関田山脈 ツアー (3)
2005年4月30日 晴れ  土倉9:20 → B地点9:45 → 牧峠10:35〜10:50 → 1034m地点11:40 →
    約16km         → 梨平峠11:50→ 筒方峠12:20〜12:40 → 鍋倉山13:20〜13:40 → 温井14:40
今回、またもや同調する”もの好き”がいず単独行となった。
[自転車をデポ]
 単独行のスタート・ゴールが異なる場合の交通手段・・・・?これが曲者。
もちろん東風を受けさっそうと自転車しかない。
温井ゲートの手前で車から愛車を降ろし、少しでも目立たないようにと、ガードレールの外側に置き
トラックロープでがんじがらめに縛り付けた。
(盗られたら帰る術がないのでネ。)
それから、車で土倉集落へ

[土倉→牧峠]
 土倉の路上脇に遠慮しつつ駐車。
これから挑む牧峠は手前の山に隠されているものの西方の梨平峠、鍋倉山の稜線は青空に映え
くっきりとしている。最高の1日になる予感がする。
  予定では関田峠より下山だが、余力があったら鍋倉山まで行こう。
北方の農場方面の舗装道路は乾いているが両脇は雪。
雪の下の用水は雪溶け水がゴウゴウと音をたてている。
広大な段々畑にはまだまだ雪がたっぷりあり、日当たりの良い土手のみ雪が消え、カヤがねている。
その上をスキーで越すのは、座敷に土足で上がるような気まずい思いがある。
カヤの上はエッジが効かずよく滑るので自然とストックを握る腕に力が入る。
 雪原にもみがらが大量におかれていた。どのようにして運んできたのだろう?
もみがらの下には雪があるから昨秋のうちに運んだものではない。
モービルで何百回?キャット?ヘリコプター?
そんなことを考えながら、もくもくと歩をすすめる。
10mにおよぶ急な段差は遠巻きに越し、何度か繰り返しているうちにこの広々とした農場の西寄りが
緩やかな登りになっており楽に登ることができることを発見。
 途中、人口池に面した管理小屋は3mの雪に覆われていた。
コンクリートの基礎が高いのもうなずける。
  ここから花立山の斜面が真っ白で見ごたえがあり、夏場のヤブコギをみじんも感じさせない。
農地の終わりからここまでは、ほとんど木がなかったが、この先はブナの疎林となる。
帯のように連なる雑木のない斜面は牧峠に通じる道であろう。2回ほど縦断する。
ブナ林をを縫うように走るモービルのトレースにでくわした。
キャタビラーの雪形から推測すると、昨日走行したものだろう。今日は、その騒音も聞こえず快適である。
牧峠に1時間15分で到着。快調だ。
  3月に来たときはすっぽり雪に覆われていた道標が顔を出していた。(信越トレイルクラブが設置)
峠は風の通り道らしく舗装道路も見えていた。
気温は18度、いつもよりのどが渇く。水350ccでは、ちょっと足りないかも・・・・ビールを飲むには早い。
小休止して、おにぎりを1ケほうばる。
15分後再スタート。

[牧峠→梨平峠]
 牧峠から稜線(県境)をたどることにこだわり、西方の急な斜面を南に巻かずピークに立つ。
わずか下り、秋口に初めて見た小さな池を確認。
林野庁はどんな名前をこの池につけたのだろう?
牧池かな?
いつしか、モービルのトレースもなくなっていた。急斜面で撤退か?
風により変形した芸術的な雪の塊を何度も越し、ほぼ直角に南に折れる地点には牧峠から35分。
(距離にして1300mぐらい)
ここからのルートファインデイングは、悪天の場合注意が必要である。
だらりとした木々の少ない広い丘陵であり、今日は、鍋倉山がよく見えるので方向は定めやすい。
左のゆるい沢に入らぬよう、より高い地点を選んで400mほど南下し、再度西に進路をとる。
もうすぐ、梨平峠だ。
 昨年、森の家イベントで、羽広山から梨平峠を経て牧峠までスノーシューで歩いたことがる。
そのときは、ガスにまかれどこをどう歩いているか、さっぱりからなかった。
 今日は快晴、見通しも抜群、あたりの景色を見ながら快適なソロツーリングである。
梨平峠の道標は稜線にあり、北側は雑木や地肌がでていた。
新潟県側への降り口は十分確認できた。
峠の南側は、雪のおりなす縞模様から池か湿地であろう。更にその南はブナの小山である。

