容器あたりの飼育数

飼育に適した蘭鋳稚魚の数(1平方メートルあたり)

孵化後10まで

200〜500匹

孵化後10〜14日の間

100匹

孵化後14〜21日の間

70〜80匹

孵化後21〜30日の間

50匹

孵化後30〜60日の間

20匹

孵化後60〜90日の間

15匹

孵化後90日〜

10匹

表は飼育容器1平方メートル当たりの飼育数の目安を示したものである。

魚の数が多すぎると、大きくなりにくいことは容易に想像できる。だが飼育密度が魚の成長に及ぼす影響は想像以上に大きく、多岐に渡る。

金魚は鮒の変種。群集性を持ているため、数が少なくて群れが作れないとその活動が鈍くなり、餌の食いも悪くなってしまう習性が有る。このことが金魚の生育に大きく影響を及ぼす。すなわち飼育密度が大変重要なのである。

数が少ない場合

    1. 餌の食いが悪くなる。
    2. 魚に太身が付きにくい。
    3. 尾肩が硬くなる。
    4. 尾に味がなくなる。

数が多すぎる場合。

    1. それぞれの魚に十分な餌量を与えようとすると水がいたんでしまう。
    2. 従って水替えを早くすると尾味がなくなる。
    3. 魚が小ぶりになる。
    4. 太身が付かない。
    5. 過密飼育で病気になりやすい。

それぞれの池の広さや、環境に合った、その時々の飼育数を把握することが良魚作出のために重要である。経験のある飼育者は選別に際し、池の飼育密度を考慮して選別の基準を変える。少しの欠点が有っても残したり、きびしすぎるほどの選別淘汰を行うことも有る。もちろん良魚が多い時は、池の数を増やして魚を分散飼育するのである。