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  第一話 「誕生! 香港戦隊!!」

シーン1

RL:さて、天藍はどこで何をしている?
天藍:えーっと……。やっぱり、お店で仕事しています。風水占い(笑)。
RL:占いのジャンルって何か決まってる? 開運とか、恋愛とか。
天藍:ん、特に決めてないですけど、やっぱり女性のいちばんの関心って、恋愛運じゃないでしょうか(笑)。つまり、その手の依頼が多い、と。
RL:じゃあ、平和なある日の昼下がり。片思いで、「うまくいくでしょうか…」みたいな客ばかりならいざ知らず、
「わたしたちー、幸せになれるかなぁ? あはっ☆」みたいなバカップルもうようよと(笑)
天藍:むか(~_~メ) 「貴方たち……悪い気にアテられてるわ。気をつけないと、身の破滅を招くわよ。
 今なら……この、開運幸福の御札を、東南の方角に貼っておけば、防げるわ」
 とまぁ、バカップルはクールにカモにさせて戴きましょう?(笑)
RL:大丈夫、バカップルは2人のために世界はあるの状態なので、カモられても幸せいっぱい(笑)
天藍:ふ(笑)。
RL:ふと、客足がとぎれた瞬間があって・・・。〈霊感〉か〈電脳占い〉で判定してくれる?
天藍:<霊感>で、17です。
RL:わるいよかんがする・・・。
天藍:「……何? この感じ」
 ここに留まってると危険、とかでしょうか?
RL:いや、漠然とした予感を感じるだけ。しかも、その原因がある場所はここよりは少し遠そうだね。どうする?
天藍:「……いちおう、私、風水師なのよね」
 ため息をついて店を畳みつつ、出かける準備をします。
RL:了解。では、次に行こうか。
天藍:はーい。

シーン2

RL:颯天は、どこで何してる?
颯天:時間は何時ごろですかね?
RL:ある晴れた昼下がり。
颯天:どうしようかな……仕事中に抜け出すのはまずそうだから、今日は仕事が見つからなくて、修行中(笑)
RL:すると、前の仕事で仲良くなった日雇い労働者君(エキストラ)が君を見つけて寄ってくるぞ。
日雇い労働者君:「オーウ、ココニイマシタカー」
颯天:「やあ、何か用か?」
日雇い労働者君:「新シイ仕事ミツカリマシタネ。マダ募集シテルヨ、アナタモドウデスカ?」
RL:ちなみに土木作業系肉体労働のようだが。
颯天:「おっ、それはありがたい。今日の夕飯にありつけないかもしれないところだったんだ」
 どこで募集してるか聞こう。
日雇い労働者君:「今スグデモ行ケマスカ? 場所ハ…」
RL:まあ、いつもそんな話がよくあるところだね。物珍しい所でもない。
颯天:じゃあ、「ありがとう、助かったよ」とお礼を言って、そこに行ってみます。
RL:では…〈知覚〉か〈メレー〉で判定してみて。
颯天:〈知覚〉で16。
RL:…漠然とした戦いの予感のようなモノを感じるなあ。
颯天:「むっ、これは……」と、そちらに行ってみる。すでに今夜の夕飯は頭にない。きっと後で後悔するんだ(笑)
RL:いや、現場からだ(笑)。
颯天:募集しているところ?
日雇い労働者君:「行キマショー」
RL:彼は張り切って行っちゃったね。
颯天:それなら、着いていきます。
RL:では、次に行こうか。

シーン3

RL:君が一番見当がつかない。チェスター君、どこで何してる?
チェスター:空港についた所、ってのはどうでしょう
RL:…そこまでHEAVENに来たてホヤホヤだったんか。まあいいや。じゃ、ざわめきと靴音があふれてるコンコース。
RL:これからどこへ行くつもり?
チェスター:とりあえずHEAVEN中心部へ。宿をきめなきゃね
RL:天堂飛機場からHEAVEN中央ってあんまり離れてないんだよなあ。空港から出たところで、〈知覚〉で判定してみて。
チェスター:16です。
RL:…なにやら、雰囲気がおかしいな。例えていうなら、集団の中に突然見知らぬ誰かが入ってきて、微妙な雰囲気になっているところに踏み込んだような。
チェスター:???あたりをうかがってみます。だれか珍しい人間でもいるのでしょうか
RL:目につく限りでは、特に。ただ、こんな会話が聞こえた気がする。
???:「アイツじゃないかな?」
???:「…かもしれません。もうすこし、様子を見ましょう」
RL:あくまで、「気がする」だけれど。それが君に向けたものかどうかも、わからない。
チェスター:声の主がだれかは、分かりませんよねえ
RL:わからないな。
チェスター:「…気のせいか。今日は早めに休んだ方がいいな」
RL:じゃあ、それでHEAVEN中央へ向かうのかな?
チェスター:向かいます
RL:はい、では次に行こう。

