信濃國佐文字より                   

 

宝剣拵えについて

 この作品は某の所有する筑州岩戸氏の新作刀の附として、某が鞘および柄の木地より総金具に至るまで作成したもので、完全完成品としてではなく部品を試作するまでの土台としたものです。今後は細部において加工しなおし新たに完成させたいと思っております。佐文字拵えの基本、堅牢で本来の使用に耐え得るのはもちろんのこと日本刀刀装の美しさの原点を、より高い次元で考えていきたいと思っております。

 今回目指しているところは古色の優雅さとともに、単に形式に陥らず、常に座右にあり過剰な装飾などが擦れるだの落ちるだのの心配をするよりも簡潔で基本的な美しさを最高の域に上らせ、かつ自分の分身として心強いもの、などを作れれば最高と思っております。

小太刀拵えについて

大変長らくお待たせしました。宝剣拵えには色々とご意見、ご感想を頂き誠にありがとうございました。久々に新作を発表いたします。とにかく手作り拵えは小さい部品 ひとつずつすべて刀に合わせて作らなければならないので時間がかかります。毎日まじめにやっていれば早く出来上がる仕事量でも、一つ完成させるとなれば途中で飽きがきます。今回は小太刀拵えを新たに載せますが、これは半年ぐらいの予定でありましたが、上記の理由によって長引いてしまいました。それぞれの部品についてはあまり余計な説明はこの際やめておきます。おおまかな部分を載せておきますので、写真の方でご覧になって判断いただきたくお願い申し上げます。


後記

私の総じて武骨な作りで、実用性に徹しております。刀は武具であるという基本に立ち返り内にも外に常に携行できる自分の持ち物であるという愛着に答えを得て子々孫々に伝え残す様なことも考えずば、主とともに滅びゆく座右の友であればそれに過ぎるものはないと思います。私にとって拵えはそういう基本でありたい思っております。                              

改めて申し上げるに私の拵えは、緻密で美しい細工を誇る様なものではなく、常に道具としての使い易さや力強い安心感を形にしたいと思うもので、近代における装飾性に重点を置いた物とは一線を画するものであります。簡素であるが堂々として気品あふれる作品が作れれば最高の喜びであります。                         

次回は本格的な太刀拵え予定しております。少し先のこととなりますがその時はまた是非ご覧ください。                     

尚、今回ご覧頂いた感想を是非およせ下さい。

長野県小県郡長門町在住 信濃國佐文字

sugaryk@janis.or.jp 

興味のある方、拵えを作らせてみたいと思われた方、情報、その他いろいろお待ちしております。                       

       
   

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作品紹介

 宝剣拵え

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