如来 菩薩 明王 羅漢 垂迹神 その他 (索引)


ヒンズー教やバラモン教の神々が仏教に取り入れられ、その護り神
となったもの。

仏敵と闘う男性の天は甲冑を、女性の天は優しい天女の表情をたた
えている。さらに、奇怪な形相の鬼神像もある。

明王が一切衆生を救い、安息を与える神格であるのに対し、仏教を
信ずる心、即ち修行者を外敵からまもる神格である。

現世利益を信ずるのは菩薩と一緒だが、菩薩に比べ利益の幅が限
定的で具体的であるのが特徴。

格としては、明王の下で、如来や菩薩の脇侍や、眷属として安置さ
れることが多い。

梵天や帝釈天、四天王などインドにおいて早くから仏教に取り込ま
れた天も多いが、密教の成立に伴いその数が増加していく。また中
国や日本の固有の宗教が結びつき、天になっていったものもある。

これら諸尊は、天界に住んでいるところから「天」と言われるようにな
った。(右表 :仏教の世界観参照)
仏教の世界観と天
三界 六道 二十七天 内容
無色界 天上道 四天 物質を超越した世界。四つの一番上が有頂天
色界(物質界) 天上道 十七天 六道の諸欲を超越しものが住む十七の天
欲界 天上道
他化自在天 魔王波旬が住む。
化楽天 自ら妙楽の境地をつくり寿命8000歳
兜率天 弥勒菩薩が住む
夜摩天 この天の衆生は寿命1億4400万歳
三十三天 帝釈天が住む。忉利天(とうりてん)とも言う
四天王天 四天王が住む。
人間道 - 苦しみと楽しみが混在する世界
阿修羅道 - 阿修羅の住む、争いや怒りが絶えない世界
畜生道 - 牛馬のように本能のままに使役される世界。
餓鬼道 - 貪りの死者が行く飢えと渇きに悩まされる世界。
地獄道 - 大罪悪を犯した者の償いの世界
お願い

  拝観の可否、日程につきましては可能な限り調
べましたが、念のため、事前に確認するようお願
い致します。変更や間違い等がありましても責任
を負いかねますので、ご了承ください。

凡例

「形式」欄の赤字は国宝
「年代」欄の詳細は、こちら
「備考」欄の記載について
  1.特に記載の無い像は重要文化財
  2.尊名の後ろの数字は像高(cm)
  3.【  】は開扉日、記載なしは常時開扉
  4.(  )の名称は下記の通り
       (奈良) : 奈良国立博物館寄託
       (京都) : 京都国立博物館寄託
       (東京) : 東京国立博物館寄託
       (鎌倉) : 鎌倉国宝館寄託
       (大阪) : 大阪市立美術館寄託

黄色セルは、拝観した仏像です。

梵天 (ぼんてん)
意味 県名 寺名 形式 材質・処理 年代 像高 備考
バラモン教の最高神ブラフマーが仏教に入り、釈迦の守護神となった
もの。諸天の中では帝釈天と並び、最高位。

密教以前は、一面二臂の立像。
  (奈良東大寺法華堂

密教では、四面四臂で鵞鳥の上に趺坐(ふざ)し、十二天二十八部衆
含まれた。三面二臂、三面四臂もある。
  (四面四臂 :京都東寺講堂

又、帝釈天と対で造られ、釈迦如来像の脇持として三尊形式で安置さ
れることが多い。
奈良 東大寺 法華堂 立像 脱活乾漆造・彩色 奈良 747頃 403.0 武装像 帝釈天と対
法隆寺 大宝蔵院 立像 塑造・彩色 奈良 8c後半 110.2 帝釈天と対 元食堂
伝法堂 立像 木造・彩色 平安 - 161.4 【非公開】
唐招提寺 金堂 立像 左脇侍 木造乾漆併用・彩色 奈良 8c後半 186.2 中尊:昆盧舎那如来
秋篠寺 立像 頭部:脱活乾漆造 奈良 780頃 204.8 体部:木造・彩色 鎌倉時代 (奈良)
興福寺 国宝館 立像 寄木造・彩色截金玉眼 鎌倉 1202 181.0 重文名:帝釈天 定慶作
立像 檜寄木造・彩色漆箔玉眼 鎌倉 - 171.5 帝釈天と対
京都 東寺 講堂 鵞鳥上坐像 木造・古色 平安 839 100.3 四面四臂 立体曼陀羅
滋賀 善水寺 本堂 立像 左脇侍 檜一木造・彩色 平安 993 161.7 中尊:薬師如来は厨子入り秘仏
和歌山 紀三井寺 大光明殿 立像 木造・古色 平安 藤原 162.5 -
愛知 滝山寺 本堂 立像 木造・彩色 鎌倉 1201 106.5 運慶作
帝釈(たいしゃくてん)
もとは古代インドの最強の神インドラで、修行時代からの釈迦を守っ
ていた。

音楽神乾闥婆の娘をめぐって阿修羅と戦い、勝って阿修羅を仏教に
帰依させたという。

密教以前では、梵天と区別しがたいが、着衣の下に甲冑をつけること
で分かる像もある。、梵天と対をなし、釈迦如来像の脇持として三尊形
式で安置されることが多い。

密教では、一面三目二臂が主流で、白象に乗っている。
奈良 東大寺 法華堂 立像 脱活乾漆造・彩色 奈良 747頃 378.8 梵天と対
法隆寺 大宝蔵院 立像 塑造・彩色 奈良 8c後半 109.5 梵天と対 元食堂
伝法堂 立像 木造・彩色 平安 - 161.5 【非公開】
唐招提寺 金堂 立像 右脇侍 木造乾漆併用・彩色 奈良 8c後半 188.8 中尊:昆盧舎那如
秋篠寺 本堂 伝 立像 頭部:脱活乾漆造 奈良 780頃 206.0 体部:木造・彩色 鎌倉時代
興福寺 国宝館 立像 檜寄木造・彩色漆箔玉眼 鎌倉 - 166.0 梵天と対
京都 東寺 講堂 騎象半跏像 木造・彩色 平安 839 105.4 立体曼陀羅
清涼寺 霊宝館 騎象半跏像 一木造・彩色 平安 10c 110.0 寺伝普賢菩薩 【4-5・10-11月】
醍醐寺 霊宝館 騎象像 木造・彩色 平安 10c 105.5 元上醍醐薬師堂 【春秋年2回】
平等院 鳳翔館 伝 立象 木造・彩色 平安 11c 146.9 元浄土院 無指定
滋賀 善水寺 本堂 立像 右脇侍 檜一木造・彩色 平安 993 162.8 中尊:薬師如来は厨子入り秘仏
大阪 考恩寺 宝物殿 立像 木造・彩色 平安 藤原 171.0 【要事前許可】
和歌山 紀三井寺 大光明殿 立像 木造・彩色 平安 藤原 157.0 -
愛知 滝山寺 本堂 立像 木造・彩色 鎌倉 1201 104.9 運慶作
毘沙門(びしゃもんてん)
四天王の多聞天が単独で祀られる時の名前。また、七福神の一尊と
しても信仰されている。妻とされる吉祥天と、子の善膩師童子を伴い、
三尊として造られることもある。