シーン4

 HEAVENの異変に気づいた者は、このように、ごく少数だった。
 しかし、事態はもう、かなり進行していたのだった。
 今、「それ」に気づいた者達も、数日前にあったある戦いのことは知らない。
 そして、その戦いに、HEAVENの敵達が勝利してしまったことも。

 ここは、HEAVEN某所。
 無数の兵士達が規律正しく整列していた。
 彼らの前には2人の青年が立っている。
 青年2人の間にも誰かがいるようだが、それがどのような者かはよくわからなかった。
 そして、青年の1人が群衆を前に口を開く。

ワーズワース:「時は来た!」

 彼の名はウォルター=ワーズワース。

ワーズワース:「世界の各地が『災厄』後の惨状にある今、民衆は正しき支配と君臨を受け入れねばならない!
 それができるのは誰か?
 日本か? 否! 彼らが全世界的な視野を持っているか? 昔も今も、彼らは自分たち自身の世界を狭めることしか考えていない! 現に今も、日本は鎖国中ではないか!
 では、北米か? これも否! 所詮彼らは国すべてが子供なのだ! そもそも彼らは、我々から独り立ちできるほど成熟してはいなかった!
 広い視野を持ち、歴史的に成熟し、そして世界の統一を成し遂げる力を持つ者。
 それは我ら、英国をおいて他になし!
 今こそ! 世界の全てを、我ら英国の元に!!」

RL:ワーズワースの声に、鬨の声が上がる。
ワーズワース:「さて、オスカー卿」
オスカー:「何か…」
ワーズワース:「知っての通り、この地の最大の守りを、我々は既に突破している。
 もはや大事はないと思うが、油断は禁物。我ら真英帝国国土奪回軍香港方面隊クラウ=ソナス最強の戦士たる卿であれば、このままの勢いで香港を手中に収めることもできよう。 まずは、この街を今動かしている者達を片づける。
 当初の予定通り、香港の指導者どもを…。よろしいな?」
RL:ワーズワースが指し示した方向には、異形の怪人が。
オスカー:「ああ、わかっている。…問題は無い!」
ワーズワース:「私の調べでは、有力者の何人かは、今日、ここに集まっている」
天藍:(い、いきなり空港爆破テロですかッ?!^^;)
RL:ワーズワースが指し示したのは、ヘヴンズ・ハーヴァー。
オスカー:「ふん」
ワーズワース:「頼んだぞ」
オスカー:「ああ、任せろ…」
RL:では、そうして、オスカーと怪人と戦闘員は出撃していく、と。
オスカー:では、「いくぞ、クレイジェントリ!」
クレイジェントリ:「ははっ。全てを木っ端微塵にしてご覧に入れます!」
RL:さて、では次に行こうか。
天藍:うう、悪の登場ですねッ!

