QWTFE103 の製作     

製作のきっかけ

QWTFE166Enの大成功に気を良くしていたところで、ふと思いついた、「10cmのユニットで作るとどうなるのだろうか?」

先のQWT_FE166eEn製作の経験があるので、設計や製作にさほど時間はかからなかった。

また、工房のBGM用として使いたいと思っているので、大きさ(奥行き)に制限がある。そこで、音道の面積をSPの実効振動面

積の1倍として設計し、その音を確かめたいと思ったことも製作のきっかけです。

製作開始

     ・・・各図をクリックすると拡大図が見れます。例によってエクセルですので、イメージとして見てください。
   組み立て図               板取図        もどるにはブラウザの<戻る>で戻ってください

 


費用も、定尺半裁で2本分がとれるのでさほどかからなかった。SPユニットは、手持ちを流用します。

      
      板取した材料           仮組み・・・?! 横板が大きい!!       カットし直して仮組み・・・良さそう

勢いでやると、とかく失敗するものです。(上の図面は修正してあります。)

   今回、躯体が小さいこともあってカット誤差は比較的少なかった・・・・
    木ねじを使って片側板面で組み上げ

             

私は、12mmの合板を組み上げるときにはホームセンターから購入した30mmのスリムビスを使っています。
とかく割れやすい合板ですが、これだと失敗が少なくてすみます。
さらに、ビスの締め付けの力はすごいので多少のカットの誤差は吸収してくれます。 
多少の誤差はハタガネなどで修正してネジ止めしています。お薦めです!!


QWTFE166Enでしたこだわりは、ここでもちゃんとこだわりました。・・・おまじないですよっっぉ。
      
        音道のコーナー            もちろん開口部も           そして、デッドスペースのコンクリと音道の塗装
    ただ、キャブタイヤは躯体が小さいのでちょっと無理かも知れません。


板取して組み上げるまで、半日でした。翌日、コンクリと音道の塗装をしました。このあと、少し乾燥を待たないと
いけないので、しばらく作業はできません。  <to be continued> ほんとかな?!


こらえ性のない私です。次の日には穴開けをしてSPを取り付け、側板を仮付けです。これで吸音材の量を検討していきます。

    今回、バッフルの開口部はジグソーで開けていましたが、今回開口部が94mmと小さいので穴開けの工具を使いました。
    

      バッフル開口部の穴開け              SP端子の穴開け


 
 
工房でBGM用としてつかっているスピーカーシステムです。今回は、このSPユニットを流用します。
 これは、これで結構いい音を出してくれてます。(確か、長岡さんの設計の追試だと記憶してますが・・・)

      
   キューブ型のエンクロージャー  後面バスレフ・・・SPコードを引き出すのに利用しています 



           
フレームに切り込みが!!  ・・・何を隠そう江川三郎さん直伝のフレーム磁気対策・・・私にはよくその効果はわかりませんでしたが・・・




    
   内部の配線・・・キャブタイヤはあきらめました。 ユニット・SP端子を取り付けて、吸音材を仮入れ


                
   吸音材の本付け こだわりの三角コーナーにあわせて吸音材もカット     吸音材の本付け 仮付けと変わらない
   塗装の汚いのは、慌てていたからです。誤差です、誤差!


とりあえず、試しに吸音材の無い状態で音出しをしてみました。案の定、高域にシフトした音です。開口部からは低域も出ては

いますが・・・ やはり、定説は守るべきものなのですね。

早速、吸音材を入れました。入れ方はQWT_FE166eEn製作である程度検討してみてコツがつかめていましたので、いきなりこれで

いいだろうと思うやり方で、詰めてみました。早速音出し・・・音がクリアになって音圧も上がった感じです。QWT_FE166eEn製

作でつかんだ吸音材のコツは正解のようです。

  
 完成したQWTFE103のシステム


出てきた音は・・・

US-2Aの発振部を使って、周波数を変えて音の出方を見てみました。40Hzくらいから音として感じます。音道の効きは、設計通り

70〜80Hzあたりだと聴きました。高域の方は10kHzあたりまではでているようです。(残念ながら、年のせいか高域の聴感は無く

なってしまっています。)

ほぼ、OKということなので、吸音材をボンドでこていしてから仮付けした側板を本付けにしました。仮付けしたときには全体に歪

みっぽい感じの音でしたが、本付けすることにより、よりしまった感じの音になりました。

一つ、音場は広いです。10cmのユニットとは思えないくらい広がりをもっています。これは、他のシステムより優れている点だと

再認識しました。

 ※ただ、そうはいっても最初は歪みっぽい音です。エージングが進むにつれて良くなっていくことは、QWT_FE166eEn製作
  で実証済みです。

音道の面積の1倍ということは・・・


さて、もう一つの確認したい点、つまり音道面積のSPの実効振動面積の1倍ということですが、結論から言うと、やはり定説通り

かなと思いました。低域もちゃんと出ているにはいるのですが、ちょっと薄い感じです。やはり1.5倍以上くらい無いと量感が増す

ということにはならないようです。まぁ、今回は試作的な意味合いもあり、かつ工房のBGM用として使うことにしてありますので、

それはそれなりに意味がありました。夏になったらQWT_FE166eEnのシステムと一緒に本塗装をして仕上げてあげようと思います。そ

れと、SPユニットの新調もちょっと考えようかな。

       
         QWT_FE166eEnとQWT_FE103


今日、注文しておいたノグチトランスからの品物が宅急便で届きました。エスエス無線さんからは昨日届いています。後は、マルツ
さんからのパーツが届くのを待つばかり。QWTFE103のシステムが粗仕上げまで完了したので、いよいよ汎用EQアンプ用の電源部の製
作に入ろうかなと思っています。