呼吸困難は心臓や肺の病気でおこってきます。主に若い人で、左か右かの胸痛を伴った呼吸困難は気胸のことがあります。また今まで元気にしゃべっていた人が、特に食事中などに突然声が出なくなり、呼吸困難を訴える場合は異物が喉に詰まった場合があります。 風邪などがひきがねで呼吸困難になり、特に息を吐くときに胸全体がぎゅーぎゅーと音がする場合は、気管支喘息の可能性があります。 おしっこが少なくなったり、体のむくみを伴って呼吸困難になった場合は心不全のことがあります。特にこの場合は横になっていると呼吸がより苦しいと訴え、座った姿勢にしてくれということが多いです。 熱がでたり、咳嗽や痰を伴った呼吸困難は、肺炎も考えられます。 冷や汗を伴った突然の呼吸困難は、無痛性の心筋梗塞だったり、肺動脈塞栓症のことがあります。不整脈では、胸がつまるような感じが出たり、ひどいときは呼吸困難を訴えます。
■気管支喘息: 気管支のむくみや痙攣でおこるもので、息を吐くときに吐きにくい呼吸困難です。様々な誘因でおこり、また様々なものに対するアレルギーも原因となるものです。発作が出やすい時は、内服薬で予防したり、発作が出たときには吸入や注射で抑えていきます。
■心不全: 様々な原因で心臓のポンプとしての働きが悪くなると、血液を前に押し出していくことが困難になり、肺にうっ血がおこります。これが心不全です。肺にうっ血がおこるので、呼吸が苦しくなるのです。座った状態でいると血液が心臓に返って行きにくく、肺うっ血が軽くなるため、呼吸が楽になります。これが起坐呼吸というもので、心不全に陥った人が好む体位です。原因としては、高血圧だったり、心臓弁膜症だったり、心筋梗塞だったりいろいろ原因があります。すぐに内科的治療を始めねばなりませんから、病院に受診してください。
■肺炎: 感冒、上気道炎から気管支炎を経て、肺胞に炎症が及んだもので、気管支を中心にした気管支肺炎から、大きく拡がった大葉性肺炎まであります。細菌やウイルスなどの病原性微生物が感染したことが原因となります。従って、熱が出たり、咳嗽や痰が伴うわけです。病原菌によっては極めて重篤な状態となりますので、(たとえは悪いですが、最近問題となっている肺炭疽は最重篤型)油断しないで医者に診てもらって治療を受けて下さい。
|