如来菩薩 明王 羅漢 垂迹神 その他 (索引)

如来

日本三如来  ( 清涼寺(京都)釈迦如来    平等寺(京都)薬師如来    善光寺(長野)阿弥陀如来

サンスクリット語で「真実から来た者」の意の和訳。最高位の仏。仏陀とも言い修行をつんで悟りを開いた者のこと。当初は釈迦のことを指していたが、仏教の教義が
多様に展開した結果、色々な如来が出現した。各如来には、多くの菩薩が従って修行している。
また、如来の身体には、32相80種の身体的特徴があり、これを総称して「相好」という。この内の32相は特に重要で、外形的には捉えにくいものもあるが、仏像を造る
場合の基準となっている。32相は下表の通りです。
1 そくげあんびょうりゅうそう
足下安平立相
足の裏が平ら 12 もうじょうこうそう
毛上向相
体毛が上を向いている 23 しせいそう
歯斉相
歯並びが美しい
2 そくげにりんそう
足下二輪相
足の裏に千輻輪がある 13 いちくいちもうしょうそう
一孔一毛生相
毛穴には全て1本の毛が生える 24 げびゃくそう
牙白相
犬歯が鋭利で白い
3 ちょしそう
長指相
手足の指が長い 14 こんじきそう
金色相
身体が金色である 25 ししきょうそう
獅子頬相
頬の肉が豊かで獅子の様
4 そくこんこうびょうそう
足跟広平相
足幅が広く、丸みがある 15 じょうこうそう
丈光相
身体が輝いている 26 みちゅうとくじょうみそう
味中得上味相
何を食べても最上の味
5 しゅそくしまんもうそう
手足指縵網相
手足の指の間に水かきがある 16 さいはくひそう
細薄皮相
皮膚が薄く滑らか 27 こうちょうぜつそう
広長舌相
舌が大きく弁舌さわやか
6 しゅそくじゅうなんそう
手足柔軟相
手足が柔らかい 17 しちしょりゅうまんそう
七処隆満相
手足肩首筋の肉付きがよい 28. ぼんじょうそう
梵声相
声が美しい
7 そくふこうまんそう
足扶高満相
足の甲が高く盛り上がる 18 りょうえきげりゅうまんそう
両腋下隆満相
両腋が引き締まっている 29 しんしょうげんそう
真青眼相
瞳が青い蓮華のような色
8 いにえんせんそう
伊尼延膞相
脹脛が鹿の様に細い 19 じょうしんにょししそう
上身如獅子相
上半身が獅子の様 30 ごげんしょうそう
牛眼睫相
睫が牛の様に美しい
9 しょうりゅうしゅましつそう
正立手摩膝相
手が長い 20 だいぢきしんそう
大直身相
身体が大きい 31 ちょうけいそう
頂髻相
頭頂が盛り上っている
10 おんぞうそう
陰蔵相
陰部が隠れて目立たない 21 けんえんごうそう
肩円好相
肩が丸く豊か 32 びゃくごうそう
白毫相
眉間に右巻きの毛がある
11 しんこうちょうとうそう
身広長等相
身長と両手を広げた長さが等しい 22 しじゅうしそう
四十歯相
歯が40本ある      
お願い

  拝観の可否、日程につきましては可能な限り調
べましたが、念のため、事前に確認するようお願
い致します。変更や間違い等がありましても責任
を負いかねますので、ご了承ください。
凡例

「形式」欄の赤字は国宝
「年代」欄の詳細は、こちら
「備考」欄の記載について
  1.特に記載の無い像は重要文化財
  2.尊名の後ろの数字は像高(cm)
  3.【  】は開扉日、記載なしは常時開扉
  4.(  )の名称は下記の通り
       (奈良) : 奈良国立博物館寄託
       (京都) : 京都国立博物館寄託
       (東京) : 東京国立博物館寄託
       (鎌倉) : 鎌倉国宝館寄託
       (大阪) : 大阪市立美術館寄託








黄色セルは、拝観した仏像です。
釈迦如来
意味 県名 寺名 形式 材質・処理 年代 像高 備考
仏教の開祖、釈迦の姿を表したもので単独像が基本。
東南アジアの仏像は、ほとんどがこの釈迦如来。

釈迦族の王子として生まれた、ゴータマ ・シッダールタは、29歳で出家、激しい修
行の後35歳で悟りを開き、ゴータマ・ブッダとなった実在の人物。
仏陀、釈迦牟尼(釈迦族の聖者の意)、釈尊などと呼ばれている。

釈迦をモデルに、「誕生仏像」や「涅槃像」等、他の如来像には無い像がある。
 (誕生仏 :奈良東大寺   涅槃像 :京都穴太寺)

脇侍
  中心となる尊者(中尊)の左右に置かれる2体の像。
  中尊によって決まり、三尊像と呼ばれる。釈迦如来三尊像の場合の脇侍は、中
  尊からみて左右に下記の通り。
      文殊菩薩像普賢菩薩像
      薬王菩薩像薬上菩薩像
      迦葉尊者像阿難尊者像 (釈迦二羅漢像)
眷属
  中心となる尊者に従う、血縁者や一族、部下、教えをう ける者達で、尊者像に
  よってその像が決まっている。  釈迦如来の眷属は下記の通り。
     八部衆
     十大弟子
     十六羅漢
     十大善神 (彫刻は殆んど無い)

参考)清涼寺式釈迦如来(右表清涼寺西大寺唐招提寺他、下表参照)
  京都清涼寺の釈迦如来の摸刻像。一木造りで衣服のひだが細かく、胸の周り
  が同心円。987年東大寺の僧奝然(ちょうねん)が、宋より持ち帰った。
宮城 竜宝寺 木造・素地 鎌倉 - 163.0 昆首羯摩作【正月・4/8】
茨城 福泉寺 木造・素地玉眼 鎌倉 - 163.6 -
東京 大円寺 木造・彩色 鎌倉 1193 163.9 八百屋お七ゆかりの寺
神奈川 金沢文庫 木造・素地截金 鎌倉 1308 160.6 元称名寺 院保作
京都 三室戸寺 木造・彩色截金 平安 藤原 154.0 毎月17日
奈良 博物館 木造・古色玉眼 鎌倉 1273 78.7 玄海作
愛媛 宝蔵寺 赤栴檀一木・素地 鎌倉 1268 163.6 釈迦堂 興慶作 【4/8】

