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ニュートンのリンゴの木のお話し

ニュートン(1643〜1727年)は、アインシュタインらに大きな影響力を与えた近代理論化学の先駆者です。
特に、生家の庭でリンゴが木から落ちるのを偶然ニュートンが目にとめ、それが万有引力へのひらめきとなった話が有名です。その 「ニュートンのリンゴの木」を当園でも栽培していましたが、残念ながら2016年に栽培中止となりました。

(正式名称) Flower of Kent
(フラワー・オブ・ケント)


(来歴)
イギリス原産。WoolsthorpeのNeuton'sの園に生育していた樹から直接採った穂木で繁殖したものです。原木は1660年頃に生育していたようですが、「りんごのほん」(和広出版・栗田哲夫編著)によれば、1814年に枯れてしまったそうです。
日本には、昭和39年イギリス物理学研究所サザーランド博士から日本学士院長柴田雄次博士に送られました。
長野県には大町市の大町エネルギー博物館に昭和57年に東京小石川植物園(東大理学部附属植物園)より穂木で導入されました。
渡来後、分配までに約20年も掛かったのは、苗木がウィルスに汚染されていたので、小石川植物園で「隔離療養」されていたためです。熱処理法で健康となって、ようやく長野県下に送られました。
また、平成3年には長野県農業経営者協会20周年記念事業として、「農業に接する機会が減少している中で、子供たちが農業に関心を持ち、農業を理解できるように育ってほしい」というねらいで、県内の小中学校等に希望を募り配布されました。(配布先 → 小学校 154、中学校 3、高校 10、農業大学校 2、役場等 109、県機関 7、その他 3)
この時、同協会に加入している当園にも「フラワー・オブ・ケント」が植えられたと言うわけです。

(特 性)
糖度   10〜11度くらい
酸    多い
香り   良好
果実   赤色。 大きいと300g程度になる。 形状はあまり良くない。
蜜    完熟すると放射状の蜜が入る。(確かに入ってました)
その他  がくあ部が突出する状態が多い。 花おさまりは閉じている。
収穫期  10月初旬頃で中性と考えられる。(真田町農場では11月中旬に収穫して大丈夫でした)
※エネルギー博物館降旗氏による
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