シーン5

RL:では、場所はヘヴンズ・ハーヴァー。颯天が連れてこられた仕事現場はハーヴァーの片隅。老朽化した護岸の工事か何からしいな。
颯天:ところで日給はいくらくらいなのかな?
RL:5000円を香港ドルに換算してくれ。そんなくらい(笑)。正確にはそれで半日給だが。昼下がりだし。
颯天:それならまあ、悪くない……のかな。あたりに気を配りながら仕事する。
RL:で、気を配ると場違いな少女が目につくのだが。
天藍:あ、私も居るのね……(笑)。
「……何?」
 ばたばたと、海風にはためく外套と黒髪〜。
颯天:「おっと、すまない。ここで工事をしてるんで、ここから離れてたほうがいいぞ」
天藍:「……そうみたい、ね。でも、ここは危険だわ。
 悪い“気”が集まっている……。嫌な感じがするの。
 お願い、皆を、ここから避難させて?」
颯天:「そんなこと言われてもな。俺はただの雇われ人でしかないしな。現場監督に言ってくれ」
天藍:どこか現実離れした雰囲気を漂わせていよう。ちと怪しいが、風水師だから気にしない!(笑)。
「そう。じゃあ、現場監督さんの居場所、教えて?」
颯天:教えますよ。
天藍:「ありがとう。……貴方も、できたら避難しておいた方がいいわ」
颯天:「ふっ、熱くなれる戦いなら望むところだ」
RL:で、颯天から聞いた現場監督の姿を探すべく視線を巡らすと、遠くの方の、お金持ち御用達のハーヴァーでは、何らかのイベントが開催されているらしく、ブルジョアちっくな人々が大勢。そして、そこに堂々と近づく、見るからに怪しい集団(笑)
天藍:しまった、悪い気が集まって居るのは、あっちだったか!(笑)
「……いけない。あれは!」
RL:率いてるのはオスカーとクレイジェントリね。
天藍:したたたたッ、と駆け出します。
颯天:「むっ、なんだあのあからさまに怪しいやつらは」
RL:では、かけだした2人は、妙なことに気づく。そこまで怪しい集団なのに、君たち2人以外は、誰も怪しんでない。というより、見えてなさそう。
颯天:うーむ、下手に現場を離れると、二度と雇ってもらえない気もするが……まあいい、将来の正義の味方の勤めだ(笑)
天藍:「……どういうこと? あれだけあからさまなのに、私と、貴方しか気づいてない?」
颯天:「まさか、このあたりではあれが普通だというんじゃないだろうな?」
天藍:「そんなわけ、ない」
颯天:「それもそうだな。なら、答えは一つ。やつらは他人に悟られないほど気配を消すことのできるほどの腕を持つ達人に違いない!」(爆)
天藍:「そうは見えないけど……」
チェスター:別方向からその怪しい集団に近づいていてよろしいでしょうか?
RL:ここに来た理由を説明できれば、どうぞ。
チェスター:中心部に向かう途中で見かけて、追跡してきたというのでは?
RL:結構。じゃあ、颯天と天藍、別方向にもう1人「見えて」そうな人がいるな。で、オスカー。普通の人間には見えないはずの君たちの姿が「見えてる」連中が3人ほど、向かってきてるが。
天藍:ちゃき、とMP10を(健気にも)構えてみよう。
「そこの貴方たち、止まりなさい! そんなあからさまに怪しい格好で、あっち(金持ちヨットハーバー)に何の用なの?」
オスカー:「なに、我々が見えているのか…」
颯天:「おう、見えているぜ! 気配の消し方はたいしたもんだが、まだまだ甘い!」
チェスター:「おまえ達の姿なら、だれにでも見える」
天藍:「貴方たちからは……悪い“気”を感じます。今すぐ、ここから離れなさい」
クレイジェントリ:「あのような者ども、どうとでもなります。まずは作戦を遂行しましょう」
オスカー:「そうだな、この三人は私が相手をしよう…。
 作戦はまかせた、クレイジェントリ…」
クレイジェントリ:「ははっ。喰らえぃ、クレイキャノン!!」
RL:ずどおん。轟音一閃。吹っ飛ぶ金持ち。
金持ち:「うわあー」
金持ち:「ひいぃー」
金持ち:「手がもげた足がもげた」
颯天:助ける暇もなしかい(笑)
天藍:「……何てコトを! この悪漢外道!」
チェスター:イベントってやつですね(笑)
オスカー:「邪魔はさせん」と剣を抜く!
RL:君たちの前にはそんな怪人よりもっと強力そうなのが。
颯天:「よし、相手になってやる」
チェスター:ここで冷静になっちゃレッドなんてやってられない。

 思わぬ戦いに巻き込まれた三人は、それでも果敢にも、ただ者ではないことが見て取れる敵に立ち向かった。

チェスター:「貴様の相手なぞしている暇はない。とおしてもらう」
オスカー:「そうはいかんな!」

 しかし、敵は一筋縄でいく相手ではなかった。
 無造作に振ったように見えた剣はとてつもない衝撃波を生み、地面を斬り裂きチェスターに迫る!
 あわや、というそのとき、彼を突き飛ばす者がいた。

RL:見上げると、そこには2人の少女が立っていた。どうやら、彼女たちが間一髪で突き飛ばしてくれたらしい。
 ばっくり割けた地面を見て、チェスターはぞっとした。
チェスター:あ、死んだかと思った。
???:「大丈夫か!?」
チェスター:「人間業なのか、これが」
颯天:「くっ、まったく見えなかった……っ!」
???:「ここは退きましょう。今のあなたたちでは無謀すぎます!」
オスカー:「だれだ、邪魔をするやつは!」
RL:気づくと、颯天と天藍の脇にも2人ずつ、少女が立っている。
 颯天の傍らに立っている、一番年上に見える女性がオスカーに言い放った。
天藍:「…………」
???:「もうこれ以上貴方達の好きにはさせないわよ! 見てなさい!!」
RL:その声とともに、三人の姿は光に包まれて消えるのだった。
オスカー:「く、何者だあいつら…」
RL:つぶやくオスカーだったが、心当たりはあった。
 彼女たちは…、