宝冠釈迦如来
  宝冠をつける釈迦如来は禅宗特有な像で、鎌倉時代後期から室町時代にかけ
  て鎌倉を中心に流行った。本来この像は、華厳経の教主毘盧舎那如来である。
  華厳経によると、毘盧舎那如来と釈迦如来は異名同体であると説く為、宝冠釈
  迦像を安置することが生じたと思われる。
  鎌倉の円覚寺仏殿、建長寺三門二階、京都東福寺三門二階等に安置されて
  いる。
奈良 安居院 (飛鳥寺) 坐像 銅造 飛鳥 609 275.2 飛鳥大仏 伝鞍作止利作
法隆寺 金堂 坐像 三尊 銅造・鍍金 飛鳥 623 86.4 薬王/薬上 鞍作止利作
五重塔 涅槃像 塑造・漆箔彩色 奈良 711 47.5 北面 全長98.0 (塔本四面具)
上御堂 坐像 三尊 桜一木造・漆箔 平安 925-31 227.9 文殊/普賢 【11/1-3】
東大寺 公慶堂 誕生釈迦仏 銅造・鍍金 奈良 8c後半 47.0 立像 灌仏盤径89.4 (奈良)
室生寺 弥勒堂 坐像 榧一木造・彩色 平安 9c後半 105.7 平安初期の特徴翻波式衣文が美しい
金堂 伝 立像 榧一木造・彩色 平安 9c末 237.7 薬壺を持ない古式の薬師如来として造像
南明寺 坐像 一木造・漆箔 平安 後期 142.3 光背に飛天
興福寺 国宝館 坐像 桂寄木造・漆箔 平安 - 227.0 -
岡寺 涅槃像 木造・素地 鎌倉 12c 171.1 (東京)
西大寺 本堂 立像 木造・素地截金 鎌倉 1249 167.0 清涼寺式 善慶等作
唐招提寺 礼堂 立像 木造・素地截金 鎌倉 1258 166.6 清涼寺式 【10/21-23】
東京 深大寺 釈迦堂 倚像 銅造 飛鳥 7c後半 60.6 関東最古の像
京都 蟹満寺 本堂 坐像 銅造・鍍金 飛鳥 8c初 240.3 【5/8以外可】
清涼寺 本堂 立像 魏氏桜桃造・素地截金 北宋 985 160.0 内に五臓六腑 日本三如来 【毎月8日】
来迎院 坐像 左脇侍 寄木造・漆箔 平安 12c推 58.8 中尊:薬師如来89.7
三室戸寺 坐像 木造・截金彩色 平安 1098 154.0 清凉寺式の最初期像
仁和寺 霊宝館 坐像 木造・彩色玉眼 鎌倉 1252 54.2 悉達太子(出家前の釈迦)像
大報恩寺 坐像 木造・金泥漆箔玉眼 鎌倉 13c前半 89.3 本尊 行快作
誕生釈迦仏 銅造 鎌倉 - 53.3 -
二尊院 立像 木造・漆箔 鎌倉 13c 78.8 阿弥陀如来と対 春日作
泉涌寺 戒光寺 立像 木造・金泥彩色玉眼 鎌倉 - 542.4 宋時代美術の影響大
穴太寺 涅槃像 木造 鎌倉 後期 - 1954年発見 なで仏 無指定
萬福寺 大雄宝殿 坐像 三尊 木造・彩色 江戸 1668 250.0 迦葉208.8/阿難208.8 無指定
滋賀 善水寺 本堂 誕生釈迦仏 銅造・鍍金 奈良 8c末 23.2 立像
金勝寺 本堂 坐像 木造・漆箔 平安 藤原 218.8 【要事前許可】
西明寺(甲良町) 立像 寄木造・彩色 鎌倉 - 134.8 清涼寺式
兵庫 圓教寺 大構堂 坐像 三尊 木造・漆箔古色 平安 987 140.9 左脇侍155.4/右脇侍154.5
斑鳩寺 坐像 木造・漆箔 室町 - 203.5 【2/22・23】
淡路国分寺 坐像 木造・漆箔 南北 1340 236.0 【通常拝観不可 要確認】
大分 臼杵磨崖仏 坐像 石造・彩色 平安 11-12c 156.0 ホキ石仏第1群
岐阜 真長寺 坐像 木造・漆箔 平安 藤原 283.0 -
願興寺 大奉安殿 坐像 三尊 木造・漆箔玉眼 鎌倉 1244 70.1 文殊45.5/普賢43.9
説法印の釈迦は少ない 覚俊作
長瀧寺 坐像 三尊 木造・漆箔玉眼 鎌倉 13c 52.0 普賢32.3/文殊32.4
長野 牛伏寺 坐像 三尊 檜寄木・漆箔 平安 藤原 138.2 脇侍は彩色 文殊75.8/普賢77.6 【要確認】
世尊院(釈迦堂) 涅槃像 銅造 鎌倉 - 173.5 【善光寺御開帳と同時期】
大阪 観心寺 霊宝館 坐像 一木造・漆箔 平安 後期 81.8 四方四仏の一尊 【4/17-18】
神奈川 極楽寺 宝物館 立像 木造・素地 鎌倉 1297 158.5 清凉寺式 【4/7-9】
坐像 木造・彩色玉眼 鎌倉 - 90.5 転法輪印 【春秋の火木土日祝日】
円覚寺 仏殿 宝冠 坐像 寄木造・彩色 鎌倉 1282 260.0 体部は江戸(1625)の補造 無指定
熊本 福城寺 立像 木造・金泥截金玉眼 鎌倉 後期 97.3 -
愛知 国分寺 坐像 木造・漆箔玉眼 鎌倉 - 103.0 【要事前許可】
広島 照源寺 涅槃像 木造・漆箔玉眼 鎌倉 - 146.0 【要事前確認】
佐賀 東妙寺 坐像 寄木造・金泥漆箔玉眼 鎌倉 - 110.3 興福寺南円堂の弥勒仏に似る
福岡 南蔵院 涅槃像 ブロンズ 平成 1995 4100 日本最大の涅槃像 無指定
薬師如来
東方瑠璃光浄土の教主で、正しくは、薬師瑠璃光如来と言われる。
病気を治す仏として信仰を集める。

菩薩として修業中にたてた12の大願のなかに、衆生を病から救うという現世利益
を説くことから、その部分が強調され、早くから信仰を集めた。奈良時代には、薬
師如来を本尊として、諸国に国分寺が建立された。

