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居酒屋旨処 佳八(かっぱ)

それまで魚屋を営んでいたご主人が、奥さんと一緒に居酒屋を始めることになり、手頃な土蔵が借りられたので改装してお店にしたい、と相談を受けました。
土蔵×居酒屋=よく在りがちな民芸調のイメージかな…と思いながらお話をうかがいましたが、既存の土蔵がぼろぼろだったこともあり、内装を全てやり直すことにしました。それなら民芸調に再生するのもいいけれど、ほかのやり方もありますね、という展開から、新しいイメージが生まれていきました。
施主にとっても私にとっても飲み屋づくりは初めてのことでしたが、上品だけれどもおたかくない旨い料理と、お店の雰囲気がぴったりと重り、評判のお店になりました。
飲み屋が大変多い町での新規参入は不安なところもありましたが、よそとは違った雰囲気が喜ばれ、開店から5年を過ぎた現在でもいっそう賑わっていて、なによりです。
(01.03.20)


1階は、カウンターと小上がりのある一般的な間取りです。
飾り気のないシンプルな構成にし、新鮮な素材感を表現しました。

シンプルなつくりの中で季節のかざりつけが映え、料理の旨さが、ひきたちます。

わずか2間半(4.5m)の間口と2.2mの天井高ですが、広さを感じるデザインです。

狭い空間に必要な機能と用途を散らかさずにまとめました。列柱は2階の床梁の補強です。

2階の予約席。場を囲い、単調な空間に奥行きをつくりました。丸太の牛梁が土蔵の証です。

増築した部分は内装の意匠に合わせました。手を付けなかった土蔵本体の存在感も、引き立ちました。
□竣工・1995年7月
>> 改装前の様子も見てみたい

注)オーナーは引退されて、現在は別の店になっています