USBDACの製作     LinkmanのUSBDAC基盤を使って 

       自室用にRatockのUSBDAC基盤を使ってUSBDACの製作、AKI−USBDAC基盤を使ってトランスアウトの
       USBDACの製作について報告してきた。
       
       併せて、ICとかTrの苦手な私は、リファレンスとしてKORGのDS-DAC-10をゲットした。
       とりあえず、PCM96KHz環境では、どれを自室、工房、リスニングルームのどこにおいてもよかったが、DSD
       再生ということになるとKORGのDS-DAC-10しかない。そこで、もう一台DSD再生可能なUSBDACが欲しくな
       った。

       最近のUSBDAC関連の市場を見回してみると、結構いろいろとある。DSD再生可能なUSBDACも手頃価格
       のものから果てはとても高額なものまでそろっている。同じ県内のメーカーとして上田のサンウドウーリアさ
       んも候補に挙がったが、チョイ高い。そして、何よりやはり『自作』がいいのだ。ただ、私の実力からいって、
       完全自作は望むべくもないことは明らか・・・・

       そんな折、マルツパーツさんからLinkmanのUSBDAC基盤【LV2-USBDACM】があることは知っていた。
       サイトによると、

       
    ハイレゾ対応(最大24bit 44.1/48/88.2/96/176.4/192KHz)
              ネイティブDSD対応(DSD64 [2.8MHz] / DSD128 [5.6MHz])


       とある。いいかも知れない。そして、最近、このPCMとDSDの自動切り替えのためのスイッチ基盤が発売され
       たというニュースを目にした。そこで、製作開始と成ったのである。

      ケース作り
      
       LinkmanのUSBDAC基盤は基本的にLV-20シリーズのパーツとして販売されている。もちろん専用ケースも用
       意されている。だが、今回はUSBDAC専用として製作するので、ケースから用意しなければならない。
       いつものように、アルミ板を使ってケースを作ることから始めた。

          
           使用した鉄製の枠と底板のアルミ板                前面・背面・上面はアルミ板を新調

      今回利用したのは、以前作成したアンプのシャーシの流用である。200mm×300mmほどの鉄製の枠を使って周
      りをアルミ板で囲うことした。これで、目隠しになるし・・・ 鉄製の枠でノイズにも対策できるかも知れなし・・・・
      サイドは、桜材を使ってお化粧することにした。
               
               ケース内部             前面 シンプルだ         背面 RCAとXLR端子を付けられるようにした       


      基盤類の作製

      LinkmanのUSBDAC基盤は完成品なのだが、ACDC電源とスイッチ基盤はキットで提供されているのでハンダ付
      け作業が必要。と、いってもさほど難しいものではないので、両方でも1時間程度で作製できる。
      あとは、ケースに取り付けそれぞれを配線すれば完了となる。
          
         基盤類、電源トランスと電源基盤は直接接続できる        各基盤とパーツを取り付ける


      ケース内の配線作業

          
       AC電源は端子を使う               RCAとXLR端子用の穴           DSD出力表示用のLEDはケースに直付け
                                   切り替え用に4回路のトグルスイッチ



                           
                             配線終了のケース内部


      完 成 !!

                     
                   完成                   背面
                                           XLRコネクタは10月の真空管オーディオフェアでゲットしてきます
       


      Comb384のドライバー等の設定

      今までのUSBDACだと、パソコンにUSB(B)端子を接続すれば、Windowsが勝手に認識してくれて、即使えた。

      だが、これはだめ。まず専用のUSBドライバーのインストールが必要なのだ。ドライバーの入手に関しては、
      USBDACの取説に記されているので、それを手がかりにダウンロードしてインストールする。これはさほどに
      難しいことではない。

      再生ソフトとしてはFoobar2000だが、この設定はちとやっかい。慣れていればさほど難しいことではないのだ
      が、初めての人には少し戸惑うかも知れない。

      参考までに、少しふれておくと

      1)まず、foobar2000のインストール  foober2000のサイトからDLしてインストール
      2)Combo384のAmannero USB Driversのインストール
        取説に記載されているサイトからDLし、EXEファイルを実行することでUSBドライバーとCombo384のASIO
        Driverがインストールされます。
      3)SACDdecorderのインストール
        取説に記載されているSourceForgeサイトからDL。
      4)foo_out_asioのインストール
        取説に記載されているFoobar2000サイトからDL、インストラーは無く、Foobar2000のコンコーネンツファイ
        ルにコピーする。
      5)最終設定
        取説に記載されているようにそれぞれのドライバーの最終設定をすることでPCM・DSDが再生可能となり
        ます。       


      音出し!!

      基本的には、これで音が出る。PCMに関しては問題なく音が出た。やれやれと思って、DSDの音出しに挑戦。
      音源が手持ちにないので、e−onkyouサイトから無料の試聴用DSDをDL。

      早速再生してみると、PCMからの切り替えは問題なかったが、いくつかトラブル発生!!