飛鳥から奈良時代の古い時代ものは薬壺が無いが、平安時代以後は、右手で施
無畏印を結び、左手に薬壷を持つのが基本形となる。
(新薬師寺の薬師如来)



脇侍
  日光菩薩像月光菩薩像

眷属
  十二神将像


七仏薬師
  「薬師瑠璃光七仏本願功徳経」によると、東方浄瑠璃浄土には、七如来がいて、
  それぞれ国土を分かちあい、衆生の教化に当たっている。  これを七仏薬師と
  言い、その内の薬師如来が全ての功徳を包括しているという。これを表現する
  ため、光背に六仏を表す方法(奈良  :薬師寺)と、実際に薬師如来を中心に
  七仏一組として造像する場合がある。
   (滋賀:鶏足寺 ・千葉:松虫寺)

 七仏薬師の尊名
ぜんみょうしょうきちじょうおうにょらい
善名称吉祥王如来
ほうげつちごんこうおんじざいおうにょらい
宝月智厳光音自在王如来
こんじきほうこうみょうぎょうじょうじゅおうにょらい
金色宝光妙行成就王如来
むゆうさいしょうきちじょうおうにょらい
無憂最勝吉祥王如来
ほうかいらいおんにょらい
法海雷音如来
ほうかいしょうえゆうぎじんつうにょらい
法海勝慧遊戯神通如来
        やくしるりこうにょらい
薬師瑠璃光如来
奈良 石位寺 伝 倚象 三尊 石造・浮彫彩色 不明 - 115.4 日本最古石彫三尊像
【無住寺 3-5月・9-11月 要予約】
法隆寺 金堂 坐像 銅造・鍍金 飛鳥 607 63.0 元斑鳩寺の本尊
西円堂 坐像 脱活乾漆造・漆箔 奈良 8c後半 244.5 峰の薬師
大講堂 坐像 三尊 檜一木造・漆箔 平安 10c末 247.2 日光/月光
法輪寺 講堂 坐像 樟一木造・彩色 飛鳥 7c中-後 110.2 法隆寺金堂釈迦如来像に似る
正暦寺 倚象 銅造・鍍金 飛鳥 7c 28.0 二重瞼 【4/18-5/8・11/1-30・12/22】
般若寺 立像 銅像・鍍金 奈良 7c 30.5 石造十三塔に納入 (奈良)
興福寺 国宝館 仏頭 銅造・鍍金 奈良 685 98.3 旧飛鳥山田寺本尊 1411年落雷炎上
坐象 桜一木造・漆箔 平安 1013 107.3 -
東金堂 坐像 三尊 銅造・漆箔 室町 1415 255.0 日光/月光
薬師寺 金堂 坐像 三尊 銅造・鍍金 奈良 718頃 254.8 日光/月光 制作飛鳥時代説有り
新薬師寺 本堂 坐像 檜一木造・素地 平安 8c末 191.5 光背に六仏 周囲を十二神将が守る
唐招提寺 新宝蔵 立像 榧一木造・素地 奈良 8c後 160.2 鑑真と共に渡来した工人作か
唐招提寺 金堂 立像 木心乾漆造・漆箔 平安 796-815 336.5 薬壺を持たない
元興寺 (芝新屋町) 立像 榧一木造・素地 平安 9c初 164.8 平安初期彫刻の代表作 (奈良)
国立博物館 坐像 榧一木造・彩色 平安 9c 49.7 檀像風
室生寺 金堂 立象 木造・彩色 平安 10c 164.6 螺髪が彫出し
霊山寺 坐象 三尊 榧一木造・漆箔彩色 平安 1066 62.0 日光/月光 【10月23日-11月第2日曜】
南明寺 坐像 一木造・漆箔 平安 - 82.7 南明寺本尊
秋篠寺 本堂 坐像 三尊 木造・素地 室町 15c 140.5 伝日光/伝月光
千葉 龍角寺 坐像 銅造 飛鳥 7c後 90.0 関東最古 体部は江戸時代の補作
松虫寺 収蔵庫 立像 七仏 榧寄木造・素地 平安 12c 54.3 六仏は立像・一木造 37.9-39.0
石川 薬師寺 坐像 三尊 銅造・鍍金 飛鳥 7c後 総高30.8 棒先の脇侍 【非公開】
滋賀 聖衆来迎寺 立像 銅造・鍍金 奈良 8c 42.5 左手で衣の端を持つ 【要予約】
鶏足寺 世代閣 立像 木造・漆箔 奈良 後期 181.6 元戸岩寺
立像 木造・漆箔 平安 前期 181.6 元法華寺本尊
己高閣 立像 七仏 木造・素地 鎌倉 - 90-100 元己高山法華寺本尊 県指定
櫟野寺 坐像 木造・漆箔 平安 - 222.0 -
善水寺 本堂 坐像 檜一木造・漆箔 平安 993 102.5 厨子入り 梵天/帝釈天 【秘仏不定期】
西野薬師観音堂 立像 木造・漆箔古色 平安 10c後 159.4 別名充満寺 【要予約】
称念寺 立像 木造・素地 平安 1074 215.6 【33年毎 次回2017中開帳】
京都 神護寺 金堂 立像 三尊 榧一木造・素地 平安 8c末 169.7 日光/月光
醍醐寺 霊宝館 坐像 三尊 榧一木造・漆箔 平安 913 176.5 会理作 日光/月光 【春秋年2回】
六波羅密寺 宝物館 坐像 寄木造・漆箔 平安 10c後半 163.7 -
浄瑠璃寺 三重塔 坐像 一木造・漆箔彩色 平安 1047 85.7 【毎月8日・1/1-3・彼岸中日】
仁和寺 霊明殿 坐像 木造・壇像截金 平安 1103 11.8 日本一小い国宝 円勢・長円作 【秘仏】
来迎院 本堂 坐像 三尊 寄木造・漆箔 平安 12c推 89.7 釈迦58.8/阿弥陀59.4 との三尊
平等寺 立像 一木造・漆箔 平安 藤原 153.0 日本三如来 【不定期】
宝菩提院願徳寺 立像 木造・漆箔彩色 平安 後期 110.3 -
勝持寺 瑠璃光殿 坐像 三尊 寄木造・漆箔玉眼 鎌倉 9c後半 85.1 薬壺から薬を取出すしぐさ
東寺 金堂 坐像 三尊 木造・漆箔 桃山 1604 288.0 日光/月光 康正作
福井 多田寺 立像 三尊 榧一木造・素地 平安 初期 192.5 日光十一面観音154.0/月光144.2
【12-3月は要予約】
明通寺 坐像 檜寄木造・古色 平安 12c 144.5 降三世深沙大将の三尊で祀られる
福島 勝常寺 薬師堂 坐像 三尊 欅一木造・漆箔 平安 9c前半 141.8 日光/月光 【4/1-11/15 要予約】
淨泉寺 宇内薬師堂 坐像 木造・漆箔素地 平安 前期 183.3 【要予約】
岩手 黒石寺 坐像 桂一木造・漆箔 平安 862 126.0 貞観仏 光背は七仏薬師 【要予約】
中尊寺 讃衡蔵 坐像 木造・漆箔 平安 - 266.0 元金色院
坐像 木造・漆箔 平安 - 273.3 元願成就院
大阪 獅子窟寺 保存庫 坐像 榧一木造・素地 平安 9c末-10初 92.9 【要予約】
観心寺 霊宝館 坐像 木造割矧・漆箔 平安 藤原 89.4 四方四仏の一尊 【12-2月は要予約】
宮城 双林寺 瑠璃光殿 坐像 欅一木造・素地 平安 10c 119.4 宮城県最古の木造仏
大分 臼杵磨崖仏 坐像 石造・彩色 平安 11-12c 143.0 ホキ石仏第1群
龍岩寺 坐像 木造・素地 平安 - 303.0 他に阿弥陀如来、不動明王あり
茨城 西光寺 坐像 木造・漆箔 平安 - 143.9 【要事前確認】
長野 牛伏寺 坐像 木造・漆箔 平安 - 147.6 【要事前確認】
中禅寺 坐像 桂寄木造・素地 平安 - 97.9 推定では鎌倉時代作
岡山 勇山寺 坐像 木造・漆箔 平安 - 178.5 【要事前確認】
神奈川 覚園寺 薬師堂 坐像 三尊 木造・古色玉眼 鎌倉 - 181.2 体部:南北朝-室町 脇侍:1422年
日光/月光 【8月・12/20-1/8と雨天不可】
宝城坊 坐像 木造・漆箔彩色 鎌倉 - 215.1 【1/1-3・1/8・4/15】
栃木 薬師堂 坐像 鉄造 鎌倉 1277 89.7 【要事前予約】
岐阜 横蔵寺 旧宝物館 坐像 木造・漆箔玉眼 鎌倉 13c 87.7 【60年毎】
兵庫 斑鳩寺 坐像 木造・漆箔 室町 - 206.0 【2/22-23】
高知 雪蹊寺 坐像 三尊 檜寄木造・漆箔玉眼 鎌倉 - 140.0 日光173.3/月光172.4  附十二神将
香川 善通寺 金堂 坐像 木造・彩色 江戸 1685 330.0 運長作 無指定
阿弥陀如来
西方極楽浄土の教主で、「無量寿如来」、「無量光如来」とも呼ばれ、「南無阿弥
陀仏」と念仏を唱えれば、必ず極楽往生出来ると教える。