兜を付けるのは四天王像と一緒だが、兜は被らず、又足下に邪鬼を
踏まえずに岩座の上に立っている。

密教では、金剛界大日如来の分身とする。

脇侍
  吉祥天像善膩師童子像


とばつびしゃもんてん
兜跋毘沙門天
  通常の毘沙門天と異なり、西域の兜跋国に出現したといわれ、王城
  鎮護のために造像された。兜跋とは西域兜跋国(吐藩(とはん)又は
  吐魯番(トゥルファン))とする説が一般的だが、「長い外套のような上
  着をつけている」の意味もあるという。尼藍婆(にらんば)と毘藍婆(びら
  んば)
 を従えた地天の両掌のうえに立つ姿が一般的。

ぜんにしどうじ
善膩師童子
  毘沙門天と吉祥天との間に生まれた五人の子供の内の一人。
  母の吉祥天と一緒に、毘沙門天の脇侍として祭られる。
   (五人の子供 :最勝 ・ 独健 ・ 那吨(なた) ・常見 ・ 善膩師)
京都 東寺 宝物館 兜跋 立像 魏氏桜桃造
・彩色漆箔練物盛上
9c 189.4 【春秋年2回】
広隆寺 霊宝殿 立像 木造・素地 平安 初期 135.0 -
清涼寺 霊宝館 兜跋 立像 木造・彩色 平安 10c 184.8 東寺像の模刻像 【4-5・10-11月】
神童寺 立像 木造・彩色 平安 11c 124.2 -
鞍馬寺 霊宝殿 立像 三尊 檜一木造・素地 平安 藤原 175.7 吉祥天100.0/善膩師95.4
【月曜・12/12-2月末休館】
兜跋 立像 木造・彩色 平安 後期 167.3 【月曜・12/12-2月末休館】
神護寺 毘沙門堂 立像 木造・彩色截金 平安 後期 112.4 -
乙訓寺 立像 木造・彩色 平安 後期 101.5 幽愁の毘沙門天
円隆寺 立像 木造・彩色 鎌倉 1298 160.6 【要予約】
福岡 観世音寺 宝蔵 兜跋 立像 樟一木造・彩色 平安 初期 160.0 -
岩手 成島毘沙門堂 兜跋 立像 木造・彩色 平安 前期 359.0 尼藍婆99.3/毘藍婆89.1 日本最大
滋賀 石山寺 毘沙門堂 兜跋 立像 檜一木造・彩色 平安 10c 174.2 -
善水寺 本堂 兜跋 立像 榧一木造・彩色 平安 993 163.0 -
葛川息障明王院 立像 左脇侍 木造・彩色截金 平安 12c 103.0 中尊:千手観音 【秘仏 要事前確認】
檪野寺 立像 木造・素地 平安 - 163.0 -
金勝寺 立像 木造・彩色 平安 藤原 167.6 -
金剛輪寺 立像 木造・彩色 鎌倉 1211 171.2 湖東三山の一つ
奈良 法隆寺 金堂 立像 檜寄木造・彩色截金 平安 1078 123.2 吉祥天と対
大阪 四天王寺 宝物館 立像 木造・彩色 平安 11c 105.4 元高知恵日寺
岡山 安養寺 成願堂 兜跋 立像 三尊 檜一木造・彩色 平安 藤原 166.0 吉祥天/善膩師(無指定) 他42躯(無指定)
岐阜 華厳寺 本堂 立像 木造・彩色 平安 藤原 168.2 -
乙津寺 立像 木造・古色 平安 - 160.6 -
和歌山 道成寺 宝仏殿 立像 木造・彩色 平安 - 134.0 -
兜跋 立象 木造・彩色 平安 - 201.1 -
兵庫 髄願寺 立像 木造・彩色 平安 藤原 202.1 -
妙法寺 立像 木造・素地 平安 藤原 180.3 【要確認】
熊本 高寺院 立像 2躯 木造・彩色 平安 藤原 166.8・162.5 他に無指定1躯有
福井 羽賀寺 立像 木造・彩色 平安 1178 159.1 元松林寺
青雲寺 立像 三尊 木造・彩色玉眼 鎌倉 13c 100.9 吉祥天57.9/善膩師46.7 【要予約】
静岡 願成就院 大御堂 立像 木造・古色玉眼 鎌倉 1186 148.8 運慶作
神奈川 浄楽寺 収蔵庫 立像 木造・彩色玉眼 鎌倉 1189 140.5 運慶作 【3/3・10/19】
高知 雪蹊寺 霊宝殿 立像 三尊 檜寄木造・彩色玉眼 鎌倉 1230頃 166.5 吉祥79.7/善膩71.7 湛慶作
吉祥(きっしょうてん)
美と福徳の女神として、天下泰平、五穀豊穣、財宝充足を祈願する本
尊として、奈良時代から信仰を集めた。が、平安時代後期以降は弁財
天に代わられ、民衆までには流布しなかった。

密教では、功徳天とも呼ばれ、もとは七福神の一人だったが、今は、
福禄寿に換わっている。

また、毘沙門天の妃で、八大龍王のひとり徳叉迦龍王と鬼子母神と
の間の娘とされ、貴婦人姿の像が多く、右手は与願印、左手に宝珠
をのせている像が多い。
  (京都浄瑠璃寺

