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ゆたかのうち
安曇野の田園地帯の集落の外れに建つ、就学前の二人のお子さんがいる若夫婦が、定年をむかえるご主人のお母さんと一緒に暮らす住まいです。
安曇野の田園集落に馴染んだ瓦屋根の落ち着い外観にまとめました。外壁は土壁の中塗り壁をイメージした左官壁です。
2階の三角形の出窓は、閉じた道路側に表情を付け、向かいの実家と気配を通じ合います。
下屋の右手が勝手口収納、アプローチを進んだ突き当たりが玄関です。
表となる北側を、きれいにスッキリと整えました。
東はどこまでも見晴らしが開け、西は前面道路を挟んで奥さんの実家があり、南は実家の果樹園が広がり、北側は実家の農業倉庫用地という恵まれた150坪の敷地です。
そこで、同居するお母さんとの付かず離れずの関係、東に開ける眺望との関係、北側の隣地との関係、向かいの実家との関係に主点を置いて設計しました。
幾つもの部屋が有機的につながる空間です。
敷地は、北側に確保された農業用倉庫用地(写真で車を停めているあたり)と合わせて一体に造成されていました。
東南方向を望むと、どこまでも見晴らしが開けます。
玄関の先の格子戸の奥は、家族用の内玄関です。
玄関から入ってすぐ、左手に洗面コーナーです。
南のデッキテラスに面した明るくて気持ちのいいスペースです。
施主がセレクトした存在感のある洗面器に合わせて、洗面台をデザインしました。
壁に浮いたように取り付く鏡は左右にスライドし、奥が物入になっています。
トイレには小便器を備えました。
浴室は桧板張り、水掛かりの多い腰壁はタイル貼りです。
大判のタイルは目地割りが大切です。
誰も気づいてくれませんが、タイルの目地と壁板の割りを一致させています。
水廻りの先が母の部屋。敷地の東端の静かな場所です。
暖房はパネルヒーター。
庭いじりの好きなお母さんのために、母の部屋には縁側のような土間を付けました。
暮らしの中心の場である食堂。
東〜南に面したコーナー窓から、冬にはたっぷりの日射しが注ぎ、室内からはどこまでも広がる景色が見渡せます。
1階は母の部屋を除き浴室まで含めて床暖房です。
フローリングはカエデの床暖用フローリング。無垢板の味わいがある現場塗装品です。
壁、天井は珪藻土入りの左官壁。
構造材、造作材は根羽産の杉、桧が中心で、長野県の『信州ふるさと住まい助成金』から40万円の補助を受けました。
南向きの台所も大きな窓で爽快です。炊事をしながら季節の変化を感じられます。
流し台は奥行き75センチのトーヨーキッチン。
調理器はIHクッキングヒーター。
暖房と給湯の熱源は深夜電力5時間通電を利用する温水蓄熱機でまかなうオール電化住宅です。
背面は、これまで使っていた食器棚やワゴンをぴったり納めました。
背中側には1.5坪の広い土間収納がつながります。
吹抜の天井は、2階の勉強コーナーにつながります。
6帖の畳コーナーは腰掛けられるくらいの段差を付けました。
階段脇の籠もったスペースは、ご主人のたっての希望だった水槽コーナー、大型の水槽が並びます。
左手は台所とつながり、回遊動線になっています。
畳コーナーの竹天井の隙間から電球の明かりがこぼれます。
階段を上がると、2階のホール。
左手が子供室、
右手が勉強コーナー、
突当たりがバルコニー、
バルコニーの左手が寝室です。
ベルックスのトップライトで明るい勉強コーナー。
吹抜で食堂とつながります。
室内の出入口は全て引戸です。必要に応じて、閉めたり開け放したりたりして暮らします。
子供室は物入とロフト付き。
真ん中で2部屋に仕切ることができます。
2階の暖房は、全てパネルヒーター。
床は歩行感が柔らかい杉のフローリング。
道路の向かいの実家と気配を通じる三角形の出窓の内は、手洗いコーナーです。
寝室に面したガラス屋根のバルコニー。
洗濯物や寝具をたっぷりと干すことができます。
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計画案
安曇野の田園集落の景観に、魅力が増しました。
施主からいただいた作文を掲載します。
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こちら
施工・
建築工房時遊館
竣工・2008年12月
場所・安曇野市三郷
ブログ・安曇野建築日誌
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ゆたかのうち