阿弥陀信仰の根本聖典の「浄土三部経」の一つの「無量寿経」によると、阿弥陀
はもとインドの王子であったが、世自在王(せじざいおう)如来に接し、出家して法蔵
と名乗った。如来が彼のために、二百十億の諸々の仏の国土を現したところ、
それらの国土の長短を五劫という長い時間考えて、四十八の願をかけ、修行し
て仏となった。その願のうちの第十八願が 「念仏を唱えれば、必ず往生させる」
というものであった。
日本では、特に浄土教の各宗派により、大いに崇拝された。

浄土真宗の本尊の阿弥陀如来の光背は、放射状に光を現した頭光で、四十八
本から成る。これは、阿弥陀の四十八願を表している。また、俗にあみだクジと
か、帽子をあみだに被る、は、この光背の形状から来ている。

脇侍
  観音菩薩/勢至菩薩
  二十五菩薩

五劫思惟阿弥陀
  阿弥陀如来が法蔵菩薩の時の長い修行で、髪が伸びた姿を表す。
     (奈良東大寺勧進所阿弥陀堂奈良五劫院

宝冠阿弥陀如来
  本来如来は宝冠を付けないが、宝冠を付けた阿弥陀如来がある。真言宗の
  紅頗梨秘宝の本尊「紅頗梨(ぐはりじき)阿弥陀如来」と天台宗の常行堂の本
  尊である。なお。紅頗梨色とは赤色のこと。
    (紅頗梨色阿弥陀:東京安養院  常行堂本尊:滋賀梵釈寺

阿弥陀三尊来迎像
  観音菩薩は、往生者を乗せる蓮華台を掲げ、勢至菩薩は合掌し、中腰や立
  膝で迎える三尊像。京都三千院の来迎三尊像の脇侍は、跪坐で迎える。
    (京都三千院

阿弥陀二十五菩薩来迎像
  臨終の信者を極楽浄土に迎えるため、観音菩薩と勢至菩薩を先頭に二十五
  菩薩が雲に乗り、楽器を鳴らしながら、集団となって来迎する像。図は多い
  が像は少ない。  (京都泉涌寺即成院

善光寺式阿弥陀三尊
  一つの舟形光背に三尊がおさまり、阿弥陀如来は右手の指を全部伸ばし、
  左手は人差指と中指を伸ばし他の指をを曲げる印相を結ぶ。又両脇侍は胸
  の前で、手を重ね合わせて立つ。
    (長野善光寺

九体阿弥陀如来
  釈迦如来が極楽往生を念ずる人を迎えに来る(来迎)方法に九通(九品)りあ
  り、それを九品来迎(くほんらいごう)と言う。九品は、往生する人の生前の功徳に
  より決まると言う。これを現したのが九品仏で、本来はそれぞれ来迎する阿弥
  陀仏の形が異なると言う。
   (京都浄瑠璃寺東京淨眞寺
九品来迎
  上生 中生 下生
上品 上品上生 上品中生 上品下生
中品 中品上生 中品中生 中品下生
下品 下品上生 下品中生 下品下生