毘沙門天が金剛界大日如来の分身と言われるのの対し、胎蔵界大日
如来の分身と言う。
奈良 東大寺 法華堂 立像 塑造・彩色 奈良 754前 202.0 日本最古 弁財天と対
西大寺 聚宝館 立像 木心乾漆造・彩色 奈良 8c 184.3 -
法輪寺 講堂 立像 杉一木造・彩色 平安 10c後半 171.3 -
法隆寺 金堂 立像 檜寄木造・彩色截金 平安 1078 116.7 毘沙門天と対
薬師寺 立像 木造・彩色 平安 1091 60.3 (大阪)
興福寺 国宝館 倚象 一木造・彩色截金 南北 1340 64.3 厨子入り 寛慶・命尊作
京都 広隆寺 霊宝殿 立像 木造・彩色 平安 初期 168.0 他4躯 184.5/164.6/截金142.2/106.8
鞍馬寺 霊宝殿 立像 左脇侍 檜一木造・素地 平安 1127 100.0 中尊:毘沙門天 【月曜・12/12-2月末休館】
醍醐寺 霊宝館 立像 木造・彩色 平安 1130 167.3 元上醍醐薬師堂 【春秋年2回】
仁和寺 霊宝館 立像 木造・彩色 平安 - 164.2 【4/1からと10/1からの各50日間】
浄瑠璃寺 本堂 立像 寄木造・彩色截金 鎌倉 1212 90.0 【1/1-15・3/21-5/20・10/1-11/30】
岩手 成島毘沙門堂 立像 欅一木造・漆箔 平安 前期 176.0 2臂のみ残るが元は多臂像
福岡 観世音寺 宝蔵 立像 樟寄木造・彩色 平安 藤原 215.5 -
岡山 安養寺 成願堂 立像 脇侍 檜一木造・彩色 平安 藤原 168.8 中尊:毘沙門天
香川 善通寺 宝物館 立像 檜一木造・彩色 平安 11c前 183.0 -
高知 雪蹊寺 霊宝殿 立像 脇侍 檜寄木造・彩色玉眼 鎌倉 1222 79.7 中尊:毘沙門天 湛慶作
山梨 福光園寺 坐像 三尊 木造・彩色 鎌倉 1231 108.8 持国天116.8/多聞天118.7
福井 青雲寺 立像 脇侍 木造・彩色玉眼 鎌倉 - 57.9 中尊:毘沙門天 【要予約】
金剛力士 / 仁王 / 執金剛神 (しゅこんごうしん)
仁王(二王)のことで、金剛力士が正式名。
独尊像を執金剛神、対の二尊像を金剛力士という。

本来は独尊で「執金剛神」と呼ばれ、釈迦如来の守護神であった。
それが二分身し寺域の門を守る一対の仁王となった。
口を開いた阿形と、閉じた吽形の二体が門の両側でお寺の入口を
守っている。
向かって右が阿形、左が吽形が一般的だが、逆もあり(東大寺法華
堂)二通りの配置があったようだ。

金剛力士は単独で呼ぶとき、その口の形状から
  阿形は・・・金剛、金剛力士、密迹金剛(みつじゃくこんごう)
 吽形は・・・力士、密迹力士、那羅延金剛(ならえこんごう)
と呼ばれることもある。

平安時代以降は裙(くん)をつけるだけの上半身裸形が通例だが、天
平時代は甲冑を纏った武装形も行われていた。
東大寺法華堂
奈良 法隆寺 中門 立像 阿形/吽形 塑造木造・漆箔 奈良 711 378.0/375.0 吽形体部:木造 日本最古
東大寺 法華堂 立像 吽形/阿形 脱活乾漆造・彩色 奈良 8c中頃 306.0/326.3 鎧を着けている
南大門 立像 吽形/阿形 木造・彩色 鎌倉 1203 842.3/836.3 吽形:運慶/快慶  阿形:湛慶/定覚
興福寺 国宝館 立像 阿形/吽形 檜寄木造・彩色玉眼 鎌倉 13c 154.0/153.7 元西金堂安置 定慶作
京都 醍醐寺 西大門 立像 阿形/吽形 木造・古色 平安 1134 359.0/363.5 元下醍醐南大門 勢増・仁増作(推定)
勝持寺 瑠璃光殿 立像 阿形/吽形 寄木造・彩色玉眼 鎌倉 1285 300.0/300.0 元仁王門 湛康・慶秀作
宝積寺 山門 立像 阿形/吽形 木造・彩色 鎌倉 - 284.2/277.5 -
東福寺 光明宝殿 立像 阿形/吽形 木造・古色玉願 鎌倉 - 203.0/207.3 他:二天王(阿336.8/吽333.5) 【非公開】
多称寺 宝仏殿 立像 阿形/吽形 木造・彩色玉眼 鎌倉 - 358.0/355.5 (舞鶴市)
滋賀 善水寺 本堂 立像 阿形/吽形 檜一木造・彩色 平安 藤原 280.5/284.5 元山門
兵庫 石龕寺 立像 阿形/吽形 木造・彩色玉眼 鎌倉 1242 368.1/371.2 定慶等作
岐阜 横蔵寺 宝物館 立像 阿形/吽形 木造・彩色玉眼 鎌倉 1256 278.5/279.0 運慶等作
山口 阿弥陀寺 立像 阿形/吽形 檜寄木造・彩色玉眼 鎌倉 13c前 271.5/271.8 慶派仏師作
福井 中山寺 仁王門 立像 阿形/吽形 木造・彩色玉眼 鎌倉 13c中 282.0/267.2 -
福岡 大興善寺 立像 阿形/吽形 檜寄木造・彩色 鎌倉 - 247.7/243.4 県指定
新潟 真福寺 立像 阿形/吽形 木造・素地 江戸 1804 243.3/244.3 木喰作 無指定
執金剛神
奈良 東大寺 法華堂 立像 阿形 塑造・彩色 奈良 8c中頃 173.9 天平彫刻の傑作 【12/16】
京都 金剛院 立像 阿形 木造・彩色玉眼 鎌倉 - 87.0 快慶作
和歌山 金剛峯寺 霊宝館 立像 吽形 木造・彩色 鎌倉 - 149.0 深沙大将と一対 無指定
弁才天 / 弁財天 (弁財天は俗字)
もともとは古代インドの水神、農業神。仏教に入り学問や音楽の神と
なり、さらに日本では弁・財(才)・福等をもたらす女神として信仰を集
めた。七福神の一人で、梵天の妃。初期像は八臂で刀や弓等武器を
もつ。密教系は二臂で琵琶や箜候(くご)(中国の楽器でハープに似る)
を奏でる。又、眷属として十五童子を従える像もある。

