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オーリンズサス

セッティングデータ

リヤ
プリロード3回転締め
リバウンド14クリック戻し
コンプレッション12クリック戻し

フロント
リバウンド16クリック戻し

2001/08/28
オーリンズサスインプレそのU


久しぶりに一日中MCに乗った。一般道のみだったので高速のインプレは次回。
前回のインプレは140Kmしか走らなかったにもかかわらず、あまりの激変(良い方向)に冷静さを失っていたかもしれないので、今回は中距離を走り、じっくり観察してみた。

快適と思われるセッティングはやはりメーカー推奨値に近い。
特定の峠道に合わせると最良のセッティングは当然変わってくると思うが、普通の用途では推奨値からせいぜい±4クリック以内にして大幅に変化させない方が無難だと思う。

印象は初乗りの時と基本的に変わらないが、前回より走行距離が長かったのでその良さがもっと奥の深いものであることを確認できた。

直進での初期作動性の良さが路面の不整を良く吸収しているのは勿論だが、バンキング中に荷重が増えてサスが縮んでもその動きは変わらず、純正が固まって殆ど動いていないように感じたのに較べれば、もう「月とタコ(・・)」。

例えば直進状態で20mm程度までの不整を吸収しているとしたら、コーナリング中は純正が2mmに減ってしまうのにオーリンズは20mmを保つといった感じ。
そのせいかコーナーリング中にやむを得ず(^^;ペイントに乗った時など、ツルッと滑って恐い思いをしていた純正とは違い、滑っても全く恐くない。むしろ滑るのを楽しむ余裕さえ出来てこれには驚いた。

直進中もバンク中もタイヤの接地感は大幅に向上しているのは明らか。純正は常に跳ねる感じが付きまとっていたのに対し、全くシュアーに路面を捉えている。バネ下の重量は相当重いにもかかわらず、よくこの短い周期の振幅を吸収出来るものだと、ただただ感心するばかり。

バンク中の安心感は大きく、どこも接地しない保証があればもっと深く寝かせても平気と思わせる。が、凸凹だったり明らかにうねっていそうなコーナーはやはりためらってしまう。本当に楽しむ為にはセンタースタンドを外すべきだろう。

休憩らしい休憩も摂らず、9時間タイトなワインディングや一部渋滞(高山市、上高地入り口周辺)を含む比較的空いた道を480Km走っての感想は、何と云っても「疲れが少なかった」と云うことに尽きる。翌日に疲労を持ち越さないことがロングツーリングを安全に楽しむ為のひとつの、そして重要な要件であるならば、高性能サスの真の実力はコーナーリング性能もさることながら、ライダーを「疲れさせない」という所にあるのかも知れない。

交換以前は例え僅かであっても路面の不整がモロにハンドルを突き上げ、長時間のツーリングでは両腕と肩に疲労が蓄積したのに、今回は全く気にならないレベルにまで低下した。
上体を腕で支えないのが正しいライディングと云われていても、前傾ポジションのR1100Sでの長時間ツーリング゙ではしょせん無理な話で、ハンドルから力を抜くのはコーナリング時のみとなる。

今回走った道は今まで十数回走っているルートと殆ど同じで、R1100Sではこれで3回目。
前回、前々回の燃費がそれぞれ19.2Km/L、19.5Km/Lだったのと較べ、ヤケに良かったのが印象的だった。サスの変更以外はなにもしていないのに、21Km/Lを越えた。
購入以来はじめての好燃費なので、交通状況や気温等の条件が異なるとはいえ不可解。
考えられるとしたらコーナリング速度が上がった為に上のギヤが使え、シフトダウンの回数が減ったからかもしれないが本当のところは解らない。
ルート

白馬→山の中/大町→アートライン/梓川村→R158/奈川村→境峠/木曽福島→R361/開田村→高根村→高山市→R158/清見村→小鳥ダム/河合村→R360/宮川村→中山→R41/神岡町→上宝村→平湯温泉(平湯峠往復)→R158安房峠/梓川村→アートライン/大町→山の中/白馬

出発     8:00
帰宅    17:15
走行距離 485Km
アベレージ 52.4Km/h(休憩含む)
ガソリン  22.9L
燃費    21.2Km/L

<情報>
富山⇔高山間はR41よりR360を利用した方が短時間で移動出来ると思う。
R360は三桁国道のしかも300台で「ここまでやる?」と首を傾げたくなる程立派。一部狭い個所もあるが、交通量は非常に少なく快適に走れる。
岐阜県の道が最近いきなり良くなっているように感じるのは気のせいか?
至れり尽せりの快適な道路を使わせて頂きながらナンですが、利用度の少ない道路に一体どれだけの税金が使われているのかと思うと腰が抜けそうデス(^^;ハッキリいって
主観の欄
右欄のインプレに100倍快調と書きました。
ナゼカ?
 
