年の時を経て夢のGPマシンRC162を、初心者でも扱える形で誰にでも手にすることを可能としたのだ。 スロー系を持たないGPレーサーのアイドリングは恐らく数千回転(6000rpm以上か?)を保つ必要があったと思われるが、CBRは1400rpmでも安定してアイドリングし、レブリミットはRC162を上回る19000pmまで易々と回り切る。 特別デリケートな扱いを要求することもなく絶対的な信頼性を保ち、数万台を生産する量産車でありながら、19000rpmの世界を一般スポーツ車のレベルで経験することが出来るようになるなど、当時高校生だった自分を含め、いったいだれが想像することが出来ただろうか? 技術者達の夢や希望が具現化されたCBR250RRやRC30に触れるたびに、ホンダの経営史上大きな試練に立たされた時期、「苦しい時だからこそ夢が必要だ」とTTレース参戦を宣言した本田宗一郎という人の志の高さを実感する。 戦後の経済的繁栄の一端を担ったこうした人々の地道で息詰まるような努力があったことも忘れ(知らず?)、それをぬくぬくと享受するだけでは飽き足りずに、道端の枯葉が金になると誰かが言えば、無批判にそれに群がるようになった結果が今の日本のていたらくのような気がする。 いつから価値あるものを正当に評価できなくなってしまったのだろうか?日本の工業技術水準の高さを示してくれたモーターサイクルは、日本人自らの手によって今でも不当な扱いを受けている。事なかれ主義の高校に於ける「三ナイ運動」がそれを如実に示しているのだ。 車のことその2 2004/01/16 マタマタS600の話で恐縮です(^^; S600が如何に優れた車だったかを次第に思い出してきた。 雪道での挙動が抜群に素直だったことが、単なる速さとは別の次元で車の楽しさを味わえたような気がしたからだ。 ごく普通の人間にとって必要充分な速さを持つ車と、それをコントロールする楽しさはスキーにも通じる部分があると思った。 今思い出すと何と言う平和で楽しい乗り物だったことか。 雪道でハンドルを切った状態でアクセルを踏み過ぎるとFR車は大抵リヤが先に滑り出すのだが、 それが唐突だったりすると、ビックリしてアクセルを放し、慌てて逆ハンを切ったりする。すると急にグリップが回復するからその揺り返しで数回は蛇行する。そしてこれが収まるまではけっこうアセる。 ところがS600は先ずステアリングで適当に舵角を付けてサイドフォースを発生させてやると、アクセルの踏力とリヤスライドがシンクロしている(アクセルの踏み加減がそのままリヤのスライド量に反映される)から、後はアクセルで曲がり、ステアリングは微調整だけという感じで走れた。 つまり慌ただしいハンドル操作にはならない程度にスムーズ且つ自由に向きを変えられ、 しかも車の揺り返しも起きないから蛇行せずにコーナーをクリアできる。 パワーが無いから、アスファルト道路ではさすがにスロットルを開けるだけでテールスライドは出来なかったが、ローグリップタイヤがブレークするようなステアリング操作をすれば、その後は雪道と似たような感覚で回ることが出来た。 勿論今同じ道を走ったら、フルタイム4WD+スタッドレスタイヤのフィットには較ぶべくも無い遅さだとは思うが、車の挙動を把握した上で自分が操っている実感があるから恐くなかった。 4WD操縦テクニックは別にあるのだろうし、上手な人が走らせればハイスピードでも安定した走り方が出来るとは思うが、一旦横滑りが始まると立て直すのが難しくなるという点で、雪道でもかなりのコーナリング速度までブレイクしないフィットは逆に恐いとも言える。そのせいか、冬になると方々で4WD車が路外に飛び出している光景を目にする。 S600のエンジン(Copyright by T.Y) 左が進行方向 HONDAの文字が見える部分がプラグホールのカバー その下がエキゾーストカムシャフト、上がインレットカムシャフト。