宇賀弁才天
  日本古来の神「宇賀神」(穀物、衣食の神で龍神、蛇神の化身)が
  弁天と結びつき、宇賀弁天となる。八臂で頭上に宇賀神の顔をの
  せ、また鳥居をのせた像もある。
日本三大弁天
  竹生島(琵琶湖)・江の島(神奈川)・厳島(広島)を三弁天という。
  これに金華山(宮城)・富士山を加えて、五弁天ともいわれている。
奈良 東大寺 法華堂 立像 塑造・彩色 奈良 754前 219.0 吉祥天と対
大阪 考恩寺 宝物殿 立像 木造・彩色 平安 藤原 117.6 【要事前許可】
高貴寺 坐像 木造・彩色玉眼 鎌倉 - 44.2 【要確認】
神奈川 鶴岡八幡宮 坐像 寄木造・彩色玉眼 鎌倉 1266 95.7 下布一枚の裸形に衣装着け
滋賀 宝厳寺 (竹生島) 宇賀弁天 坐像 木造・彩色 室町 1565 145.0 前立本尊 平方作 無指定
木造 - - - 無指定 【61年毎 次回2037年】
京都 萬福寺 伽藍堂 宇賀弁天 坐像 木造・彩色 江戸 - 74.0 無指定
伎芸(ぎげいてん)
信仰することで、芸の道が早くマスター出来るといわれている。日本
では、それほど信仰が広がらなかったので、像はほとんど造られな
かった。
大自在天が天界で伎楽を行った時、その髪際から素晴らし美貌と
優れた技芸の持ち主である天女が生まれたと言う。それが技芸天
である。
奈良 秋篠寺 本堂 伝 立像 頭部:脱活乾漆造 奈良 780頃 204.5 東洋のミューズ

技芸天との確証はない。
体部:木造・彩色   鎌倉 1289
韋駄(いだてん)
仏陀が入滅したおり、そのお骨を盗んだ鬼神を追いかけて奪い返し
たと言うところから、足の速いことを韋駄天走りと言。特に禅寺で大
切にされ、伽藍を守る神として信仰されているほか、ごはんの欠乏
を防ぐ功徳があるといわれている。

元はバラモン教の神で、特に禅宗系で信仰されている。
中国風の甲冑をつけ合掌する武人の立像で表わされる。
岐阜 長瀧寺 立像 木造・彩色 12c後 94.0 無指定
乙津寺 立像 木造・彩色玉眼 鎌倉 - 78.8 -
神奈川 浄智寺 曇華殿 立像 木造・土紋 南北 - 86.9 無指定 (鎌倉)
圓應寺 立像 寄木造・彩色玉眼 江戸 1704 29.7 無指定
京都 泉涌寺 舎利殿 立像 木造・彩色 南宗 12-13c 87.3 【秘仏 非公開】
萬福寺 天王殿 立像 木造 江戸 1704 112.9 無指定
東京 金剛寺 (高幡不動) 立像 木造 江戸 - 約30 無指定
大黒
古代インドの戦闘神。仏教に入り財福神、寺院の守護神となる。日本
では大国主命(おおくにぬしのみこと)と同一視され、七福神の一尊として
信仰を集めた。福相が一般だが、奈良松尾寺のように忿怒相を示した
ものも有る。
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密教では毘盧舎那仏の化身とされている。

元々はヒンズー教の最高神。
福岡 観世音寺 宝蔵 立像 樟一木造・古色 平安 11-12c 171.8 憤怒の相 日本最古 元食堂
滋賀 金剛輪寺 明寿院 半跏像 木造・彩色 平安 初期 49.9 武神の姿像
延暦寺 国宝殿 立像 木造・古色 鎌倉 1301 76.0 元律院 他に半跏像(無指定)有
光明寺 立像 木造・古色 江戸 - 16.5 -
奈良 松尾寺 立像 木造・彩色 鎌倉 中期 99.0 憤怒の形相像
興福寺 国宝館 立像 一木造・彩色 鎌倉 - 93.8 -
西大寺 立像 木造・彩色 鎌倉 - 82.7 -
長谷寺 大黒堂 立像 木造・彩色 江戸 - 113.3 無指定
歓喜(かんぎてん)聖天 (しょうてん)
大聖歓喜(だいしょうかんぎ)自在天の略称で、聖天とも言う。もとは鬼神
だったが仏教に帰依し魔を除く神となった。日本では、子授け、夫婦
和合、富貴財福の神として信仰されている。象頭人身で、単身象と、
男女が抱き合った双身像やその他色々な種類の像があり、秘仏とし
て祭られることが多い。
東京 金剛寺 奥殿 木造 平安 - 63.6 無指定 他に1躯
待乳山聖天本龍院 双身像 木造 - - - 無指定 【秘仏 非公開】
神奈川 宝戒寺 双身象頭像 木造・彩色土紋玉眼 鎌倉 - 155.4 【秘仏 非公開】
弘明寺 聖天堂 木造 - - - 無指定 【秘仏 非公開】
奈良 宝山寺 聖天堂 双身象頭像 木造 - - - 無指定 【秘仏 非公開】
青森 最勝院 旧護摩堂 木造 - - - 無指定 【秘仏 非公開】
訶梨帝母 (かりていも)鬼子母神 (きしもじん)
鬼子母神とも言う。インドの鬼女。千人の子を持ちながら他人の子を
食っていたが、 釈尊が子供の一人を隠し、子を失う悲しみを悟らせ改
心させた。仏教に帰依してからは、子授け、安産、子育ての神として
信仰されるようになった。天女の姿で懐に子供を抱き、吉祥果(ざくろ)
を持っている。釈尊に諭された訶梨帝母は子供を食う代りに、この吉
祥果を食すことを許されたという。吉祥天は、鬼子母神の子供。
奈良 東大寺 二月堂 坐像 木造・彩色 平安 藤原 42.2 -
岩手 毛越寺 大乗院 倚象 檜一木造 平安 - - 県指定
滋賀 園城寺 護法善神堂 倚象 木造・彩色玉眼 鎌倉 - 43.9 【8月初旬(納涼祭)】
摩利支(まりしてん)
陽炎(かげろう)を神格化。人に知れることなく、常に災いや障害を除き、
利益をほどこすこという。陽炎は実体がないので傷つかないことから、
武士の間で信仰が広まり、摩利支天を本尊とした。上杉謙信もその
一人である。また、特に密教系では必勝祈願の神としてあがめられ
ている。
「摩利支天経」によると、小さく造り肌身離さず持ち、他人に秘密にするように、とされることから、
個人的崇拝物となり、仏画として存在するが、一般的な仏像としては見られない。
猪の上に乗る、三面六臂像が普通だが、二臂の天女像や八臂像もあるようだ。
荼吉尼(だきにてん)
荼枳尼、拏吉尼、とも書く。古代インドの悪神で、人を食う夜叉や羅刹
の仲間だったのが、毘盧舎那仏に帰依し、仏より六ヶ月前に人の死を
予知する能力を授けられ、日本では福徳神として信仰されている。
その姿が白狐に跨っているため、辰狐(しんこおう)菩薩ともよばれ、
後にお稲荷さん信仰と混同されるようになる。たとえば愛知妙厳寺
(豊川稲荷)は、荼吉尼天を祭っている。
愛知 妙厳寺 本殿
(豊川稲荷)
咤枳尼眞天像 木造 鎌倉 1267後 - 伝寒厳作
無指定 【秘仏】
深沙大将 (じんじゃたいしょう)
砂漠で一滴の水もない時現われて、玄奘(げんじょう)三蔵の危機を救っ
た護法神。胸に七つのドクロの胸飾りがありますが、これは、玄奘三
蔵が七度生まれ代わった、それぞれの頭蓋骨であると伝えられてい
ます。また、お腹に子供の顔をつけているのもすごいですね。怪奇な
形相ですが、立派な善神です。ちなみに、東京の「深大寺」は、深沙
大将からとった名前です。
東京 深大寺 深沙堂 檜木造・彩色玉眼 奈良 755 - 伝満巧作 無指定 【住職一代に1回】
岐阜 横蔵寺 宝物館 立像 欅一木造・彩色 平安 12c 175.5 【春-秋 好天の日】
福井 明通寺 本堂 立像 檜一木造・古色 平安 12c 256.6 中尊:薬師如来
京都 金剛院 立像 木造・彩色玉眼 鎌倉 13c前 84.5 快慶作
和歌山 金剛峯寺 霊宝館 立像 木造・彩色 鎌倉 - 142.0 執金剛神と一対 快慶作 無指定
閻魔天 閻魔(えんまおう)十王
人類最初の死者として冥界に入り、その支配者として死者の生前の
罪を裁く王。閻魔王は裁判長で、十王はいわば裁判官。もともとの閻
魔天が、道教の冥界思想と融合して閻魔王となる。閻魔天は、優しく
美しい女天として描かれている。

