小林時計店の時計修理講座

掛時計の修理
セイコー30日巻き掛時計4PCシリーズの分解調整
セイコー30日巻き掛時計の特徴
昭和60年代のセイコー4PCは、電池式のソノーラやがて水晶時計へと移っていく
機械式のゼンマイ30日巻き高性能 掛時計の歴史に残る 名機です。
故障が少なく減りの出にくい構造は、30日ネジ巻き式の掛時計としては
アイチ時計の30巻きと同様現在もお使いになられているお宅もたくさんあります。
以前はゼンマイの性能が悪くて1週間もしくは2週間程度でゼンマイを巻かなくては
なりませんでしたが、この時計の出現以降ゼンマイ持ちが極端によくなりました。
なおこのマニュアルは小林時計店のやり方にそって初心者を対象に作っています、
ですから職人によっては全く別のやり方をしているかたもあります。

おわかりにならない点等メールなどで、お気軽にお問い合わせください。

  セイコー30日巻き掛時計分解調整の手順5月19日

  1.掛時計の文字盤を外す

   
2.時計機械本体を取り出す

  
3.機械を洗浄する

   
4.減りの点検  

 
5.時計を分解する 

 
6.ホゾつめとミガキ

  
7.機械を組み立てる

  
8.注油 片おもり 時間調整

4PCの上手な使い方
1ヶ月巻きの掛時計は、必ず月に一度はゼンマイを巻かなくてはなりません。
ほかに日付曜日付きの掛時計は月末修正も必要になります。
いっぱいにゼンマイを巻き上げますと、40日程度はゼンマイは持つのですが、
ゼンマイはその特性上少し加減して8割程度の巻き込みにとどめてください。
いっぱいに巻くとゼンマイ油が流れ出したりほどけなくなったりしてしまいます。
またゼンマイが切れたりするのも巻きすぎによる金属疲労と思われます。
ゼンマイの巻き方はゆっくりと巻き上げてください。

一口アドバイス
掛時計の修理は部品も大きく、使う工具も特に特殊な物はありません。
ただ時計油とゼンマイ油は一般に販売していませんので当店で用意
致しています。5本程度修理する量をセットで1000円です。また修理の
手引き書は1冊800円、穴締めたがねセットは1500円です。詳しくは
これからの修理講座をごらんになって、必要でしたらお申し付けください。