これにはタコメーターケーブルの取り出しギヤとディストリビューター(オイルフィラーキャップの左側)が付いている その上がCVキャブレター 高さを抑える為にシリンダーが45°左に寝かされ、空いたスペースにキャブをセットする所など、今見てもシビレルような機能美!そして左に偏った重心をドライバーの乗車によって相殺するという実に秀逸なアイデア?。カムシャフト間の広さが時代を感じさせるし、バルブ挟み角も大きいことが窺われる。 S600がどうしてこんなに素直で楽しい操縦性を持ち得たのか知る由もないが、考えられる理由を挙げてみよう。 車重が軽い 車体が小さい タイヤがローグリップ 重心位置が良い シッティングポイントと重心の位置関係が良い ノンアシストのステアリング MCと同形式のチェーンによるスイングアーム式リヤサスペンション 正真正銘のダブルウイッシュボーンフロントサスペンション スロットルレスポンスに優れた4連装CVキャブ ロングストロークエンジン ジオメトリーの妙も含め、その他沢山(^^) 素人なりの感想は、エンジンの反応の良さと同時に、フロントサスペンションのダブルウイッシュボーンがローグリップのタイヤに最大限の仕事をさせていたのに対し、スイングアーム式のリヤサスペンションは加速時に大きくテールリフトしたし、車体のロールでリヤタイヤの接地面積が減少したから、これがリヤのブレイクを早め、返って挙動を掴み易くしていたのかもしれないと思っている。 現在多くの車は誰でも簡単で快適で、その気になればとんでもない速度で走らせることが出来、そして安全性も高いと思う。しかし楽しさはドーだろう?スキーも似ているような気がしたりして・・・・。 若い頃に経験したダウンヒルレースは、内臓が宙に浮くような気持ち悪さや恐さと戦わなければならなかったから、ゴールが出来た時にはそれなりの充実感はあったものの、臆病な自分にとっては決して楽しいスキーとは言えなかったからな〜。 毒者の声 2004/01/14(01/16修正) こんな稚拙なホームページでも見ていてくれる方が居らっしゃると思うと嬉しいですが、今日「ニュース」について、さいたまに推すマイのKさんから「本当の言いたい放題」と題した添削メールを頂きました(・・; 私の本意ではない部分や瞬間風速的な部分もありますが、そう感じられるのは不徳の致すところですので、今後の反省材料にしていきたいと思っております(^^) こういうアルピーヌのイメージダウンの危険をはらむ怪しいメールも、面白そうなものは無修正で載せることにしました。 「毒者の部屋」を増築しましたので興味のある方はここからお入りください(^^) ・・・・でしたが・・・・・・Kさんから 「ちょっとマズイですよ〜削除してくださいよ〜そんなつもりじゃなかったんですよ〜」 と再三抗議のメールが入りましたので、面白かったのですがやむなく削除することにしました。お騒がせして申し訳ありませんでした。 折角増築した部屋ですから有効に活用したいと思いますが、残念ながら現在は空き部屋になっています。 ニュース 2004/01/13 既に食堂での喫煙はご遠慮頂いていますが、客室での喫煙もご遠慮頂くことになりました。 愛煙家の皆様方にご不便をお掛けしますことをご容赦ください。 平成16年1月12日、アルピーヌの客室にもついに「灰皿回収機構」の手が入った。 全10個にのぼる客室の灰皿回収作業は、延べ3分に及ぶ時間を掛けて行われ、21年間居座り続けた灰皿はついに客室からその姿を消した。 「これで同室非喫煙者の健康に与える影響と、安全な宿泊が最優先の宿屋として、火災発生の可能性が低下したことはまことに喜ばしい限りです」とは執行者の弁。 「 しかしこればかりは家主の沽券にかけて絶対に譲る訳にはいかないのだ!(^^; ・・・・ということでご協力をお願い致します。 失ったもの 2004/01/11 某日(^^)天気が良かったので又滑りに行った。 前日に新雪が50cmほど積もり、今日も冷えていて絶好のコンディション。 連休前のゲレンデはどこもかしこも気味悪い位空いていて、人がいないから飛ばし放題のスキーになってしまった。 