死者の審理は、七日毎に七回行われる。その七回でも決まらない場
合は、さらに三回の追加が有り、最長十回の審理で転生しいく。それ
ぞれの審理の担当者が、十王となる。また十三仏信仰では、さらに
三回の追加で、合計十三王となるが、彫像としては残っていない。
忌日 日数 十王名 本地仏(十三仏)
1 初七日 7日 秦広王 不動明王
2 二七 14日 初江王 釈迦如来
3 三七 21日 宋帝王 文殊菩薩
4 四七 28日 五官王 普賢菩薩
5 五七 35日 閻魔王 地蔵菩薩
6 六七 42日 変成王 弥勒菩薩
7 七七 49日 泰山王 薬師如来
8 百カ日 100日 平等王 観世音菩薩
9 一周忌 1年 都市王 勢至菩薩
10 三回忌 2年 五道転輪王 阿弥陀如来
11 七回忌 6年 蓮上王 阿閦如来
12 十三回忌 12年 抜苦王 大日如来
13 三十三回忌 32年 慈恩王 虚空蔵菩薩

脇侍、眷属 その他
倶生(ぐしょうしん)
  生れてから死ぬまで一生涯、その人の行為を監督し、死後にそれを
  閻魔王に報告する。
司命・司録
  閻魔王の従者で司命は閻魔王の判決を言い渡す役、司録は、その
  判決内容を記録する役とされている。
脱衣(だつえば)
  三途の川で亡者の衣類を剥ぎとり、衣領樹という木にかける鬼婆。
  その衣類の重さで死後の処遇を決 めるという。
闇黒童子
  俱主神が記録したした記録した「エンマ帳」を、暗黒童子が読み上げ
  て、その罪業によって、閻魔王が裁きを決める。
鬼卒(きそつ)
  十王の命に従い亡者を責める地獄の鬼。
檀拏(だんだとう)(人頭杖)
  棒状の先に蓮台があり、その上に男女の頭が乗っている。檀拏幢に
  は罪の重さを量る秤がついていて、片方に石の分銅、もう片方に罪
  人をかけ、罪が重ければ人間の方が下がるという。
閻魔王像 ・ 閻魔天像
京都 醍醐寺 霊宝館 閻魔天 騎牛半跏像 木造・彩色 平安 10-12c 93.4 元上醍醐薬師堂 【春秋年2回】
六波羅蜜寺 宝物館 閻魔王 坐象 木造・古色玉眼 鎌倉 - 89.2 元閻魔堂
宝積寺 閻魔堂 閻魔王 坐像 木造・彩色玉眼 鎌倉 - 160.9 元西観音寺閻魔堂
奈良 金剛山寺 (矢田寺) 閻魔王 倚象 木造・彩色 鎌倉 12c 53.0 【通常非公開】
白毫寺 宝蔵 閻魔王 坐象 檜木造・彩色玉眼 鎌倉 1259 118.7 康円作
神奈川 圓應寺 閻魔堂 閻魔王 坐像 寄木造・彩色玉眼 鎌倉 1250 190.3 体部:江戸の後補 伝運慶作
滋賀 木之本地蔵院 浄信寺 焔魔王 立像 木造・古色 鎌倉 - 107.9 -
三重 眞教寺 閻魔堂 閻魔王 坐像 木造 江戸 1682 - 伝:伝内作 市指定 【8/16】
長野 放光庵 閻魔王 坐像 木造・彩色 江戸 - 110.0 無指定 元東方十王堂 【要確認】
十王像
大分 臼杵磨崖仏 十王 立像 石造・彩色 鎌倉 - 85.0-97.0 中尊:地蔵菩薩 ホキ石仏第一群第四龕
神奈川 圓應寺 閻魔堂 初江王 坐像 寄木造・彩色玉眼 鎌倉 1251 103.0 幸有作 (鎌倉)
十王 坐像 木造・彩色玉眼 江戸 1711 107.1-113.5 初江王(上記)以外は無指定
奈良 白毫寺 泰山王 坐象 檜木造・彩色玉眼 鎌倉 1259 128.2 康円作
金剛山寺 (矢田寺) 十王 坐像 木造 鎌倉 - - 無指定
長野 牛伏寺 十王 坐像 木造・彩色 室町 - 79.0-92.0 市指定
倶生神
京都 宝積寺 閻魔堂 半跏像 木造・彩色玉眼 鎌倉 - 114.5 元西観音寺閻魔堂
滋賀 木之本地蔵院 浄信寺 立像 木造・古色 鎌倉 - 106.1 -
神奈川 圓應寺 閻魔堂 坐像 阿形/吽形 寄木造・彩色玉眼 鎌倉 後期 99.5/100.7 -
三重 眞教寺 閻魔堂 半跏像 木造 江戸 1682 - 伝:伝内作 市指定 【8/16】
司命像 / 司録像
奈良 白毫寺 半跏像 司命/司録 檜木造・彩色玉眼 鎌倉 1259 81.8/94.5 司命と司録が逆か 康円作
