国立長野病院循環器科
これからカテーテルアブレーションを受ける人のために
最終更新日:平成16年4月11日
 
国立長野病院
 
 
「長野病院開院2年経過して」
筆者には、長野病院開院2年間の現況報告とのテーマを頂いたが、筆者の能力、立場からは、全体を把握することはできないので、循環器領域に限って延べさて頂く。
ほぼ無から循環器科を立ち上げて、しゃに無に、馬車馬のように、ターボエンジンで急速離陸するが如く2年間過ごして来た。筆者のバイオリズムが、高まって、本来の性格の如く攻撃的ならば、この2年間の臨床実績を誇らしげに記述すれば、筆者の勤めは果たされるのであろうが、それではあまりに宣伝し過ぎで、所謂論文調になってしまい、現在の心境では興ざめがしてしまう。
長すぎる前置きはさておいて、臨床実績は"循環器ニュース"に4ヶ月毎に記述し、皆様のお手元に郵送している。もし、郵送されておらず、同ニュースが御希望の方は筆者に御申し付け下さい。郵送致します。2年間に1562件の心臓カテーテル検査とPTCA 119件,ステント189 件, カテーテルアブレーション189件の治療としてのインターべンション 総計383 件を行った。2年間の急性心筋梗塞入院患者は140件であった。かなりの患者さんがこの恩恵を蒙っていると思われるが、当院が今後さらに飛躍していくためには、カバーする医療圏をもっと広げなければならない。着実に、今まで小諸や浅間や佐久に行っていた患者さんが帰って来てはいるが、これだけでは、所詮上下医療21万人が対象であり、現在以上の飛躍は困難である。事実心臓手術件数は減少しており、年間100件の手術件数が医療圏21万人では妥当なのかもしれない。
初心忘るべからず!とは現在のような状況時に相応しい言葉かもしれない。最近思うことは、我々4名の循環器医と心臓外科医が上田に来て、病院の医療レベルは上がったかもしれないが、皆様のレベルに変化はあったのだろうか?当院循環器診療内容は完全に理解されているのだろうか?私自身が医師会にもっと足繁く通わなければならないのかもしれない。
冠動脈造影検査は、日常診療であり、MDL,胃カメラと同じ位置づけであり、決して死ぬことはない。不整脈はただ漫然と投薬すればよいものではなくインターべンションで根治可能である不整脈の病気がある事を解って頂かなければならない。等々、皆様にもっと知ってもらわなければならない事が沢山ある。
未だ、頂点を極めた訳ではないので、きっと滅びることはない、日々精進のみ、臥薪嘗胆、Optimisticに考えれば、Tomorrow is another dayと支離滅裂の事を考えている今日この頃である。(上田医師会誌 9/1/1999)
 

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