シーン6

RL:どことも知れない場所。三人は、先程助けてくれた(らしい)6人の少女に囲まれていた。
天藍:「……ここは?」
颯天:「君たちはいったい何者だ?」
チェスター:「………」
RL:最初に口を開いたのは、最後にオスカーに向かって見得を切った女性だった。
ウォーロン:「まずは自己紹介からね。私は“臥龍”ウォーロン。
 私たちは、香港の母なる大地の、『地脈』の化身なの」
ウォーロン:(天藍を見て)「貴女なら知っているでしょう? 香港は九つの龍脈に守られている。
 それが、私たち」
天藍:「……!」
チェスター:「『地脈』? なんだそれは」
颯天:「……同じく」ちんぷんかんぷん、って顔。
ウォーロン:「いろいろ説明は面倒なのがあるんだけど、掻い摘んで言えば強いエネルギーだと思ってくれればいいわ。
 時間がないから、簡単に事情を説明するわね。
 貴方達を襲ったのは、どこか余所から来た人間達なんだけど。厄介なことに、『邪悪な存在』…あ、これは悪いエネルギーみたいなものだと思って…とにかく、それと契約しているの。
 このままだと、香港は邪悪な力に穢される。
 私たちも、奴らをここに入れないため戦ったわ。けれど、私たちも奴らも同じ『エネルギー』だから、行使する意志のあるものがついている方が強いのよ。
 私たちはその戦いに負け、奴らの香港侵入を許してしまった」
天藍:「……それが、ここ最近、悪い“気”が強まった原因……」
ウォーロン:「けれど、これ以上奴らの好きにさせないために、私たちは、『私たちを行使する意志を持つもの』を探していたの。
 手短に言うわ。貴方達にはその資格がある。私たちと一緒に、戦って」
RL:ウォーロンの言葉に頷いて、六人は君たちを見つめた。
天藍:「……分かったわ」
颯天:「俺は構わないぜ。修行には実戦が一番だ。……日々の食事を保障してくれたりすると、なお嬉しいんだが」
チェスター:「俺もかまわない」
天藍:「このHEAVENは地脈に守られた地……。私は風水師。異存は、ない」
ウォーロン:「ありがとう。じゃあ、これを」
RL:ウォーロンは、颯天にブレスレットのようなものを手渡した。同様に、
リンチュン:「一緒に頑張りましょう! あ、私、“領群龍”リンチュンです!」
RL:天藍には、リンチュンから、
天藍:「よろしくね」と、笑みを浮かべて。
ヒューイ:「“回龍”ヒューイと申します。辛い戦いになると思いますけれど、よろしくお願いします」
RL:チェスターには、ヒューイから。色違いのブレスレットが手渡される。
ウォーロン:「本当はもっと色々説明するべきなんでしょうけど、時間がないわ! それをつけて、『クーロンチェンジ』と叫んでちょうだい」
チェスター:「どうなるのかな………クーロンチェンジ!!」
颯天:「よし……『クーロンチェンジ』!!」
天藍:「……恥ずかしい」
リンチュン:「テレてはいけません!!」
天藍:「……くーろん、ちぇんじ!」(ぼそ)
 まぁ、そのうち慣れるでしょう(笑)
RL:えー(笑)。ともあれ、三人の声に反応して、1人につき2人ずつの龍脈達が光になって、体を包み込む。その光がおさまり、スーツになると同時に、力がわき上がってくるのを感じた。
チェスター:「こ、これは」
ヒューイ:「さあ、行きましょう!」
RL:じゃ、有無を言わさず出陣でお願いします(笑)