金剛山寺 (矢田寺) 半跏像  - /司録 木造・彩色 鎌倉 -   -  /104.0 -
京都 宝積寺 閻魔堂 坐像 司命/司録 木造・彩色玉眼 鎌倉 - 122.4/143.6 -
六波羅蜜寺 宝物館 半跏象 木造・彩色 鎌倉 - 37.0/37.0 司録は江戸 無指定
長野 牛伏寺 半跏像 木造・彩色 室町 - 約80.0 市指定
脱衣婆像
長野 牛伏寺 左脚立膝 木造・彩色 室町 1422 77.0 日本最古 県指定 【特別公開】
神奈川 圓應寺 閻魔堂 寄木造・彩色玉眼 室町 1514 92.0 弘円作 無指定
奈良 金剛山寺 (矢田寺) 坐象 木造 室町 - - 民部卿作 無指定
京都 六波羅蜜寺 宝物館 坐象 木造・彩色 室町 - 36.2 無指定
三重 眞教寺 閻魔堂 坐像 木造 江戸 1682 - 伝:伝内作 市指定 【8/16】
闇黒童子像 ・ 鬼卒像 ・ 檀拏幢像
京都 宝積寺 閻魔堂 暗闇童子 半跏像 木造・彩色玉眼 鎌倉 - 110.5 元西観音寺閻魔堂
神奈川 圓應寺 閻魔堂 鬼卒 立像 寄木造・彩色玉眼 鎌倉 後期 79.5 -
圓應寺 閻魔堂 檀拏幢像 木造・彩色玉眼 南北 - 23.7・16.0 -
三重 眞教寺 閻魔堂 暗闇童子 像 木造 江戸 1682 - 伝:伝内作 市指定 【8/16】
飛天
本尊の周囲を飛びながら舞い、あるいは音楽を奏でる天人、天女。
仏像の光背や天蓋に着けられる。音声菩薩の項参照。
奈良 興福寺 国宝館 木造・漆箔 鎌倉 - 30.8-78.0 現存11躯 旧西金堂本尊の光背像
星宿の天
大将軍神
  陰陽道の太白星(金星)の精で、東西南北の四方を司り、三年ご
  とに居を移し十二年で四方を一周するという方伯(ほうはく)の神。
  大将軍の留まる方位は三年の間万事が塞がるとして忌避された。
  平安時代より広く信仰され、平安京では王城鎮護のため四方に大
  将軍社が設けられ現在西方の大将軍社が残っている。
妙見菩薩
  北極星を神格化。名前は菩薩だが天部として扱われている。古代
  中国の思想と仏教思想が融合し妙見菩薩とよばれた。妙見とは物
  をよく見て善悪や真理を見通す優れた視力と言う意味。
  平安時代から信仰されていたが、北斗七星中の破軍星信仰と結び
  ついて武士の守護神として大いに信仰を集めた。また、日蓮宗で法
  華経を守る神として信仰され、眼病平癒に霊験があると言う。
明星菩薩
  伝来等不明。
大将軍神
京都 大将軍八神社 坐像・半跏象・立象 木造・彩色 平安-鎌倉 29.7-160.5 武装50躯・束帯29躯・童子1躯の計80躯
妙見菩薩
奈良 法輪寺 妙見堂 立像 本尊 木造・ 平安 11c頃 - 現存最古の木造仏 秘仏 無指定 【4/15】
講堂 立像 前立 木造・彩色 江戸 - 41.0 一面四臂 無指定
奈良国立博物館 坐像 木造・彩色 平安 12c 68.5 無指定
常光寺 坐像 木造 - - - 無指定 【要確認】
常徳寺 坐像 木造 - - - 無指定 【要確認】
千葉 本光寺 坐像 木造 - - - 無指定 【要確認】
栄福寺 立像 檜寄木造 桃山 1576 - 千葉市指定 【非公開】
岩手 黒石寺 立像 三尊 木造 - - 55.0 脇侍:北斗菩薩  無指定 【要確認】
東京 よみうりランド 立像 木造・彩色玉眼 鎌倉 1301 155.1 現存最古で唯一の重文指定の像院命作
照栄院 立像 寄木造・彩色・箔押・玉眼 江戸 1664 43.0 【非公開】
明星菩薩
奈良 弘仁寺 立象 木造・素地 平安 - 130.6 伝空海作 (奈良)
天燈鬼 / 龍燈鬼
普通は、四天王に踏みつけられている邪鬼を独立させ、仏前を照ら
す役割を与えた像で、他に例がない。天燈鬼が阿形、龍燈鬼が吽形
の一対で造られている。
奈良 興福寺 国宝館 天燈鬼 立像 檜寄木造・彩色玉眼 鎌倉 1215 77.9 康弁作
龍燈鬼 立像 檜寄木造・彩色玉眼 鎌倉 1215 77.3 康弁作
四天
須弥山の中腹に住み、帝釈天に仕え仏法を守護する。