新しいタイプの板はそれこそ「ボー」っと乗っているだけで、労せずしてシャープなターンを楽しむことが出来る。 かつての板だったら「シュッイ〜ン」と音のしそうなキレの良いターンはその気にならないと出来なかったし気も使った。僅かなミスがズレを誘発したからだ。しかしこういう板だと中斜度の整備された斜面に限れば、自分で言うのも変だけれど現役時代より上手くなっている(気持ち良く滑られる)気がする(^^; 昨年から本格的に今風の板を使うようになったから、乗り方に馴染んできたのかもしれない。・・・が、それは大きな勘違いだったし、失うものも多かったのだ。 気を良くして黒菱の急斜面に入ってみた。 そこは昨日降った雪が強い風に曝され、表層が2〜30cm程の厚さで締っていて、内部は柔らかい新雪だったのだが、全くスキーにならなかった。 板が短すぎるのか、イージーなスキーに慣れて技術がナマッてしまったのか、とにかく体力や筋力の低下や元々運動神経に難があるのを差し引いても、エラク下手になっていて愕然としたのだ。 クラストに近いから、重く滑りにくい悪雪の部類には入るのだが、それにしても情けないことこの上ない(;;)。何十年も滑っているとこんな状況はいくらでもあったし、取り立てて珍しくはないのに、何と言う敗北感!スゴスゴと這い出してきた。 昨年一シーズン、ターン前半の丁寧な操作を要求される大事な部分で、板の性能に頼ったイイ加減でラクチンな滑り方をしていたから、マットーな構え(良い位置をキープするため)や操作がガタガタに崩れてしまったみたいだ。 足場のしっかりした斜面で強い圧を感じる滑りばかりしていてボケをかまし過ぎた結果、乗る位置(ベクトルの指す位置)が殆どデタラメになっていたから、曖昧で足応えの無い深雪ではトップが潜ったり逆に抜けたりして、ピッチングに対する微妙な制御感覚が衰えてしまっていたのだ。 とうとうヤキが回ったかと思うといやなアセが出たね。 それに板が短いから突き刺さるのが怖くて(実際何度かそうなった)斜面に(30°位)合わせて、上体の谷側への先行動作が全く出来なかった。珍しく「ビビッタ」というところ。 昨年の達人検定で同じ板で同じ様な条件を滑った時は、受検者の手前気合が入っていた為か、何とかこなすことは出来たのだが、今回のように集中力を高められない(必要の無い)状況では全くオソマツ君になってしまった。 次回は秘蔵のP20SL200cmを使うことにしよう。 悪雪では散々だったが、整備されたパノラマコースでは絶好調。今回も高速リフトのチャンピオンスカイペアを使って一人快調に滑っていたら、降り場の椅子に座った怪しげなオヤヂがニヤニヤしているではないか。ん? 「見てたよ〜ん」だって 又しても健吉君に待ち伏せを食らってしまったのだ。「○○にしちゃーウメーと思ったけどやっぱりオメーか」なんて言われるとこの年になっても悪い気はしない。そういう健吉君は元ナショナルデモだけあって今でも上手いね〜。 昔からそうだったけど、合理的で型に捉われない抜群のスキーセンスは、○ジ臭さをまるで感じさせないどころか中高年のスキーヤーに夢と希望を与えてくれるような気がする。 何本か一緒に滑り、リフトの上でのたわいの無い会話で楽しい時間を過ごした後、帰りはガラガラで荒れていないリーゼンコースを二人とも(自分だけか?)ムキになって飛ばして降りた。 今日はチギッてやったぜ! それでも悪雪で被った心の傷は癒えなかった(^^) ゲレンデが空いていて「ゼッコーチョー」などと、お互いこんなにノーテンキに遊んでいてもよろしいのだらうか・・・・(汗) 外足荷重意識 2004/01/08 昨夜の大雪で又除雪作業。絶好の深雪はおあずけ(;;) 昨日のスキーはあまりにも調子良かったので「滑り方」なんて考えずに遊んでいたが、そうは言ってもここでゴタクを述べている以上、どういうふうにしたらエッジが良く効き、板が走るかを再確認してみた。 ターン開始から板がフォールラインに向かう間、全く無意識で滑っていたので記憶は無いが、きっと捻ったりしていたんだとは思う。