品評会を目指して私達は、当才魚を普通に成長する速度を越えた、言わば「肥大飼育」をおこなってきました。この為に秋を迎える頃から当才魚はエラ病になり易いのです。
8月、9月頃から発病するエラ病は、大会を目指す人にとって「避けて通れない道」と言って良いでしょう。大会サイズまで成長していない魚は、まずエラ病になる事はありません。従って飼育技術が向上して「金魚を大きく育てた勲章」とも言えるのがこれからの「エラ病」です。
エラ病の症状
- いつもに比べて魚の動きが鈍い。1・2匹群れから外れて池の隅で静かにしている。エラ病はこんな症状から始まります。
- 水面近くに浮いて背中を水面から出している。水面から背中を出しているとその部分が赤く充血する。(背干しと言う)鼻上げをする。
- 片鰓を閉じている。
- 両鰓を閉じて静かにしている。
- 両鰓が開いたまま閉じない。
エラ病・エラ腐れ病の原因
- 微小吸虫類、繊毛虫類のエラ寄生による呼吸困難及び、エラ組織の破壊。
- 細菌コンドロコッカスカナムナス感染。(エラ腐れ病)
- 水質の急変―腐敗、極度の飼育水の緑化は鰓を傷める。
- 餌の与え過ぎによる消化不良。(エラ病と同じ症状になる)
- 環境の急な変化(別池に移動するなど)も直接原因ではないがエラ病発生の引き金となる。
治療法
治療の基本は「塩」と絶食療法。診療所参照
塩による治療
- 50cmの洗面器に10リットルの水を入れる。
- ここに50グラムの塩を入れて0.5%食塩水を作る。
- 病魚を1匹ずつ入れて治療する。
- 元気になるまで毎日塩水を交換する。
- 治療中は絶食する。
- 池の水量を正確に測り0,5%食塩水になる様塩を入れる。
- エアーを強めにして治療中は絶食。
- 元気に泳ぎ出したら少しずつ餌を与える。
- 1週間後に水替えをする。
薬を使った治療エラ病情報参照
微小吸虫類、繊毛虫類がエラ寄生した場合及びエラ腐れ病の時は薬を使うと良い。
治療薬
- マゾテン
- 塩酸キニーネ
- ホルマリン
- エルバージュ
- 過マンガン酸カリ
以上の薬ががエラ病治療に良く使われる。