像としては、仏像を安置する須弥壇(しゅみだん)の四方で、邪鬼を踏み
つけて立っているいる守護神。

方角
配置
守護神 役割
東門 東南 持国天 国を支え国の安泰を守る
南門 西南 増長天 五穀豊穣の役割を担う
西門 西北 広目天 筆と経巻を持ち、仏心及び悪の処罰
北門 東北 多聞天 仏が説法を行う場所を守護する。
単独の時は毘沙門天と呼ばれる。



一列に配置する場合は向かって左から「広目天」「増長天」「持国天」
「多聞天」の順に置く。

多聞天は単独で祀られるとき、毘沙門天と呼ばれ、軍神や財宝の神
として信仰されている。また、多聞天は、北方を護るほかに他の三方
をも護るとされ、四天王のなかでも中心的な存在。

二天のみで造像される例もあるが、その場合の組み合わせは下記
が一般的だが、奈良長岳寺の様に、増長天-多聞天や、他の組み合
わせもあるようだ。。
  持国天 - 増長天
  持国天 - 多聞天



四天王眷属
  元奈良内山永久寺(廃寺)に伝わる像。四天王に従って仏法を護持
  する下級の天部像。彫像としては 唯一の遺例で、康円作。

持国天眷属 東京国立博物館蔵 木造
彩色
玉眼
鎌倉
1267
31.9
増長天眷属 東京国立博物館蔵 32.1
広目天眷属 静嘉堂文庫美術館(東京)蔵 31.8
多聞天眷属 MOA美術館(熱海)蔵 -
奈良 法隆寺 金堂 立像 樟一木造・彩色截金 飛鳥 650頃 133.3-134.8 日本最古 山口大口費等作
大宝蔵院 立像 塑造・彩色 奈良 8c後半 91.4/95.1 元食堂
大講堂 立像 木造・彩色 平安 - 194.8-204.0 -
上御堂 立像 木造・彩色截金玉眼 室町 1355 167.2-173.5 【11/1-3】
當麻寺 金堂 立像 脱活乾漆造・彩色 飛鳥 7c後半 217.6-221.2 多聞天:木造・彩色 鎌倉時代  異国的風貌
東大寺 法華堂 立像 脱活乾漆造・彩色 奈良 8c中頃 300.0-315.1 -
戒壇堂 立像 塑造・彩色 奈良 8c中頃 160.6-165.4 両肩甲冑に獅子の顔面模様
大安寺 立像 木造・素地 奈良 8c 135.0-148.9 中国風四天王像
西大寺 四王堂 立像 銅造 多門天は木造漆箔 奈良 756以後 221.4-236.3 多聞天:室町時代
唐招提寺 金堂 立像 木造乾漆併用・彩色 奈良 8c後半 185.0-188.5 -
興福寺 北円堂 立像 木心乾漆造・彩色 奈良 791 134.5-139.1 元大安寺
東金堂 立像 檜一木造・彩色截金 平安 9c初 153.0-164.0 -
仮金堂 立像 檜寄木造・彩色截金 鎌倉 1189 198.0-204.5 康慶作(推定)
南円堂 立像 寄木造・彩色 鎌倉 - 197.2-206.6 定慶作(推定)
円成寺 本堂 立像 木造・彩色截金 鎌倉 1217 108.0-116.7 -
薬師寺 東院堂 立像 木造・彩色 鎌倉 13c 186.5-192.0 無指定
京都 東寺 講堂 立像 一木造・彩色截金 平安 839 171.8-197.9 貞観彫刻 立体曼陀羅
清涼寺 霊宝館 立像 木造・彩色 平安 10c 138.0-141.0 【4-5・10-11月】
浄瑠璃寺 本堂 立像 寄木造・彩色截金 平安 11-12c 167.0-169.7 多聞天(京都) 広目天(東京)
禅定寺 立像 一木造・彩色 平安 10c 157.6-163.9 -
六波羅蜜寺 宝物館 立像 木造・古色 平安 951 169.7-179.4 -
海住山寺 立像 木造・彩色玉眼 鎌倉 13c 35.8-38.3 保存良好で鮮やか (奈良)
岩船寺 本堂 立像 木造・彩色 鎌倉 1293 164.0-167.0 京都府指定
福島 勝常寺 収蔵庫 立像 欅一木造・素地 平安 前期 120.6-132.7 広目天:(東京)
島根 大寺薬師 収蔵庫 立像 木造・素地 平安 前期 187.0-193.0 正式名:万福寺 【無住寺 要予約】
和歌山 道成寺 宝仏殿 立像 檜一木造・彩色 平安 前期 185.0-197.5 -
金剛峯寺 霊宝館 立像 木造・彩色 鎌倉 初期 132.4-138.2 元高野山新別所 快慶作
愛知 普門寺 収蔵庫 立像 木造・彩色 平安 藤原 170.3-178.8 【要事前許可】
滋賀 善水寺 本堂 立像 木造・彩色 平安 993頃 145.0-152.5 -
延暦寺 国宝殿 立像 木造・彩色 平安 10c 154.2-160.0 -
三重 市場寺 立像 木造・彩色截金 平安 10-11c 149.0-152.6 無住職 【要事前確認 勝因寺】
岐阜 願興寺 大奉安殿 立像 木造・彩色 平安 藤原 257.6-271.5 多聞天:鎌倉時代
長瀧寺 立像 木造・彩色玉眼 鎌倉 13c 102.6-103.8 慶派仏師作の可能性大
横蔵寺 宝物館 立像 木造・彩色玉眼 室町 - 80.7-83.8 -
福岡 観世音寺 宝蔵 立像 樟一木造・古色 平安 藤原 224.0-236.0 平安後期では最大の像
大分 真木大堂 立像 木造・彩色 平安 藤原 158.4-166.0 -
大楽寺 立像 木造・彩色 平安 後期 130.6-140.0 -
大阪 観心寺 金堂 立像 木造・彩色 平安 藤原 144.7-151.0 -
山口 国分寺 (防府市) 立像 木造・彩色 平安 藤原 205.0-211.0 -
岩手 黒石寺 立像 一木造・彩色 平安 - 157.0-169.3 蘇民祭で有名
神奈川 宝城坊 立像 木造・彩色玉眼 鎌倉 - 183.3-187.3 -
個別像
奈良 唐招提寺 講堂 持国天/増長天 榧一木造・素地 奈良 8c後半 132.5/128.2 壇像風 吽形/阿形
川原寺 持国天/多聞天 一木造・素地 平安 前期 193.4/194.8 吽形/阿形
法隆寺 三経院 持国天/増長天 桂寄木造・彩色截金 平安 11-12c 94.5/93.4 -
長岳寺 増長天/多聞天 木造・彩色玉眼 平安 末期 185.0/187.0 阿形/吽形
滋賀 石馬寺 持国天/増長天 木造・彩色 平安 藤原 204.8/203.6 -
持国天/多聞天 木造・彩色 平安 藤原 159.2/151.2 -
石道寺 持国天/多聞天 木造・彩色玉眼 平安 - 182.7/182.7 【無住寺 要事前予約】
善水寺 持国天/増長天 寄木造・彩色 鎌倉 - 154.0/153.3 旧二天門像
岩手 万福寺 持国天/増長天 桂寄木造・彩色 平安 藤原 153.0/163.6 ほぼ左右対称の二尊 吽形/阿形
佐賀 大興善寺 広目天/多聞天 一木造・素地 平安 藤原 149.4/146.2 秘仏十一面観音(午年4月)の脇侍
長野 清水寺 観音堂 広目天/多聞天 一木造・彩色 平安 12c前半 153.3/151.5 【要事前予約】
覚音寺 持国天/多聞天 木造・古式 鎌倉 1194-5 161.5/157.5 【要事前予約】
大阪 金剛寺 楼門 持国天/増長天 木造・彩色玉眼 鎌倉 1279 271.5/271.9 -
京都 法輪寺 持国天/多聞天 木造・彩色玉眼 鎌倉 - 167.0/167.5 毎年4/13-14日:十三詣りの寺 【要確認】
東福寺 光明宝殿 二天像 吽形/阿形 木造・彩色 室町 - 333.5/336.8 -
七福