見返り阿弥陀
山形 出羽善光寺 立像 木造 鎌倉 50.8 県指定 【要確認】
群馬 万日堂 立像 檜寄木造 室町 83.0 高崎市指定 【要確認】
富山 安居寺 立像 寄木造・玉眼 室町 78.0 県指定 【毎年10/18】
京都 禅林寺(永観堂) 右表
奈良 法隆寺 大宝蔵院 坐像 三尊 銅造・鍍金 飛鳥 7c末 33.3 観音27.0/勢至27.0 伝橘夫人念持仏
伝法堂 坐像 三尊 木心乾漆造・漆箔 奈良 8c後半 87.7 東の間 観音127.3/勢至118.8 【非公開】
坐像 三尊 脱活乾漆造・漆箔 奈良 8c 120.2 中の間 左157.3/右160.0 【非公開】
坐像 三尊 脱活乾漆造・漆箔 奈良 8c 119.0 西の間 左159.0127.3/右157.1 【非公開】
金堂 坐像 三尊 銅造・鍍金 鎌倉 1232 64.6 観音55.4/勢至(飛鳥)61.5 中尊:康勝作
興福院 坐像 三尊 木心乾漆造・漆箔 奈良 8c後半 89.1 左脇侍75.4/右脇侍76.1
吉田寺 坐像 木造・漆箔 平安 12c 225.8 大和のおおぼとけ 定朝様 千体仏の光背
當麻寺 講堂 坐像 木造・漆箔 平安 10c 104.0 紅頗梨色阿弥陀 本来は赤色彩色 (奈良)
坐像 木造・漆箔 平安 末期-鎌倉 220.5 定朝様
東大寺 勧進所 坐像 木造・漆箔 平安 12c 87.8 阿弥陀堂 元眉間寺 【10/5】
坐像 木造・漆箔 鎌倉 - 106.0 阿弥陀堂 五劫思惟像 【10/5】
俊乗堂 立像 木造・金泥截金玉眼 鎌倉 1202 98.7 安阿弥様 快慶作 【7/5・12/16】
長岳寺 坐像 三尊 木造・漆箔玉眼 平安 1151 143.0 観音106.5/勢至107.8 最古の玉眼仏
円成寺 本堂 坐像 木造・漆箔 平安 後期 141.0 円成寺本尊 定朝様
南明寺 坐像 木造・漆箔 平安 後期 142.3 定朝様
喜光寺 坐像 木造・漆箔 平安 後期 233.0 -
元興寺 極楽坊 坐像 欅一木造・漆箔 平安 - 160.5 奈良市中院町
興福寺 国宝館 坐像 桧寄木造・漆箔 奈良 - 225.7 -
五劫院 坐像五劫思惟 檜一木造・漆箔 鎌倉 - 124.2 善導大師作 【8/1-17・他日は要予約】
璉珹寺 立像 寄木造 胡粉彩色 鎌倉 - - 裸形(通常着衣) 県指定 【5月】
京都 広隆寺 講堂 坐像 三尊 木造乾漆併用・漆箔 平安 9c前半 263.6 地蔵/虚空蔵
仁和寺 霊宝館 坐像 三尊 檜一木造・漆箔 平安 888 90.0 観音/勢至 【4/1・10/1から各50日間】
清涼寺 霊宝館 坐像 三尊 木造乾漆併用・漆箔 平安 896 178.2 観音/勢至 【4/1-5/31・10/1-11/30】
岩船寺 本堂 坐像 欅木造・漆箔彩色 平安 946 284.5 伝行基作
平等院 鳳凰堂 坐像 寄木造・漆箔 平安 1053 283.9 定朝作
泉涌寺 即成院 坐像 木造・漆箔彩色 平安 1094 223.6 二十五菩薩来迎像の本尊
法界寺 阿弥陀堂 坐像 木造・漆箔 平安 11c末 280.0 定朝様 平等院像を踏襲
浄瑠璃寺 本堂 九体 坐像 寄木造・漆箔 平安 11c-12c 224.2 他八体尊 138.8-145.4
法金剛院 坐像 木造・漆箔 平安 1130 224.0 定朝様 院覚作
安楽寿院 坐像 木造・漆箔 平安 1139 87.6 【要予約】
三千院 往生極楽院 坐像 三尊 檜寄木造・漆箔 平安 1148 233.0 観音/勢至 定朝様 来迎仏
来迎院 坐像 右脇侍 寄木造・漆箔 平安 12c推 59.4 中尊:薬師如来89.7
東福寺 光明宝殿 坐像 木造・漆箔 平安 藤原 281.8 元万寿寺 【非公開】
宝慈院 坐像 寄木造・漆箔 平安 藤原 284.8 尼寺 通称千代の御所 【要事前確認】
真如堂 立像 木造・漆箔 平安 後期 108.4 慈覚大師円仁作 【毎年11月15日】
円隆寺 坐像 三尊 木造・漆箔 平安 - 227.3 薬師156.3/釈迦153.0 【要事前確認】
知恩院 御影堂 立像 木造・彩色 鎌倉 初期 98.2 -
宝佛殿 立像 木造・彩色 近代 昭和 480.0 無指定
石像寺 坐像 三尊 石造 鎌倉 1225 91.5 通称:釘抜地蔵 左脇侍103.0/右脇侍103.3
禅林寺 (永観堂) 立像 木造・漆箔 鎌倉 初期 77.7 顔が斜め左後方を向いた見返り阿弥陀
大念寺 立像 木造・漆箔玉眼 鎌倉 1243 80.9 真如堂の模刻像
二尊院 立像 木造・漆箔 鎌倉 13c 78.8 釈迦如来と対 春日作
三重 慈恩寺 立像 木造・漆箔 平安 初期 162.1 【要予約】
大阪 四天王寺 宝物館 坐像 木造・漆箔 平安 11c 138.2 元和歌山明王院
孝恩寺 宝物殿 坐像 三尊 木造・漆箔 平安 - 138.8 十一面179.3/十一面167.5
得生寺 坐像 木造・漆箔 平安 - 280.0 【要事前許可】
大分 臼杵磨崖仏 坐像 三尊 石造・彩色 平安 11-12c 182.5 ホキ石仏第1群第2龕
真木大堂 収蔵庫 坐像 寄木造・漆箔彩色 平安 後期 211.0 元伝乗寺の本尊 定朝様
富貴寺 大堂 坐像 榧寄木造・彩色 平安 後期 85.3 大堂は国宝 【雨天不可】
岩手 中尊寺 金色堂 坐像  左檀
三尊  中央
右檀
木造・漆箔金泥彩色 平安 1124-1187
65.4
62.3
48.9
観音68.5/勢至68.0 地蔵6+天2(63.8-69.4)
観音74.2/勢至74.2 地蔵6+天2(62.7-67.0)
観音73.6/勢至73.0 地蔵6+天1(62.0-68.2)
中尊寺 讃衡蔵 坐像 桂寄木造・漆箔 平安 12c 267.9 -
福岡 観世音寺 宝蔵 坐像 樟一木造・漆箔 平安 1126-31推 219.7 二重瞼 元金堂本尊
鳥取 大山寺 坐像 三尊 木造・漆箔 平安 1131 270.0 左脇侍270.0/右脇侍263.0 良円作
滋賀 西教寺 本堂 坐像 木造・漆箔 平安 12c後 278.8 定朝様
石馬寺 坐像 木造・漆箔 平安 藤原 274.0 定朝様
長寿寺 収蔵庫 坐像 木造・漆箔 平安 藤原 285.5 【要事前許可】