R1100SのノーマルサスはこのMCの価格に似つかわしくないタコなサスであることは明白。
しかしこのサスがR1100SというMCを走らせる上で全く役立たずだったかと言えばそんなことは無い訳で、現に38000Km以上をこなしてきたし、サスが原因で危険な思いをした訳でもない。ではどうして他は大満足なのにサスだけ酷評されなければならないのか。

MCの良し悪しは各セクションのバランスに左右されるとすれば、良いと感じさせるMCはエンジンやフレームと同様サスペンションシステムもそれに見合った能力がある筈。
R1100Sを良いMCと思うのだから、タコと感じるサスも本当は良い仕事をしている筈なのだ。
ところがサスの悪さだけが突出して感じられるのはどうしてなのだろう。

例えば100の仕事の内99はちゃんとやっていたのに、ちょっと疲れて後の1をサボったら、たまたま雇い主に見つかったとか、仕事は出来る方だが愛想(愛嬌)が悪いから取引先や同僚とギクシャクしてしまうといったところか?

試乗だけの者は「1」くらい「ドーでもいいじゃん」となるだろうし、「ツンケンした嫌なヤロー」だと思っても「けっこう仕事はできるし一日だけならマーイイカッ」で済ませられる。

ところが大枚はたいて購入し、これから長い付き合いをしようとする者にとってそうはいかない。
実はこの「1」とか「愛想(愛嬌)」というのがとても重要なのだ。
2001/08/10
オーリンズサス初乗り


期待と不安が入り混じった初乗りは先ず国道の平坦路を50Km、続いて中低速コーナー/アップダウンの変化に富んだ山道を90Km走った。
ウエット10%、ドライ90%といったところ。
セッティングは推奨値に近い数値。

リヤ
プリロード4回転締め
リバウンド15クリック戻し
コンプレッション12クリック戻し

フロント
リバウンド14クリック戻し

結果(私の38000Km走行済みR1100Sに限って)という注釈付き評価

純正に較べ何処がどの様に変化したとか、どの様に良くなったとかというなまやさ しいレベルではなく、「サス無しのMCがサス付きになった」感じ。
嫌気がさして他車に乗り換えることを思えば、スーパーカブより高価な出費も納得できる。とにかく今のところ「オドロイタッ」と云う他に言葉が無い。

とは云ってもなるべく具体的に書かない訳にはいかないので取り合えず(セッティングが進めばもっと良くなるかもしれないし、今が最高なのかもしれない)出来る限り客観的に評価してみる。

コーナーはジオメトリーが変わった訳ではないのでハンドリングに大きな変化は感じられない(感じ取れない)。
 グリップ感が向上したせいで無意識により深く寝かせてしまうのか、バネレートが低くなったのかは定かではないが、今まで以上にガリガリとセンタースタンドが削れてしまう。乗車時の車高は若干高くなっているので接地しにくいと思っていたのだが、これは調整幅の広そうなオーリンズではどうにでもなると思う。
コーナーで接地しにくく且つ快適な乗り心地を探すのが今後の楽しみ。

直進での不快なピッチングは皆無になり、うねり通過時は車体が前後バランス良く上下する。いわゆるフラットな乗り心地。
ペイント程度の段差でもゴツゴツと神経を逆撫でするようなショックが伝わってきた純正と違い、全て角が取れて全く気にならない類に変化した。

テレレバー式のフロントサスはちょっと手を伸ばすだけでアウターチューブに触るこ とが出来,、その動きがわかるのだが、大き目の段差やうねりを通過 した時でないと動かなかった純正に対し、オーリンズでは常に細かく動いて路面の不整を吸収しているのが確認で きた。

