EQアンプ切り替え器の作製

EQアンプは、今までに数台作製してきた。れは、イコライジング形式による違いを確認してみたかったからである。

イコライジング形式による違いには

 NE形式   ・・・マッキントッシュやMacU
 CR形式
 NF・CR形式 ・・・QuadU
 LCR形式

それぞれ音が違うという。どう違うの? 
ちまたではやれ何々がいい、何々でなければだめだ・・・諸説ある。じゃぁ、どれにするの?


結局自分で聴いてみて決めるしかないのでしょうね。そんなことから、数台のEQを製作してきた。製作した順に、コード
を差し替えて聞き比べをしてきたのだが、ここへ来てセレクターで切り替えるようにして聞き比べをしたいという思いが
芽生え、EQアンプ切り替え器を作製することにした。

多分、聞き比べてみてこれにしようと決定したら必要のなくなるものかも知れないが、それまでは必要に迫られての製
作である。まさに「なきゃ、作る」である。


回路は次のようにしてある。

        (クリックして拡大・・・もどるにはブラウザのもどる)


       
              正面                    背面・・・PCAピンジャックのオンパレード             内部・・・シールド線は使ってない

            
                 内蔵MCトランスは未結線

           



これに接続するEQアンプ群は、

   1) LCREQアンプ   製作記録#28
   2) C-3(Pioneer)   年代物だが一応メーカー品なのでリファレンスとした
   3) NFEQアンプ    製作記録27 Mac22タイプ
   4) NF・CREQアンプ 製作記録#51 QuadUVer4
   5) CREQアンプ    製作記録#55 E92CC CREQアンプ


まだまだ、リスニングルームの環境が完全でない。少しずつ完全となるようにしているが、それは未だ先の話だろう。このセレクター
を使いながら、一番適切な組み合わせを探っていこうと思う。

【2015年10月01日追記】・・・MCステップアップトランスを内蔵しました

時間がとれるときに以上の5つのEQアンプを聴いてみました。その結果、

 1)・・・ハムがあります、音的には問題ない
 2)・・・リファレンスとして健在
 3)・・・最も私的にあっているかな・・・出力的にもCDレベルで特にレベルセッティングの必要ないのも気に入りました
 4)・・・いいんだけど、何かもう一つ追い込み不足 ゲインがやはり少ない感じ
 5)・・・まぁ、いいです。でも、Mac22に比べるとちょっと見劣りがします

そんなで、デンオンのDL−103をならしきるには何らかの形でステップアップが必要になります。MCヘッドアンプも有効でしたが、
電気的な増幅なのでスイッチングや接続切り替え時にノイズが出ますので精神的によくありません。そんなことからやはり、MCス
テップアップトランスの出番かなと実感していました。

ところが、このステップアップトランスが高価なのです。ハシモト、ノグチほかからいろいろな製品が販売されていますが、どれも、
@2万円ていど、あるいはそれ以上  ・・・右左ですのでその倍・・・とてもお小遣いでは買えません、ちょっと清水寺的雰囲気です。

そんな折、A−22(UTC)を使ったOPT出力のラインアンプのハムが気になっていましたが、その原因がPTとA−22の誘導ハムと
特定してから、PTの換装を計画していました。そこで、目を付けたのがソフトンから発売されているRコアのプリ用PT「M2-PWT」でし
た。 150V50mA、8V2Aがありますので、ブリッジダイオードで整流すれば6DJ8が十分駆動できます。Rコアなので誘導ハムは少ない
でしょうから試してみる価値はあります。
そして、ソフトンにはPLT-1というMCのステップアップトランスがあります。@6800円と価格的にも問題ありません。そこで、PTを発注
することに併せて、発注してみることにしました。

このPLT-1というステップアップトランス、結線を変えることで10Ωと40ΩのMCカードリッジに対応しています。最も私的にはDL-103
しかないので,問題は無いのですが・・・・
でも、何時の日か使うこともありやも知れません、そういう意味では両対応は意味があります。

結局、両方とも発注することにしました。 発注するとソフトンの善本さんの対応は早いです。振込の確認ができた当日には発送にな
っていました。

              
        届いたPLT−1です きれいな箱に入ってました               ちゃんとナンバリングがしてあります

            
           サブパネルを使って取り付けることにしました                  取り付け完了

早速EQ切り替え器に設置です。
あらかじめ、スイッチにはリード線をハンダ付けしてあり、それぞれラベルを付けておきましたので、配線自体は置き換えの
作業でしたのでさほど時間はかかりませんでした。

                 
      庫内に取り付け完了・・・スペース的にちょっと作業が大変でした       内蔵のLPT-1と外付けのステップアップトランスとはこの
      最初からなら簡単だったでしょうにね・・                      4極双投のトグルスイッチで切り替えます・
                


早速、試してみました。

音的には問題ありません。何よりも、FETを使ったステップアップのように不意のノイズも無いのでとても安心感があります。また、
レベル的にも全く問題はありませんでした。

が、が・・・・です。

      

この状態ではハムノイズが出ます。あれあれ、どうしたものかなぁ・・・ 聴感上は我慢できるかも知れませんが、何とも気持ち悪い
ものです。最終的には


      

と、いったように位置をずらすことでほとんどハムノイズは気にならないレベルになります。隣のパイオニアのC1の電源を投入すると
ノイズがのりますので、これが原因と思います。

これだと、設置場所の制約を受けるということになるのでしょうね。最終的にはMac22のEQアンプを使っていくつもりなので、C-1を使
わなければ問題ないとはいえ、ちょっと納得できません。

このLPT-1は鉄製のケースに納められてはいますが、サンスイのHM-3といったMCステップアップトランスはこの辺の対応はされてい
るのでしょうね。

まぁ、いろいろありましたがステップアップトランス増設の巻でした。

久しぶりに「ノノレータ、ノノレタ、ベラマルティ・・・」とジュリオラ・チンクエッティの歌声に酔いしれていました。

これから、目指す方向が見えたことは大きな収穫でした。

以上、完!!