前半部分についてはいずれ又。 「ボケ〜」と回って行くとフォールラインを越えた辺りからずり落ちが大きくなるから、やはり意識して踏ん張るというかエッジを立てるのだが、その方法3態(^^)。 1:内スキーのアウト(ターン内側)エッジに乗る 結果:脚に力が入らずエッジもうまく効かせられない。何時転倒してもおかしくないバランスの取りにくい怪しい感じ。 内スキー荷重を100%意識しても外足にも乗ってしまうし、だいいちコワザを使えない内脚に乗ったんじゃスキーにならないのだ(爆笑) 2:内スキーアウトエッジ、外スキーインエッジに均等に乗る 結果:内スキーアウトエッジだけよりはるかにマシだが、エッジの面圧が低い為か効きはそれ程でもない。 3:外スキーのインエッジに乗る。 結果:思いっきり効く。切れる。走る。・・・・エッジがうまく効くと外脚だけでは支えきれない程荷重が増えるから内脚にも乗ってしまう。これは外スキーのエッジを確実に効かせた結果現れる現象なので、最初から内脚に乗るのとはワケが違うのだ。しかも転倒の心配は皆無。 注:上記は割と速めの速度(70〜100Km/h?)です。 あまりにも当然の結果なのでバカバカシー位だが、「内足シュドー云々」が今年のハヤリだそうなので一応試してみた。 バカバカシーことをしているとバカバカシーことを考えるもので、ウサギ平のコブ斜面を見ていて、デコボコだと難しそうだけど デコポコ だったら「タノシソージャン」と思ったりした(汗)。 ちなみにパノラマとリーゼンに限って言えば、スクールの研修会参加のイントラの皆さんを含め、誰一人として怪しげな滑り方をしている人は居なかったから、八方尾根スキー場のスキーヤーは健康体と判って一安心(^^) 2004初滑り 2004/01/07 漸く初滑りに行って来た。天気は快晴、ゲレンデはガラガラまっ平ら、冷えていてコンディションは最高。 先ず軽くリーゼンを流していたら、友人の健吉君に見つかり、偶然にも初滑りは2人で滑るハメになった。 いつもはお互いに誘い合って滑りに行くのだが、初滑りだけは自分のペースで調子を取り戻しておきたかったから今日は声を掛けなかったのに、悪いことは出来ませんね〜(^^; 初滑りということもあり、無理をせずパノラマとリーゼンだけで滑っていたのだが、かつての指導員仲間が私服で滑っているのに次から次と遭遇した。天気も良いし、ヒマだし、スキモノはこういう状況だとゾロゾロ出没するね〜。なんとも言えない嬉しさがこみあげてきた。 滑り始めた瞬間から、つい昨日まで滑っていたのではないかと錯覚する程違和感無く滑ることが出来た。 最初は抑えていたものの、あまりにも快適な斜面と雪質だったので次第にペースが上がり、気持ち良く大回りばかりしていると小回りが出来なくなるんじゃないかと心配になってきたので少しフォールラインにも絡んでみた。 マー大丈夫そうだったので一安心。 今日は初滑りの足慣らしということで、リーゼン3本パノラマ10本位滑って早々に帰ってきた。それでも心の澱がきれいさっぱり無くなったような気がして気分は爽快。ヤッパスキーっていいですね(^^) 名木山ゲレンデでのハーフパイプでは「FISキスマークカップ2004ジャパンオープン白馬大会」のスノーボードハーフパイプ競技の2戦目が行われていたが、恐らく見物者0という悲惨なもので、MCのオネーさんもテンション下がってメンドクサソーにアナウンスしていた。 スノーボードの世界は全く知らないのでよく分からないが、4年前のJSBA系?「ニッポンオープン」は有料でもスゴイ観客で溢れていたから、このSAJ系(入場無料)の大会はきっと参加選手の顔ぶれに魅力が無かったのではないかと思う。 本来見せる為の競技なのに見物者皆無で演技しなくてはならない選手や、一生懸命盛り上げようとしている役員が可哀相になった。 ボードに限らず、スノースポーツは見るよりヤルということなんだろうか? 車のこと 2004/01/06 アルピーヌと聞いて「アルピーヌルノー」を想像する人は車好きだと思う。 