      1)LEDが点灯しない
        DSDが再生されると点灯すると判断していたLEDが点灯しない。いろいろとチェックして見るもNG。とりあ
        えずFoobar2000では再生状況の確認ができるので、点灯が無くても問題は無いが、気持ち悪い。
        何とかしたいが、今のところ打つ手が無い状況だ。

      2)LEDが点灯しないことでチェックをしてみると、USBDAC基盤のCH5のピンの印刷が違うことに気づく。
        回路図等で確認すると、基盤の印刷が違うようなので、配線はそのまま内部配線図のように配線すれば問
        題ない。ちょっと焦った出来事だった。

      3)最大の問題  DSD再生で「サー」というノイズ!!
        これは看過できない。PCM再生では問題ないのにDSD再生だけがノイズ。音源の問題!?と思ってKORG
        のDS-DAC-10で再生してみると、ノイズは無く問題ない。
        これは土壺にはまったかと思いきや、取説を見ると、ちゃんと「ノイズが出た場合、Combo384 のファーム
        ウェアのアップデート!」が記載されている。

        早速、AmanreoのサイトからCombo384のファームウェアoemtool117.ZipをDLする。
        ファームウェアのアップデートに関しても、Linkmanのサイトにやり方がアップされているので、その手順に
        従っていけば、さほど難しくなくアップデートできるだろう。
        ただ、参考までにCPLD_for_1080アップデートではちと焦った。実行したところ、30秒過ぎてもDoneが出て
        こない。これも約1分弱かかることが分かっていればさほど焦らなくてもいいのかも知れない。次の、アッ
        プデートのFirmware_1095bは、経験から余裕で待っていられた。
        いずれにしても、取説の通りに段階を踏んでアップデートすることで完了。
        早速音出し ・・・・  ノイズが消えた!!!  一件落着である。

        まぁ、いいかな


        まだ完成して本格的に使い込んでいないので何とも言えないが、まぁOKと思う。PCM・DSDの切り替えも
        問題ないし、音的にも問題ないと思う。

        XRLのコネクターの設置は先のことだが、トランスアウトに気をよくしてトランスアウトも構想中だ。割安の
        USBDACが販売されている中、基盤等のパーツで2.6万ほどの出費は、自作でUSBDACができたことの自
        己満足代だと思う。

        音源をさらにゲットして聞き比べてみようと思う。 Thanks! Linkmanの技術者さん達!!
 

        LEDが点灯しないことについては、もう少し考えてみようと思っています。


      【 2015年9月17日 追記 】   LEDが点灯しないこと、USB接続の確認LED設置の報告


        まず、DSDのPlay時点灯するスイッチ基盤のLEDが点灯しない件は、実は何もしないうちに解決しました。
        マルツさんというかLinkmanさんへの作製報告メールをしたのですが、DSD演奏時に点灯することを確認
        してもらいました。まぁ、そういうことなら問題ないのかなと思ってそのままにしてしばらく、ふと気がつくと、
        なんと青色のLEDの点灯が確認できました。問題解決!! ですね。

        ところが、これで終わらない・・・・ LEDが点灯したのはいいのですが,今度はFoobar2000の起動ウインド
        ウでスペクトラム反応しなくなりました。PCM関係はOKなのですが、DSDでは全く反応が無いのです。再生
        は問題なくできているのですが、ちょっと気持ちが悪い。一難去ってまた一難です。とりあえず再生ができ
        ているので、よしとしていますが・・・・

        次に、USB接続時には何も反応することが無く、ちょっと不便かなと思っていたのです。と、いうのも他の
        USBDACもありますので、どれに接続されているのか確認ができるといいなと思いました。

        そこで、USB接続のバズパワー端子を使って、USB端子が接続したら点灯するLEDのパイロットランプを
        増設することにしました。LinkmanのUSBDAC基盤には元々LEDはありませんので、基盤から引き出す必
        要があります。

          ・・・・このことでとにかく、USBが接続されるとLEDが点灯するという仕組みになります。


        USB端子のBタイプの接続図を頼りに基盤に出ているUSB端子の足にリード線をハンダ付けをして、引き
        出すことにしました。
        ところが、引き出したリード線にLEDを接続しようとすると、演奏がとてつもなく早送りになる、果てはPCに
        認識されないというトラブル。 また、以前のUSBDACを御昇天させたかと焦りました。

        最終的には、私がバズパワー端子とおもっていた端子がUSBのデータ端子であり、バズパワー端子では
        なかった原因でした。ほんとにUSB端子の接続にはほとほと手をやいた次第です。

                     
       USBバスパワー端子からのLED点灯用リードの引き出し               点灯のようす 
                                                 スイッチの右はパワー 隣の青色のLEDはDSD再生表示、
                                                 最右側のLEDが今回設置したUSB接続のLED

       とりあえず、これで初期の作製の目的は完了ということでしょうか。
       音的にも、トランスアウトのAKI−USBDACと同等か、曲によっては重厚というか厚みのある音が出て来ている
       と思います。
       とりあえず、「完」ですね。 後はフロントパネルとバックパネルの説明文字入れが残っていますが、これはプリン
       ターで印字する関係上、他の製作と併せてまとめて行う予定です。
       とりあえず、OKです。


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