僅かなスロットルの開閉でも不快なピッチングを起こした純正だが、オーリンズではよく抑えられている。

ロングツーリングが主体の私の用途ではその殆どが直線や浅いカーブなので、コーナリング性能より如何にフラットでシットリ/シッカリとした乗り心地であるかが重要になってくる。その意味で主観を込めて表現するとしたら純正の100倍快調!ということになる。

前に「純正サスよりはマシだと期待している」なんて疑い深いことを書いてしまって大いに反省(;;)。

しかしだからといって全てのMCがオーリンズのサスさえ付ければ良くなるか?といえばそれは疑問だ。

良く出来たMCには社外品の高性能といわれているサスを付けても違いは微妙でその差を感じ取ることは難しいかもしれないし、むしろセッティング次第では悪化するかもしれない。

体感できる変化はそれぞれのMCによって当然大きく異なると思う。が、少なくとも私のSでは購入当初から不満に思っていた(最初のインプレにも書いてある)部分がほぼ完全に解決できた。

R1100Sがリリースされた当時、雑誌のインプレではスポーティーなSのハンドリングを褒めちぎった内容ばかりで、この不快なピッチングや乗り心地については触れられていなかった。

レポーターがこの件に関して気付いていながら書かなかったとすれば「ちょうちん記事」ということになるし、気付かなかったとすれば「無能」と云えば言い過ぎか?

何の変哲も無い普通の道を淡々と走り、時々楽しげなワインディングを遊ぶ長距離ツーリングでは、移動中におけるフラット且つシットリとした走行性能は疲労低減に大きく貢献すると思う。

この性能は地味だけれどMC(特にBMW)の評価においてはとても重要な部分だと思うのだ。

多くのライダーにとっては無縁のヒザ擦り(○○○リ)インプレなんてギンギンのレーサーレプリカ(例えばRC30)じゃあるまいし、本当は役に立たないのにな〜。
なにしろモノはツーリング指向のビーエムダブリューだもんね。

140Kmを中低速で走っただけで高速域は未体験。近いうちに6速6000rpm以上の様子を見てみようと思います。

R1100Sの名誉の為に・・・・・。
誤解の無いように書いておくと、基本的にはとても乗りやすく優れたMCであり気に入っている訳で、又そうでなければ3年を過ぎて22万円を超える投資などする気にはならないのだ。
特に高速巡航での安心感は巷の評判通り。

かつて所有していたZZR1100は非常に魅力的な最高速度を持っていたものの、それを経験するどころかはるかに下回る200でも私の根性では維持できなかった。
それがR1100Sでは・・・・(^^;。

上がリヤ、下がフロント用


マフラー外しに熱中するあまり、肝心の作業進行状況を記録出来なかったのでリヤサスの写真はこれだけ。
ヒモはエキパイを吊るのに使用(O2センサーが集合部に付いているので完全に外せない)。右側マフラーは未装着。


プリロードアジャスター。
指定の装着位置はタンデムステップホルダーの内側なのだが、インナーフェンダーとABSセンサー/速度センサーのケーブルに干渉するのでステップホルダーと共締め。


フロントサステレレバー側のナットをTレンチで緩めているところ。反対側のボルトはエアインテークダクトを外しているので同じくTレンチが使え、作業性は良い。


取り外したノーマル(上)¥60000位だそうです
オーリンズ(下)¥95000
バリュー=クオリティー/プライス という点から見るとリヤは比較するまでも無い・・・・か。


フロントサス
リザーバータンク左側のブレーキホースをオイルクーラーに行くパイプを利用し、タイラップで引っ張っている。本当はその後ろのカウルステーに止めるのが正解。
リザーバータンク上部に見えるのはホーン。これもサスが縮んだ時に干渉するので前方に移動。


フロントリバウンドダンピングアジャスター
ダブルナットもノブもアルミ削り出しカラーアルマイト仕上げ。
一度セットすると滅多に調整しないにしても、常に目に触れるだけにこうした気の利いた小物は気持ちを豊かにする。
2001/08/06
オーリンズ取り付け