仏性寺 坐像 木造・漆箔 平安 藤原 281.5 【要事前確認】
淨厳院 坐像 寄木造・漆箔 平安 藤原 273.5 【要事前許可】
立像 銀造 鎌倉 鎌倉 7.6 銀製は珍しい 厨子入り 【非公開】
梵釈寺 坐像 木造・漆箔 平安 後期 115.4 宝冠阿弥陀如来(常行堂本尊)
金剛輪寺 本堂 坐像 木造・漆箔 平安 後期 140.0 須弥壇左側
坐像 木造・漆箔 鎌倉 1222 141.2 須弥壇右側 経円作
延暦寺 国宝殿 立像 寄木造・金泥截金玉眼 鎌倉 13c 97.4 安阿弥様 旧滋賀院蔵
兵庫 太山寺 阿弥陀堂 坐像 木造・金泥漆箔 平安 藤原 275.1 二十五菩薩練供養(5/12)
達身寺 坐像 寄木造・漆箔 平安 藤原 227.1 丹波の正倉院と呼ばれる
浄土寺 浄土堂 立像 三尊 木造・漆箔 鎌倉 1195 530.0 観音/勢至 逆光に浮く像は圧巻 快慶作
本堂 立像 木造・漆箔 鎌倉 1201 266.5 上半身裸形像 快慶作
福島 願成寺(いわき市) 坐像 三尊 檜寄木造・漆箔 平安 1160頃 84.8 観音102.7/勢至101.5
願成寺(喜多方) 坐像 三尊 木造・漆箔玉眼 鎌倉 - 240.9 左125.7/右133.0 光背千仏
山梨 願成寺 坐像 三尊 木造・漆箔 平安 12c 146.0 観音170.0/勢至172.0
善光寺 宝物館 坐像 三尊 寄木造・漆箔 平安 12c 140.6 観音139.1/勢至139.7 元光増寺
金堂 立像 三尊 銅造・鍍金 鎌倉 1195 147.2 善光寺式 観音95.5/勢至95.1 【7年毎】
栃木 大谷寺 伝坐像 三尊 石造(凝灰岩) 平安 後期 266.0 左脇侍336.0/右脇侍391.0 第4龕
香川 妙音寺 坐像 桧寄木造・漆箔彩色 平安 末期 231.8 定朝様 【要確認】
静岡 願成就院 大御堂 坐像 木造・漆箔 鎌倉 1186 142.4 運慶作
神奈川 浄楽寺 収蔵庫 坐像 三尊 檜寄木造・漆箔 鎌倉 1189 141.8 観音178.8/勢至177.1 運慶作【3/3・10/19】
高徳院 坐像 銅造・箔押 鎌倉 1252 1138.7 鎌倉大仏
円覚寺 立像 三尊 銅造・鍍金 鎌倉 1271 42.6 善光寺式 左脇侍33.2/右脇侍32.8
賀茂延時作 【11/1-3頃宝物風入れ】
浄光明寺 収蔵庫 坐像 三尊 木造・土紋玉眼宝冠 鎌倉 1299 141.4 観音106.9/勢至106.0 【木土日祝日】
和歌山 金剛峯寺 遍照光院 立像 木造・金泥截金玉眼 鎌倉 1195 81.5 安阿弥様の手本像 快慶作
光臺院 立像 三尊 木造・金泥截金玉眼 鎌倉 1221頃 79.2 観43.0/勢48.1 快慶作 【要事前許可】
道成寺 念仏堂 坐像 木造 漆箔 江戸 - 120 五劫思惟像 無指定
埼玉 保寧寺 坐像 三尊 木造・漆箔 鎌倉 1196 88.3 観音94.8/勢至105.3 宗慶作
秋田 全良寺 坐像 銅像 鎌倉 12c 132.0 秋田県唯一の重文
群馬 善勝寺 坐像 鉄造 鎌倉 1243 87.9 【要確認】
東京 善明寺 坐像 鉄造 鎌倉 1253 174.0 日本最古最大鉄仏
大悲願寺 坐像 三尊 木造・漆箔 鎌倉 12-13c 89.4 千手54.8/勢至60.6 【4/21-22】
安養院(板橋) 孔雀座 坐像 木造・彩色截金玉眼 江戸 初期 28.2 総高99.8 板橋区指定 【要事前予約】
淨眞寺 三仏堂 九体 坐像 寄木造・漆箔 江戸 1664-67頃 274-287 珂碩作 都指定
広島 安国寺 立像 三尊 檜寄木造・漆箔玉眼 鎌倉 1274 171.1 観音131.7/勢至131.7  善光寺式 覚尊作
熊本 青蓮寺 立像 三尊 木造・金泥截金玉眼 鎌倉 1295 99.1 観音63.0/勢至61.8 院玄作
長野 善光寺 立像 三尊 銅造・鍍金 鎌倉 後期 42.4 左30.5/右30.2 【6年毎 次回2015年】
茨城 万福寺 立像 三尊 檜寄木造・漆箔玉願 鎌倉 - 96.0 歯吹阿弥陀 開いた口から歯が 県指定
青森 大円寺 坐像 寄木造・漆箔玉眼 鎌倉 - 233.2 寺伝 大日如来
岡山 弘法寺 被り仏 木造・漆箔 鎌倉 - 205.0 無指定 【5/5】
富山 安居寺 立像 檜寄木造・ 室町 - 78.0 見返阿弥陀 【県指定】
大佛寺 坐像 銅像 昭和 1932 743.0 高岡大仏 自称日本三大大仏 【市指定】
毘盧舎那如来 (びるしゃな)
盧舎那(るしゃな)如来とも略す。光があまねく照らす太陽の意味。「華厳経」や「梵
網経」では、釈迦の存在の根源に有り、釈迦は毘盧舎那如来の仮の姿であり、仏
教の真理である仏法そのものを示す、と言われる抽象的な概念の仏。
華厳経では、三千世界の中心。諸宗によって理解を異にする。蓮華蔵世界という
広大な世界の教主で、蓮華をかたどった台座の上に結跏趺坐し侍物はとらない。
奈良 東大寺 大仏殿 坐像 三尊 銅造・鍍金 奈良 752 1486.8 如意輪/虚空蔵
体部:室町 頭部:江戸の復興
唐招提寺 金堂 坐像 三尊 脱活乾漆造・漆箔 奈良 8c後半 339.4 梵天/帝釈天
光背千体仏(現存864体)
法華寺 本堂 仏頭 木造・漆箔 鎌倉 - 115.0 丈六仏の頭部のみ 伝毘盧舎那如来
福岡 戒壇院 坐像 三尊 木造・漆箔 平安 12c後 148.5 文殊/弥勒
三重 新大仏寺 坐像 木造・漆箔古色 鎌倉 - 293.0 元は阿弥陀如来立像
頭部:快慶作 体部:江戸時代 祐慶作
福井 清大寺 坐像 銅像 昭和 1987 1700.0 日本最大仏 無指定
多宝如来
東方の宝浄世界にいるという仏。釈迦が法華経を説いた時、空中に七宝の塔が
現れ、その塔中にいて釈迦を讃嘆し、半座を分け与えたという仏。主に日蓮宗の
崇拝物に多い。
奈良 唐招提寺 新宝蔵 坐像 木造・素地 平安 初期 87.3 尊名は寺伝 【春秋年2回】
大日如来
平安時代の初期、中国から、系統だった密教空海最澄によってもたらされた
が、それ以前、奈良時代にはすでに密教の経典の大日経が伝わり、また密教系
仏像の、多面多臂の変化観音や虚空蔵菩薩などが造られていた。

