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カフェ『凡凡舎』併用住宅

里山からその先の北アルプスに続く安曇野の風景を楽しみながら、ゆったりした時間を過ごしていただくカフェを併設する住宅です。

カフェには、特徴的な形の大きな寄棟屋根を載せました。大きな屋根がつくる深い軒により、内と外を結び、西日の影響を和らげ、大きな木の木陰に憩うような、心地いい空間をつくりました。

住宅は床面積の2/3を占めますが、カフェを訪れるお客さんに生活感を伝えたくありません。北入りの住居では散らかりがちな玄関前を縦格子の塀で囲い、その塀と一体につくった高さを抑えた平屋部分と、屋根裏を利用した2階部分で構成し、住宅の気配を消しました。南側はセットバックして隣地の自動車修理工場から距離をとり、快適な住環境をつくりました。


南面して明るい住宅部分。
1階はダイニングキッチンと客用の寝室と水廻りからなります。

住宅部分は、OSB合板合板を張り放した内装仕上や、大工工事で制作した流し台など、コストを抑えた仕様です。

小屋裏の寝室。
南面にバルコニー、北面に通風用の地窓を持ち、小屋裏でありながら開放感があり明るくて健康的な寝室です。


敷地は前面道路から緩やかな下り坂になっています。道路を行き交うクルマが気にならないように、北アルプスの稜線に電線が被らないぎりぎりまで床を高く設定しました。

カフェのテーブル席は、西から北に広がる風景に開きました。
内装仕上げは、天井は安曇野産のカラマツ板、床は安曇野産のアカマツフローリングなど、地域材を主体に木をふんだんに使っています。

薪ストーブはワム3320、デンマーク製のスタイリッシュな製品です。
炉壁はコンクリート小幅板化粧型枠塗装仕上、天井は木毛セメント板素地仕上や珪藻土仕上、壁はカラマツ板や杉板、うづくり合板、珪藻土仕上など、さまざまな仕上が混在していますが、スケールや納まりをていねいにコントロールすることで、落ち着いた心地いい雰囲気をつくっています。

カウンター席。
撮影日はカウンターも展示スペースになっていました。
仕切の棚に並べられたコーヒーカップを選んで、コーヒーをいれてもらいます。

カウンター席を挟んで奥に、小さなギャラリーを併設しています。

里山の向こうに北アルプス蝶ヶ岳から常念岳の稜線が広がります。

カフェ凡凡舎(ぼんぼんしゃ)
安曇野市穂高牧164-12
(国営アルプスあづみの公園穂高口の手前)
(0263)87-0654
午前10時〜午後5時、水、木曜日定休日


竣工・2017年10月
場所・安曇野市穂高


ブログ・安曇野建築日誌
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