仕事の合間に塩尻のディーラーまで取りに行った。夏のシーズンでもあるので、往復140Kmはキツイ。

午後10時、仕事が終わってから早速交換作業に取り掛かった。
先ずリヤを先に交換することにした。手順とすればリヤブレーキキャリパーを外す、ホイールを外す、ナンバープレートホルダーを外す、インナーフェンダーを外す、ワイヤーホルダー類を外す、ショックユニット上下のセットボルト2本を外す、ユニット交換。
ということなので、30分もあれば楽勝に交換出来ると思った。心境としては「チョロイもんだぜっ」というところ。事実ショックユニットのボルト2本緩めるところまでは15分位で到達。
ところが!スイングアーム側のボルトが集合部から立ちあがっている2本のエキパイに邪魔されて後僅かな所で抜けないのだ。
装着に苦労して漸く収めたステンチューンを又バラさなければならないのかと思ったら一瞬くじけそうになった。シールで固着したエキパイ接合部4ヶ所を抜くのに手間取り、取り外しが終わったのは午前1時(;;)
オーリンズはブッシュのチリを合わせるだけでアッサリ装着出来たが、今日はここまで。

2日目

ステンチューンは熱で多少ヒズミが出たのか再装着にも苦労して漸く元に戻った。が・・・細かいところではプリロードアジャスターの取り付け位置に伴なうフェンダーの加工や泥除け追加とか諸々の作業が増えて午後1時から始めて終わったのは午後4時になった。ということはリヤショック交換にナント6時間掛かったことになる。

夜仕事が終わってからフロントサス交換に取りかかる。
外すものはカウル、エアインテークパイプとホーンだけ。エンジン下部をジャッキで支えてユニットを外す。再使用の場合を考えてパーツの紛失には注意する。特にアジャスターのクリックストッパーのボールがダイヤルを外すと飛び出し、一度紛失しかけたことがあったので周囲を布でくるんで外す。それにしてもトホホな仕掛。

取り外しは20分程度で問題無く終了。続いてオーリンズを装着しようとしたところテレレバー側のブラケットにエンドアイ?が入らない。寸法を測るとオーリンズが30mm、ブラケット側が29.8mm。これだとカラーを左右0.1mmずつ削らなければと思ったが、念の為に純正を測ると30mm!??。用心深い私は再度純正を装着してみる。純正もブラケット前側からだと入らないので後ろ側から入れてみる(上側はユニットとフレームのクリアランスが少なく試せず)。
するとチョットきつめではあるが入った(当然ですね)。そこでオーリンズも後ろ側から入れたところ純正と同様感覚的にはクリアランス0という感じで収まった。「あ〜あっ早まって削らなくて良かった!」と思った瞬間。

リザーバータンクにホーンとブレーキホースが干渉するのでホーンの位置を変更し、ホースをオイルクーラーに行くパイプとタイラップで繋ぎクリアランスを確保。カウルを装着して全ての作業は終了した。
ところが・・・・!工具を整理していたところ10mmのフランジナットが1っこ余っているのだ。これはあきらかにBMWのもの。汗が噴出した。どの部分のものか分らない!!。手をつけた全ての個所をチェックして漸く純正のフロントサス上部固定ナットということが判明。これは使わないので一件落着。

いよいよセンタースタンドから降ろす緊張の瞬間。交換直前は走行状態は当然ながら、取り回しや手触りを含め細心の注意で観察していたつもりなので違いは判るはず。

降ろした瞬間「ドスン」と落ちたノーマルに較べ「フワッ」という感じでショックが少ない。これはリヤの車高が高くなり(自由長311mm→315mm)、センタースタンドを立てた状態でリヤタイヤと地面とのクリアランスが少なくなったことを差し引いても明らかにショック吸収性が向上している。
早速跨ってみる。足つきはノーマルより僅か悪くなったが殆ど変わらない。ハンドルに手を添えてつま先立ちでシートから体重を抜き、再び掛けてみるとスプリングが柔らかくなった印象。今度は少し抜き、少し掛けるを繰り返してみた。こうした時もノーマルは動きにシブさというか硬さを感じたのだが、オーリンズはまるでフリクションが無いようななめらかな動き。しかも前後サスが同時に沈み、戻るという純正では考えられなかった動きをする。こうした動作が正常だとは云え、純正はリヤが先に沈みフロントは遅れて渋々沈むという感じだったし、加重が少ないと動かなかったのにオーリンズは僅かな加重で易々動く。