シーン7

RL:ハーヴァー付近ではまだクレイジェントリが暴れている。
金持ち:「うわぁー」
金持ち:「ひいぃー」
金持ち:「手がもげた足がもげた」
日雇い労働者君:「Nooooo!!」
天藍:「待ちなさい、悪い奴!
 それ以上の狼藉は、この、クー、くー、く……」
颯天:「クーロンレンジャーが許さん!」
オスカー:「だれだ!」
颯天:……って、クーロンレンジャーって名前出たっけか?
RL:それはいつの間にか知ってるものなの。
天藍:そうそう(笑)。天藍は、まだ恥ずかしがってるだけだから気にしないで(笑)。
チェスター:なんていいかげんな(笑)
颯天:ま、いいや。恥も外聞もなく色つき爆発をバックに決めポーズ(笑)
天藍:同じく、ポーズだけはばっちり行きますー(笑)
チェスター:ということはみんなでポーズですね(笑)
天藍:(マスクの下の表情は真っ赤なのだ)
SE:どかーん!!
クレイジェントリ:「おのれ小癪な! オスカー様、このようなふざけた者達、オスカー様のお手を煩わせるまでもありません!」
オスカー:「クーロンレンジャーだと、まさかこいつら…。ワーズワースに言っておくか…。後はまかせたぞ!」
クレイジェントリ:「はっ!」
オスカー:消え去ります…。

 クレイジェントリは三人に、無数の戦闘員を差し向けてくる。が、龍脈の力を得た彼らは、たやすく戦闘員たちを蹴散らした。

天藍:「どうしよう……こうやって、戦いに慣れていくのね」(違う)
チェスター:「これが『地脈』の力なのか。身体が軽い」

 ところが、戦闘員に気を取られているうちに、クレイジェントリはその照準を三人に定めていた。

クレイジェントリ:「死ねぃ! クレイキャノンっ!!」

 三人を包む激しい爆風。しかし…、

クレイジェントリ:「ぬっはっは。はあっ!?」

 爆風の中から出てきた無傷の三人を見て、動揺するクレイジェントリ。

チェスター:「これがこのスーツの、『地脈』の力なのか!!」
天藍:「痛たたた……。でも、何とも無い? これが、クーロンの力……」

 そして反撃。

天藍:「雷龍の牙は貴方を逃がさない……。行けっ、青龍疾牙!!」

 必殺の一撃は、確かにクレイジェントリをとらえたはずだった。が…。

クレイジェントリ:「ふふふ…この程度では私を倒すことはできんぞー」

 ニヤリと余裕の笑みを浮かべるクレイジェントリ。

天藍:「ダメだわ! あの怪人を倒すには、もっと威力のある武器(笑)じゃないと!」
ヒューイ:「チェスターさん! 『クーロン・ドライヴァー』を使いましょう!」
チェスター:「クーロン・ドライヴァー!?」
天藍:「それは……どうやって使うの?」
リンチュン:「三つの心を一つにして、その名を呼ぶのです!!」
天藍:「ちょっと恥ずかしいけど……分かったわ」
チェスター:「二人とも、用意はいいか?」
颯天:「おう!」
天藍:「ええ!」
チェスター:「クーロン・ドライヴァー!!」
天藍:「クーロン・ドライヴァー!!」
颯天:「クーロン・ドライヴァー!!」

 三人の声に応じて、地面が鳴動を始める。
 そして大地を裂き、一体の龍がその姿を現した。

クレイジェントリ:「な、なあっ!?」
天藍:「凄い……これが、HEAVENの龍脈」
RL:発射の合図どうぞ。
天藍:「……照準、良し」
颯天:「……パワー充填。OK」
チェスター:「クーロン・ドライヴァー、発射!」

 龍が吐いた紅蓮の炎は一撃でクレイジェントリの体を貫き、跡形もなく粉みじんに吹き飛ばした!

クレイジェントリ:「バッ…バカなあぁー!」(ずどおぉぉぉん!!)

シーン8

ワーズワース:「おのれ! 龍脈どもめ、まだ消え去っておらなんだかッ!」
オスカー:「まだまだ、大したものではないな…」
ワーズワース:「まあいい、所詮は最後の悪あがき。次こそは目にもの見せてくれる!!」
オスカー:「だが、少しは楽しめそうだな。クーロンレンジャー…」

 そういう2人の幹部達。

???:「・・・・・・」

 その2人の間の何者かは、未だ口を閉ざしたまま…。

 こうして、クーロンレンジャーは第一の敵を退けた。
 しかし戦いはまだはじまったばかりだ。
 戦え! 香港戦隊クーロンレンジャー!!

【つづく】

ワーズワース:「ジェントリは選ばれた戦士! この程度で終わりと思うな!」
???:「お疲れ様です。午後のお紅茶にしませんか? スコーンもありますー」
ジェントリ:「ひねりつぶして差し上げましょう!!」

次回、「出陣! 九龍大帝!!」お楽しみにっ!

 
 
第二話「出陣!九龍大帝!!」へ
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