あとがき
そんなわけで新作「ダリュスサーデ」の第一回をお送りします。 私、いわゆる「ギャルゲー」ってやつをよくやるんですがね。その手のゲーム、ヒロインが複数います。 ゲームだとストーリーの分岐があって、その中の誰かとエンディング、ってなってめでたしめでたしなわけですよ(まあシナリオ上めでたくないエンドもありますけれど)。ところがそれを別メディアでやろうとすると(ゲームのノベライズやOVA化、あるいはもとより類似コンセプトのマンガとか)、当然お話は一本道になりますので、メインヒロイン以外の扱いがややこしくなります。ゲームだったら最初から会わないルートを選ぶとか、全然仲良くしないとかいう方法も取れるわけですが、別メディアではキャラクターそのものは出さないといけないし、それなりに主人公とも絡める必要があります。それでいて主人公は最後まで八方美人じゃいられないわけですね。メインヒロインときっちりくっつかないとならない。 ゲームでは複数同時攻略はキライな私なのですが、ふと、物語でそれ(複数ヒロイン皆と丸く収まる話)をやってみたくなりました。でもそうすると、主人公がフタマタ(以上)をかける必然性ってのが要ります。ただモテるだけ、ってのはムカつくから却下として(笑)。 で、選んだ題材が「ダリュスサーデ」だったんですね。このタイトル、オスマン・トルコの後宮の名前です。「ハーレム」って言った方が通りはいいんでしょうが、これはアラビア語ですし、もともとは「立ち入り禁止」って意味しかないし、それにこれをタイトルにするのはあまりにあんまりだったんで…。 本編でカディル殿下が嘆いていたように、彼の元にはこれから何人かお后様が来ます。展開の方はなるべくベタでこっ恥ずかしいお話にしようってくらいの展望しかないですが(笑)。
つまり、この話のコンセプト、一言で言えば「同時攻略したギャルゲーのシナリオ」なんですね。
さて、どうなりますことやら。今回は長くなりすぎたのを途中で切ってとりあえず載せてありますので、次回(後編)も、割とすぐ発表できると思います。
では、そのときを(よかったら)お待ち下さいね。 |