仕事そっちのけで取り付け作業に没頭していたので試験走行はカミさんの角の出具合を観察しながら近日中に行う予定。

とりあえずダンピングの変化を観る為にリバウンド側を前後最強にしてみた。かなりゆっくり戻ってきて「ガッチリダンパーが効いてるゼ」と云う感じで、これ以上の効きは不要と思う。
今度は最弱位置。全くダンパー無しと云えるほど「ブヨンブヨン」。これに気付かずに走り始めたら「パニクル」こと間違いなしと思えた。フロントに関して純正は最強から最弱までの変化が少なかった(リヤは不明)。のでテキトーにカチカチ回していたのだが、今度からは心して調整しないとヤバイことになりそうだ。

とりあえず最弱の位置から「荷重/抜重」を繰り返しながら、おつりが来ないで「スッ」と止まる位置までダンピングを強めて行った。

念の為に確認したところ、最強からフロント14クリック戻し(推奨16クリック)、リヤ15クリック戻し(推奨18クリック)に落ち着いた。リヤの圧側は推奨位置の12クリック戻しのまま。

ちなみにクリック感は節度があり、確実で気分が良い。
2001/07/26
オーリンズサス発注

5月の伊豆半島行き以来飛ばし癖がついてしまったのか、BMW本来の高速巡航性能を漸く信用できるようになったのかは解らないが、最近高速道路では条件が許せばアクセル全開手前10度位まで開けるようになってしまった。今月も23日に関越で東京日帰りしたのだが、帰りの藤岡ジャンクションから 軽井沢(横川SA)までは車が少なく、ほとんど6速6000〜7500rpmで走った。

中央道の時もそうだったが、高速のコーナーで気になったことがある。それは一般道路の中低速コーナーはマカダムの特性にも因ると思われる弱オーバース テアなのに、高速コーナーではアンダーステアが現れるのだ。

リヤの沈み過ぎに起因するのではと考え、プリロードを多めにかけたらアンダーは解消するものの、今度はリヤが跳ねるというか落ち着 きが無いというか、安定したコーナリングとは云えなくなった(あくまで公道走行オンリーの素人の感想デス)。ダンパーを強めれば良いとは思うのだが、実は調整出来ないのだ。

初期馴染みを出そうとして新車の時に調整ネジをおつりが来ない程度の一番弱いと思われる位置にセットしていて1年を過ぎ、そろそろサスの本格的なセッティングを出そうと調整しようとしたところ、それが固着しており、無理に回 したら壊れてしまったという訳。以後そのまま。

 もちろんディーラーにクレーム処理を申し出たのだが、一度も調整出来ないまま(正確には納車時点で一回最弱にリセット)1年の保証期間を過ぎているので有償とのこと。パーツの価格はタコなサスにもかかわらずナント12万円だって!!・・・ので交換も出来ず泣き寝入り状態の最弱位置で現在に至っている。
フロントのプリロードを弱めるとバランスするのかも知 れないが、調整不可なのでこれはだめ。それにもし調整できたとしても車高が下がってロクな結末にならないと思う。

ディーラーの弁では3万キロ程度走るとサスはヘタって来るとのことだが、私のSは37000Km超えた現在でもサス自体はちゃんと仕事をしているし、友人の11万キロを超えているRTでもサスがヘタったという話は聞かない。ただ調整出来ないだけ。

もしこれが本当だとしたらセールス文句の耐久性と実際との整合性が取れないし、それにたったの3万キロ走っただけでヘタるような前後で20万円近くするサスを消耗品だなんてだれも納得しないのだ。

そこで・・・
より快適にMCを楽しむ為と、今まで気になっていたピッチングを解消できるかもしれないとの思いから、純正とさほど変わらない価格ということもありついに オーリンズを注文してしまった。

新車時から高性能といわれているサスに交換してしまうのも、走りこんでから交換するのもどちらも正解だと思うが、私の場合は謀らずも後者。

リヤサスペンションシステムにリンク機構を持たないBMWの場合、RC30の様に奥での踏ん張りは期待出来ないので、深くバンクしている時には僅かな路面のうねりでもセンタースタンドが接地して恐い思いをしてしまう(写真)。
 R/Cのネモケンさんに云わせれば「乗り方が悪い」ということになるのだろうが、その辺りもどの程度改善するのか・・・・。高価な純正サスよりはマシだと期待している。

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