空海のもたらした密教は、真言宗で東密(東寺系の密教)、最澄の密教は天台宗
で台密と言われ、それ以前の密教は、雑密と呼ばれている。

この、大日如来と不動明王が、密教を代表とする仏像である。


毘盧舎那如来が更に発展し、密教世界の最高位に位置する絶対的存在となった
如来で宇宙の根本仏という。

日本では、平安時代に密教がもたらされてから、造られるようになり、真言宗
台宗
の両派で篤く信仰されている。

蓮華座に結跏趺坐し、宝冠と装身具で飾られた菩薩形の姿で造られているが、
菩薩像のような、立像はない。

曼荼羅とは、この大日如来の世界を表したもので、それぞれ金剛界曼荼羅、胎
蔵界曼荼羅と呼ばれている。
 
 (五智如来 参照)
滋賀 石山寺 豊浄殿 金剛界 坐像 栴檀木造・彩色 平安 9c 96.4 元多宝塔本尊
金剛界 坐像 一木造・彩色 平安 9c 96.4 旧多宝塔本尊
多宝塔 金剛界 坐像 檜寄木造・彩色玉眼 鎌倉 1203以前 101.7 現多宝塔本尊 快慶作
向源寺 観音堂 胎蔵界 坐像 檜寄木造・古色 平安 12c 148.5 -
興福寺 胎蔵界 坐像 木造・漆箔 平安 - 150.7 【要事前確認】
奈良 唐招提寺 新宝蔵 金剛界 坐像 檜木造・古色 平安 9c 352.7 西山大仏堂の客仏
円成寺 多宝塔 金剛界 坐像 木造・漆箔玉眼 平安 1176 98.8 運慶作
和歌山 金剛峯寺 霊宝館 金剛界 坐像 木造・漆箔 平安 887頃 98.5 元壇上伽藍西塔安置
金剛界 坐像 木造・漆箔 平安 1148頃 139.0 元谷上大日堂安置
浄教寺 胎蔵界 坐像 木造・漆箔玉眼 鎌倉 - 86.4 【要予約】
根来寺 大伝法堂 金剛界 三尊 木造・漆箔古色玉眼 室町 1404-5 350.0 三尊 金剛薩埵343.0/尊勝仏頂335.0
大阪 興善寺 胎蔵界 坐像 檜一木造・漆箔彩色 平安 1120 288.0 【要事前確認】
金剛寺 金堂 金剛界 坐像 木造・漆箔 平安 12c末 313.5 三尊 不動/降三世
岐阜 横蔵寺 宝物館 金剛界 坐像 檜寄木造・古色玉眼 平安 1183 70.1 チクセノカウシ作 【春-秋 好天の日】
大分 臼杵磨崖仏 坐像 三尊 石造・彩色 平安 12c 98.0 ホキ石仏第1群第3龕
金剛宝戒寺 胎蔵界 坐像 木造・漆箔玉眼 鎌倉 1318 303.8 【要事前確認】
福井 圓照寺 胎蔵界 坐像 木造・漆箔 平安 12c 251.5 定朝様
京都 広隆寺 霊宝殿 胎蔵界 坐像 木造・漆箔 平安 藤原 95.5 他に胎蔵界1躯 74.5
清水寺 宝蔵殿 金剛界 坐像 檜寄木造・漆箔 平安 末期 233.0 【秘仏 ・ 宝蔵殿は非公開】
浄瑠璃寺 潅頂堂 坐像 寄木造・漆箔 鎌倉 13c 60.5 無指定 【1/8-10】
兵庫 無動寺 金剛界 坐像 桧木造・素地 平安 藤原 269.0 三尊 釈迦120.1/阿弥陀118.5
千葉 妙楽寺 胎蔵界 坐像 寄木造・古色 平安 藤原 278.1 【年1回 08年は 2/3】
三重 妙福寺 金剛界 坐像 木造・彩色 平安 - 150.0 他に1躯 147.0 【要確認】
北海道 高野寺 金剛界 坐像 木造・漆箔彩色 平安 - 158.0 北海道唯一の彫刻重文 【要確認】
栃木 光得寺 金剛界 坐像 木造・漆箔 鎌倉 1195-9 32.1 運慶作 【非公開】
神奈川 宝金剛寺 金剛界 坐像 銅造・鍍金 鎌倉 前期 38.5 -
長野 岩殿寺 金剛界 坐像 木造・彩色玉眼 鎌倉 - 104.0 【要事前許可】
山梨 木喰記念館 金剛界 坐像 一木造 江戸 - 86.8 微笑仏(みしょうぶつ) 無指定 【要予約】
阿閦如来 (あしゅく)
密教の金剛界曼荼羅の五智如来に出てく如来だが、古く大乗仏教の初期の仏。
不動金剛、畏怖金剛とも呼ばれ、全てを映し出す知恵を持ち、病気を治す者。
密教に薬師如来がないのは、この阿閦如来と同等の考えから。
 (五智如来 参照)
和歌山 金剛峯寺 親王院 立像 銅造 飛鳥 - 43.0 (大坂市美術館)
奈良 西大寺 聚宝館 坐像 木心乾漆造・漆箔 奈良 - 72.2 四方四仏(奈良)
法隆寺
大宝蔵殿南倉
坐像 木造・漆箔 平安 - 87.0 【春秋年2回】
中宮寺 本堂 坐像 木造・漆箔 鎌倉 13c 55.4 無指定
京都 地蔵院 立像 銅造・鍍金 平安 藤原 37.7 (京都)
宝生如来
同じく、密教の金剛界曼荼羅の五智如来のうちの一尊。金剛界曼荼羅の「平等
性智」南方に配置される。すべての衆の利益を本願とし、衆生の円満を請願する。
 (五智如来 参照)
奈良 西大寺 聚宝館 坐像 木心乾漆造・漆箔 奈良 - 75.0 四方四仏
唐招提寺 新宝蔵 立像 木造・ 奈良 - 246.0 【春秋年2回】
大阪 観心寺 霊宝館 坐像 木造・漆箔 平安 883以前 110.6 四方四仏の一尊 【12-2月は要予約】
 仏頂 (ぶっちょう)
密教の大日如来から派生した諸々の仏のなかでも、最高の仏尊のこと。その仏
頂の内、最も優秀な仏尊を、一字金輪仏頂(いちじきんりんぶっちょう)という。
岩手 中尊寺 讃衡蔵 坐像 智挙印 桂寄木造・彩色玉眼 鎌倉 12c 76.0 一字金輪仏頂
人肌大日 【特別記念年時】
和歌山 根来寺 大伝法堂 坐像 右脇侍 木造・漆箔古色玉眼 室町 - 335.0 尊勝仏頂 中尊:大日如来
四方四仏 ・五智如来
大日如来を中心に、東南西北に配された如来(四仏)の総称。
密教の金剛界曼荼羅によると、智恵を五つに分け、そのそれぞれに如来をあては
めたもの。

