馬ノ背のコマウスユキソウ(ヒメウスユキソウ)
駒飼ノ池のコマウスユキソウ(ヒメウスユキソウ)
ある人から、木曽駒ケ岳のコマウスユキソウと空木岳のウスユキソウはちょっと違うんじゃないかと言われたので調べてみました。管理人は植物の専門家ではありませんが、万に一つ、今後の専門家の詳しい研究のとっかかりになればと思って写真と若干の感想を載せます。今回は木曽駒ケ岳(馬ノの背付近)と駒飼ノ池(2005、7、24)の調査結果です。
@馬ノ背

背丈が5cmほど、左下のウラシマツツジの葉と見比べても小ささがわかります。

これぞヒメウスユキソウという個体ですね。
A馬ノ背

背丈は5.5cm、小さくていいのですが、頭花が5つもあっては、保育社の記載「2〜3個」からはずれてしまいます。
B馬ノ背

同じ露出、同じ画角で撮った1枚の写真に収まり、雰囲気の異なる2つの株を撮ってみました。

右の株は葉の色が薄く、背丈も小さい、左の株は葉の色が濃く、背丈が大きい。

右は頭花が3、左は4でした。
総苞葉の大きさはさほど違わないです。
C駒飼ノ池

不自然なほど、花茎が長い個体。図鑑の記載では花茎は4〜10cmですから、ぎりぎり入っています。
D駒飼ノ池

総苞葉が細葉のタイプ。4cmあります。ヒメウスユキソウのイメージではないです。
E駒飼ノ池

普通、花茎1本につき頭花の集まりが一つですが、枝分かれしている個体をみつけました。
F駒飼ノ池

あれれ、こんな草地にも生えるんだ。
G駒飼ノ池

背丈10cmを越えている個体も発見。
感想:馬ノ背付近の株はほとんどが典型的なコマウスユキソウでした。一方駒飼ノ池の方は大きいものや枝分かれしているもの、草地に生えているものなど、なんだかようすの違う個体が多い気がしました。
・今後の予定:木曽駒ケ岳本岳、中岳のコマウスユキソウを調べること。そう果に毛があるかどうかを確かめること。

参考文献:原色新日本高山植物図鑑(T) 清水建美著 1982 保育社
       日本の高山植物 豊国秀夫編  1988  山と渓谷社


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