ふりはた整骨院併用住宅

既存の整骨院併用住宅の建てかえです。

ふりはた整骨院は、子供からお年寄りまで、地域のみなさんの健康管理のよりどころとして、開業以来17年、地域の人々に愛されてきました。
しかし近年、間取りや機能への不満がつのり、大規模なリフォームを計画していたところ、隣接する土地を購入できたので、建てかえることになりました。
道路に面する正面は、住宅の生活感を感じさせない端正なファサードをつくり、いかにも治りのいい整骨院を表現しました。

左手が住宅の玄関、右手が整骨院。
患者を整骨院に自然に導きます。

既存の整骨院併用住宅。

建物は、間口9ｍ程の細長い敷地に、1階に整骨院、2階に住宅を重ねた、単純な構成です。

整骨院は、ゆったりした玄関と気持ちのいい待合室、受付～診察～治療へと繋がる患者の動きを重視した機能的なプラン。住宅は26坪とコンパクトながら、伸びやかで広々と感じる暮らし心地のいいプランです。

これまでの営業の経験から、設計に対してきめ細かな要望が出されました。
何よりも求められたのは、広い玄関と、ゆったりして気持ちのいい待合いスペースです。

受付カウンターと待合いスペース。
アプローチから室内まで、全く段差のないバリアフリーの床でつながります。

診察スペース
整骨院は全館床暖房を採用しました。

治療スペース

ふりはた整骨院
安曇野市豊科高家 5266-8
0263-72-7457

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建物の長手は西南を向きます。
1階は壁面全体を覆う木製ルーバーで、2階は深い軒とバルコニーで、陽差しをコントロールすると共に、人通りの多い隣地からの距離感をつくりました。

22坪の2階に、玄関以外の住宅部分の全てが納まります。

機能的に構成したキッチンから、ダイニングへ伸びやかにつながります。

夜、灯りをともすと、昼とは違った安らぎの雰囲気が生まれます。

住宅の暖房は、全室パネルヒーターを採用しました。
床は、素足に心地いい杉無垢のフローリングです。

南面する明るくて機能的な洗面所。
右手はインナーバルコニーへ直接出入りできます。

夫婦寝室は、畳ベッド風に設えた4.5帖の小上がりの就寝スペース。
奥は廊下側からも使えるクローゼット。

子供室は、衝立のような間仕切壁で仕切ることで天井を連続させ、プライバシーを確保しながら広がり感をつくりました。

住居部分は、トイレを除く全ての出入口が引戸です。
必要に応じて、閉じたり開け放したりしながら暮らします。

螺旋状の階段が、1階の玄関と2階の住居とを結びます。

>>　計画案

引っ越しから2年後、
施主から思いの丈がいっぱい詰まった作文をいただきました。
大作です。>>　こちら

施工・さみぞ工務店
竣工・2011年9月
場所・安曇野市豊科高家（ＪＲ大糸線梓橋駅前）
掲載・信州の建築家とつくる家づくり第8集

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