父親の影響か、自分もMCだけではなく車にも興味があるし、30年程前には解体屋に転がっていた不動のホンダS600をタダ同然(2〜3万円位?)で買って来て、それを半年かけて修理し(勿論自分で)、車検を取って公道を走れるようにしたことがあった。 不動車とは言っても足回りのダンパーが抜けていたり、マフラー(2本だし!)が腐っていたり、キャブレター関係のトラブルだけで、外観もきれいで基本的には不具合は少なかったから、素人なりにイジって動くようにすることが出来た。 その中で一番問題だったのは、エキゾーストポート周辺のウオーターギャラリーが凍結によって亀裂が入っていたことだ。 外観は綺麗でも、前オーナーが廃車にしたのはこれが原因だったのかも知れない。 それに気が付いたのはキャブレターのオーバーホールと燃料通路の漏れ(各キャブへの燃料供給はマニホールドの溝)を直し、水を入れてエンジンが掛かった時だった。 一つのシリンダーが燃焼していないのは直ぐに判ったが、取り合えずエンジンが回ったことで後は何とかなると喜んだのも束の間、エキマニの辺りから大量に水が漏れ出したのだった。 今ならアルミ溶接という方法もあるとは思うが、当時それが可能かどうかには思い及ばなかったから、全く途方に暮れてしまった。悩んだ挙句、ダメモトでエポキシ樹脂で固めることにした。 エンジンが左に45°程傾いて搭載されていたのでとてもやりにくかったが、亀裂周辺を綺麗にしてから包帯に樹脂を沁み込ませて貼りつけていった。 固まってから恐る恐るエンジンを掛けると、何とこれが大成功!漏れはピタリと止まった。 車検を取って長距離を走るようになってからも、ここからの水漏れは無かったから本当に上手くいったと思うが、インマニの燃料通路のガソリン漏れは時々発生した。 今も持っていればもっとちゃんと出来たと思うと、手放したのが悔やまれる。 現在は世田谷にある「ラサ」という深夜のバイクショップのオーナー笹島君が所有している筈。彼は昔八方尾根スキースクールの助教師をしており、一緒にスキーに打ち込んだ仲間。 その彼がどうしても欲しいというので、けっこうくたびれていたこともあり、何とタダ!であげてしまったのだ。 今度MCの具合が悪くなったらタダで修理してもらおう(^^) S600との想い出を書き始めると大変なことになりそうなので少しだけ(^^;。 シートに収まると車が自分の身体と一体になったような気がしたことが一番印象に残っている。 それを強く感じたのが指導員(スキー)の研修会に出席するのに、幌をたたんで助手席にスキーを突っ込み、雪の降る中をスノータイヤ(スパイク無し)だけで山田牧場まで行った時のことだ。 道の両側は除雪された雪で土手のようになっていて、万一コントロールを失っても道路の外には飛び出さないという安心感もあって、山田牧場までのワインディングはスキーに匹敵するほど愉しかった。 とにかくタイヤが殆どグリップしないから、ちょっとラフにアクセルを踏むと横に流れ、テールスライドは勿論4輪ドリフトも全く自由自在、走行ラインだって思った通りに決まるし、まるで車が手足の様になったかと思う程で、こういう低次元でのコントロール性は抜群に良かった。 雪道では無くてもこの一体感は変わることはなかったから、何処に行くのにもS600で、当時乗っていたMC(スズキスポーツ80K−11)は暫くの間出番が無かった。そして自分は車の運転が上手になったと錯覚していた。 後に父親のスカイライン2000GT−Bに乗った時にはそれが単なる錯覚だったことを思い知らされた(・・; S600のような一体感とは程遠い違和感は、雪道で自分の手に負えるシロモノではなかったし、何より、大きく重い「普通の乗用車」だった。 S600を手放してからは自分の運転技術の未熟さを理解しないまま、当時評価の高かったGT−Bがあったにもかかわらず、それには必要な時意外は乗ることもなく、次第に車への興味は薄れていった。そして日常的にはもう一台のスバルサンバーバン4WDに乗る方が多かった。 