8.注油 片おもり 時間調整 戻る
はじめにホゾ油とゼンマイ油を用意します。
これは代表的なグローブホゾ油とフジゼンマイ油です。
しかし一般の方がこんな物を買っても仕方がありません。

油は付けすぎると流れてしまい、半年ほどで乾いてしまう からです。
適量を使っていたら専門家でもかなりの年月
使えます。
ということで小分けしてご希望の方に1セット
1000円でお分けします。
1セットあれば少なくても
5本は4PCの分解掃除ができます。

@ホゾに注油
ホゾ油一滴を小皿に垂らします。
これは使い切ってしまいますので
足りなくなったらもう一滴追加 します。
ほとんどこれで間に合います。
決して瓶に戻さないでください。 続いて0号
の絵筆でホゾにすべて注油します。
ゼンマイ芯3番車 アンクル ショモク
ガンギ車歯
などにも注油します。付けすぎに注意
ゼンマイ裏ににも注油ここでピンを戻しておく


コハゼ ピンはいつ戻してもいいのですがこの状態で、ロックされ ないとゼンマイ
を巻くことができません。
このようにゼンマイを止めている爪を小爪といい、そのバネを小爪バネといいます。
腕時計のよく破損する部品としてもポピュラーです。掛時計ではコハゼピンといいます。

Aゼンマイにゼンマイ油を注油 スポイトに1t程度とってゼンマイを
巻きながらゆっくりと注油します。
ここでゼンマイ止め具や針金 も外します。
ゼンマイはあまり
ほどしすぎず8分目で止めます。
ゼンマイ油はなじませるために
1時間程度新聞紙などかけて 寝かせます。

B三番車の上に数取り車を、止め金具のネジを外して組み込みます。

数取り車は1時から12時 までの時報を数える車です。 位置関係をよく考え
て組み上げ ましょう。日送り輪列など とも関連しています。
 
C数取りカナのバネを戻す。分解したとき外れていることが多いのです。
 
Dゼンマイ止め金具を組み込む
ちょっときついのですが、タイミング良く押し込みます。


E日曜送り輪列を組み込む

Fゼンマイ表示板を組む
なおこれらの位置関係については、よく考えながら組み立ててください。
要するに夜間の12時に日付が変わればいいのです。

G機械を時計に組み込み作動点検をする。
 T.片おもりの点検

   時計は垂直で正確に動かなくてはなりません、アンクルの減りの調整など大幅な
   改造がありますと発生します。これはアンクルの角度の調整となります。 
 U.作動点検
3日ほど動かしてみて様子をみる。
 V.針を付けての時間調整
   時間調整は2週間程度はみたいものです、鳴り方などもしっかり点検します。

  以上でこの項は終わります、なお分かりにくい点などメールをお待ちしています