本来は、金剛界にしか存在しないものだが、胎蔵界にも存在すると考えて、胎蔵
界曼荼羅にも出てくるが、殆ど造仏されていない。


四方四仏
  最初の仏である釈迦如来以後、他に多くの如来が考え出され、それぞれの浄
  土(居所)がさだめられた。その中で特に有名なのが四仏である。塔の四面に
  安置されたり、四方の壁に描かれたりされた。この四仏の中央に大日如来を配
  したのが、密教の五智如来である。
  現存する四仏は、後世になって薬師如来の代わりに阿閦如来(あしゅくにょらい)
  弥勒如来の代わりに宝生如来を加えた密教四仏が多い。
   (西大寺

西大寺
阿閦如来 奈良 天平 72.2 (奈良)
宝生如来 奈良 天平 75.0 -
西 阿弥陀如来 奈良 天平 75.3 -
釈迦如来 奈良 天平 70.8 (東京)
観心寺
  薬師如来 平安 後期 89.4 -
  弥勒如来 平安 前期 108.4 仏像名は弥勒菩薩(仏眼仏母)
  宝生如来 平安 前期 110.6 -
  釈迦如来 平安 後期 81.8 -

四方四仏 位置 五智如来
知恵 金剛界 東寺像 胎蔵界
年代 像高
- 中心 ほうかいたいしょうち
法界体性智
大日如来 1497 284.0 大日如来
薬師如来 だいえんきょうち
大円鏡智
あしゅくにょらい
阿閦如来
1834頃 136.7 ほうどうにょらい
宝幢
如来
弥勒如来 びょうどうしょうち
平等性智
宝生如来 1834頃 140.0 かいふけおうにょらい
開敷華
王如来
阿弥陀如来 西 みょうかんざっち
妙観察智
阿弥陀如来 頭部:平安
1834頃
136.5 むりょうじゅにょらい
無量寿如来(阿弥陀如来)
釈迦如来 じょうしょうさち
成所作智
ふくうじょうじゅにょらい
不空成就如来
1834頃 135.0 てんくらいおんにょらい
天鼓
雷音如来
京都 安祥寺 金剛界 坐像 木造・漆箔 平安 859頃 161.2 中尊以外:107.3-109.7 (京都)
東寺 講堂 金剛界 坐像 木造・漆箔
大日のみ玉眼
室町
江戸
上表 上表 立体曼陀羅
大日:康珍作
奈良 大日寺 金剛界 坐像 木造・漆箔 平安 藤原 97.7 中尊以外:52.4-53.3
岡山 弘法寺 遍明院 金剛界 坐像 木造・漆箔 平安 - 91.2 中尊以外:51.4-53.5
和歌山 金剛三昧院 多宝塔 金剛界 坐像 木造・金泥彩色截金玉眼 鎌倉 - 82.4 以外:51.8-53.2 金剛峯寺【秘仏要確認】
宮崎 木喰五智館 坐像 木造 江戸 1792-94 262.0
-312.0
不空成就如来→釈迦如来 無指定
山梨 木喰記念館 坐像 一木造 江戸 1800頃 85.6-91.3 不空成就如来→釈迦如来
無指定 【要予約】
四方四仏
奈良 西大寺 聚宝館 坐像 木心乾漆造・漆箔 奈良 8c後半 左表 東:阿閦 南:宝生 西:阿弥陀 北:釈迦
大阪 観心寺 霊宝館 坐像 木造・漆箔 平安 - 左表 薬師・弥勒・宝生・釈迦
東京 寛永寺 坐像 寄木造・玉眼 江戸 1639 37.5-38.3 東:薬師 南:弥勒仏 西:阿弥陀 北:釈迦
元旧五重塔初層安置 (東京) 無指定
 如来形
 如来形だが欠損等で、何の仏像として作られたか不明の像 奈良 唐招提寺 新宝蔵 立像 榧一木造・彩色 平安 初期 154.0 頭部両手先欠損 唐招提寺のトルソー