決して車に興味が無くなった訳ではないが、やはりS600をおいて他には無いと思うから、もしそういう車が現れたら迷わず手に入れると思う。勿論現実的な価格でないと無理だけれど(^^; 現在の車はホンダフィット1.3L4WD これ一台で買い物ゴミ捨てお出掛けにと、アルピーヌのあらゆる用事をこなしている。 装備は至れり尽くせりで、ナント!CDプレイヤーまで付いている(^^)。パワーだってS600とは比較にならないほど強力だし、足もいい。当然とは云え安全面も含め、何から何まで車という道具としての性能は桁違いに良くなっている。しかし何か大事なものが欠落しているような気がするのだ。これはフィットに限らず、S600の後継機?友人のS2000を運転した時にも感じた。 実用車にS600の味を求めるのは見当違いなので、フィットの最大の長所を書いておこう。 先ず誰が何といっても(誰も何とも言ってませんんん??(^^;)燃費が良いということ。冬のチョイ乗り連続シビアコンディションで11Km/L以上、暖かな季節で16Km/L以上、ちょっと遠出した時など22Km/Lは走ってしまうし、海岸沿いの道を淡々と走ったりすると30Km/Lに届こうかという位だ。 車に較べてはるかに軽量なモーターサイクルのRC30やR1100Sでも、どう頑張っても18〜20Km/Lしか走らないから、燃費ではフィットに太刀打ちは出来ない。こういう車に乗るとモーターサイクルの燃費の悪さが不思議に感じる。そして荷室は驚くほど広いから使い勝手は抜群に優れている。短所と言えるのは視界を遮るAピラーの太さくらい。これはけっこう危険カモ。 こういう実用車に乗っていながら、そして雪国に暮らしているにもかかわらず、わざわざロアスカートを取り付けて、降ったばかりの雪をラッセルしているアホな自分が哀れになる。乗りたい車が無くて(買えなくて)妙に屈折しているんだな〜と思う今日この頃(^^) 気合の入り方 2004/01/05 スキー場のある地元に住んでいるからといって皆スキーが好きで上手という訳では無いし、全くしない人も居る。殆どの人は経験がある程度で、入れ込んでいて上手な人は稀かもしれない。そしてスキーが好きであってもそれ程上達志向という訳でも無いし、いつでも滑られると思っているから、軽く数本滑るだけで満足してしまっているような気がする。 勿論面白いから滑り行く訳だけれど、長年雪に慣れているので滑るのには不自由はしないから、技術云々なんてことはあまり気にしていない。そして自分も最近はそうなってきたみたいだ。 そこにいくと雪の無い地域に住んでいて、たまの休日にスキーに来る人達を見ていると、自分とは気合の入り方がまるで違うことを知る。 何しろ関東方面から車で来るとなると高速代や燃料代を含めて交通費は往復で2万円近くも掛かるし、関西圏ならもっと掛かる。数人で一緒ならコストは下がるけれど、アルピーヌに宿泊し、リフト券や昼食代も入れたら大変な額になる。 地元の人間がスキーに行くのとは訳が違うから、スゴイ旅費と時間を使って来るだけに自ずと気合が入る。気合が入ると考えて滑るから内容も濃くなるし、滑走距離だってハンパじゃない。リフトは運転開始から終了までキッチリ乗る。運転終了時間前に帰るなんてとんでもない。1日で地元のスキーヤーの4〜5日分は軽く滑ってしまう人も居るだろう。とにかく徹底的に滑る。したがって上達も早い。 アルピーヌのお客様にはこのようなスキーヤーが多い。数年前にご一緒した時とは別人28号かと思う程上達した人も居て、技量も気合の入り方も完全に凌駕されてしまったことが悲しくもあり嬉しくもあり複雑な心境。 こういうスキーヤーに較べると、いつでも滑られる快適な環境にある人は気合の入り方が甘い。と言うよりスキーに取り組む姿勢が全く違う。まるで「ウサギとカメ」の話を地でいってるみたいだ。 明日からはお客様が居なくなるから徹底的に滑られる。何日滑ったかは勿論内緒。上達は別にして気合の入り方で負けてはいられないのだ(^^) |