[梨平峠→関田峠]
 100m進むと南側一帯が野球場のような木のない平地となった。
この景色から梨平の地名が生れたのでは・・・・・・と一瞬想像したが、そんなことはない。
関田山脈の16の峠は全て新潟県の集落の名がつけられているのである。
呼び方の難しい峠もある。”伏野峠”など、とても女性を前にして発せられない。
  標高差にして約50m登り遠方が見えるようになった。
鍋倉山が遠くに見えるものの間に山塊が多く、関田峠がどの方角か不確定である。
ザックを降ろし、地図上にコンパスをおき方向を確認。
ネジレたブナの幼木の中を小回りしながら、南側急斜面を確認しつつ標高差にして50m下る。
鞍部への滑りこみは目前の登り斜面のどこまで上がれるかを期待しつつ直滑降。
この鞍部は分水嶺にになっており、湿地にはなべくらざぜんそうが生育している場所だ。
ピークから一揆に滑り下りる。
関田峠は黒倉山登山口の高い道標のみ目立ち、道路は雪の下である。

[関田峠→黒倉山→鍋倉山]
 単独行はとかく十分な休息時間をとらないものである。
腹がすけば、その都度食べ物を口に入れ食いつないでいく。
当初、下山の目安とした関田峠でも休まずその先の偶然見かけた信越トレイルの道標で
ビールとおにぎりとあいなった。
当然のことだが、無雪期にはできない全体的な地形の確認ができ納得することしきり。
地図読みだけではなかなか想像しがたい現風景である。
遠くに茶屋池のトイレと小屋も見える。
人の声が聞こえたような気がしたので、おにぎりをほうばりながら辺りを歩いてみたが
人影はなかった。
だいぶお疲れの妄想か?
  ここで、下山しようか、それともあと1時間がんばって鍋倉山まで行こうか、ブナの横木に腰をおろし考える。
結局、先が読める行程なので疲れをおして行くことにした。
太もも、ふくらはぎに疲れが集中する。スキーも重く感じるようになった。
茶屋池南西の稜線に斜登高で登りつめ、温井方面を見渡せたときはほっとした。
関田峠につづく除雪された自動車道は、きれいな弧を描いている。
黒倉までの稜線は起伏もなくゆるやかな登りで視界も360度良好、関田山脈中最上位の景色であろう。
中間で西の沢からスノーシューによる数名の直登のトレースあり。犬の足跡もあり。
兎追いか?
そうではなかった。鍋倉山の稜線に大勢のボードを担いだ集団が登っているのが見えた。
彼らの足跡であろう。
ときおり、キラっと光も反射する。
山中に1人でないと思うと少々元気がでてきた。
いつもより、足が重かったが筒方峠から1時間で山頂についた。

[鍋倉山頂→温井]
 何と、ボーダーの集団を率いるリーダーは知り合いであった。
森太郎がわからないというので、先導する。
うまい連中で、誰一人転倒するものはなし。
森太郎と対面した後、東尾根を登り返し東面の大斜面にてボーダーと別れを告げ、一足先に下った。
芽吹きの早いい大きな柳の木をみて、むじなの池の西側を迂回して除雪済みの舗装道路にでる。
スキーをはいたまま路上横断して次の斜面へ。
田茂木池の南端を抜け道沿いの雪を探しつつ温井集落を目ざす。
350ccの水は既になくなってしまい、沢の雪溶け水を飲む。冷たくうまい。
最終と思われる送迎マイクロバスが上がって行った。
ボーダーはこのバスに乗って帰って来るのだろう。
 雑木、杉の根開きを避けつつようやく自動車ゲートに到着。
約16kmは歩いたであろう。
[温井→土倉]
  スキーをザックの両脇に固定して、自転車にまたぐ。
途中、自販機でアクエリアスを購入し、飲みながらのんびりとこぐ。
いや、疲れのため早くこげないのである。
 土倉に止めたマイカーには20分後に到達することができた。
かくして、ツアーは終わった。
そして、次なる目標を夢みつつ湯滝温泉へ。


 人口池  後方右 花立山


D 牧峠 左手に信越トレイルの道標


 牧峠西南斜面に倒木

 花立山を振り返る
F〜G

 梨平峠 後方は1094mピーク



 筒方峠







 某五輪女性ライダーを発見

春一番の新緑はこの柳の木

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