(3)ハイムリッヒ法: これは肺の中に残っている空気を強く押し出すことによって、異物を喀させる方法で、座った状態でする方法と、横になった状態でする方法があります。 座った状態では、背中側に位置し、左手を下左写真のように拳の状態にして、相手のみぞおちに置きます。そして右手で左手を握りお腹を引っ張り上げるように強く二回持ち上げます。(左写真)。そして少し出てきた異物は前述した(1)か(2)の方法で除去します。
横になった状態では、相手の下半身をまたぐように膝たちとなり、左手の手のひらをみぞおちに当てます。(左写真)。
右手を握り拳にして左手にあて、お腹を強く二回押し上げます(左写真)。
(4)意識をなくした人が、吐物や異物で再び呼吸できなくなるのを防ぐための体位: 意識をなくした人が物を吐いたりすると、その吐物を口から出すことがで きなくて、気道の方へ詰まったりすることがあります。またせっかく気道異物を除去しても、残っていた物や再び吐いた物を気道に詰まらせたりすることがあります。そのような事態を防ぐため、意識をなくした人は横向きにして、できれば顔はやや床方向に向けて寝かせておくことが必要です。(左図)もちろん蘇生法のところで説明しますように、呼吸をしていない患者の場合は仰向きにして、人工呼吸を施さねばなりません。
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