日本で信仰されている、福をもたらす七柱の神。
仏教、道教、神道などの福徳の神を組み合わせ、財貨と長寿求める
庶民の気持ちをつかみ発展していった。

室町時代から始まり、江戸時代に盛んとなり、今日に至る。

寿老人は福禄寿と同じと考え、代わりに吉祥天を加えて七福神とす
ることも多い。
1 恵比寿 商売繁盛 釣り竿で鯛を釣る 5 福禄寿 福徳・長寿 中国の道教に由来
2 大黒天 豊作 大きな袋に米俵 6 寿老人 長寿・幸福 中国の神で福禄寿と同じとも
3 毘沙門天 勝負事 甲冑に身を固め多宝塔を持つ 7 布袋 開運・良縁・子宝 中国実在の禅僧。
4 弁才天 学問と財 紅一点。琵琶を持つ音楽と水の神
奈良 東光院 七福神像 - - - - 無指定
東京 三鷹不動尊 福寿殿 七福神像 - - - - 無指定
福岡 南蔵院 七福神像 - - - - 無指定
個別像
京都 萬福寺 天王殿 布袋 坐像 木造 江戸 1663 110.3 弥勒菩薩像として安置 范道生作 無指定
八部
釈迦如来の眷属。古代インドの神々が仏教に帰依し、その守護神と
なったもの。天龍八部衆とも言う。

龍王
  雨乞いの本尊。インドにあった蛇の崇拝信仰が仏教にとりいれら
  れ、さらに中国の龍神信仰と結びつき、日本に伝えられ、日本で
  は水の神、雨乞いの神として信仰された。八部衆に龍族として登
  場する。また、法華経では、仏の教えを守る神としての八大龍王
  が現れる。
1 なんだりゅうおう
難陀龍王
5 とくしゃかりゅうおう
徳叉伽龍王
2 ばつなんだりゅうおう
跋難陀龍王
6 あなばだったりゅうおう
阿那婆達多龍王
3 しゃからりゅうおう
娑伽羅龍王
7 まなしりゅうおう
摩那斯龍王
4 わしゅきつりゅうおう
和脩吉龍王
8 うはつらりゅうおう
優鉢羅龍王
善女龍王
824年、京の町が大干ばつに襲われたとき、空海が、天竺(インド)よ
り善女竜王という神を招聘して雨を降らすことに成功した故事による。
名前は善女だが、男性像で描かれることも多く、男神なのか女神な
のか、ハッキリしていない。
一般名称  夜叉 けんだつば
乾闥婆
あしゅら
阿修羅
かるら
迦楼羅
きんなら
緊那羅
まごらか
摩喉羅迦
興福寺 名称 ごぶじょう
五部浄
さから
沙羯羅
ぐばんだ
鳩槃荼
乾闥婆 阿修羅 迦楼羅 緊那羅 ひばから
畢婆迦羅
像高 48.8 153.6 151.2 160.3 153.0 149.7 149.1 156.0
奈良 興福寺 国宝館 立像 脱活乾漆造・彩色 奈良 734 上表 阿修羅像が特に有名 将軍万福作
八部衆 個別像
京都 月輪寺 宝物館 龍王 立像 木造・彩色 平安 初期 117.5 伝龍王 【要事前許可】
奈良 大福寺 (広陵町) 立像脇侍 木造・素地玉眼 室町 1560 - 中尊:十一面観音 源次等作 県指定
大阪 考恩寺 宝物殿 難陀龍王 立像 木造・彩色 平安 9c 164.5 【要事前許可】
奈良 長谷寺 本堂 立像脇侍 木造・彩色玉眼 鎌倉 1316 167.7 中尊:十一面観音 舜慶作
大阪 考恩寺 宝物殿 跋難陀龍王 立像 木造・彩色 平安 9c 173.4 【要事前許可】
奈良 法隆寺 大宝蔵殿 善女竜王 立像 木造・彩色截金 鎌倉 - 20.0 鎧の武将姿で背に龍 【春秋年2回】
奈良 法隆寺 五重塔 阿修羅 坐像 塑造・漆箔彩色 奈良 711 41.3 北面 日本現存最古(塔本四面具)
十二天
仏教を護る天部の諸尊12種を組み合わせたもの。
密教においては天部の代表として、顕教の四天王以上に重視されて
いる。

方位八方と、天・地・日・月の四神を加えて十二天。
最初八方天が定められ、次いで天地の二天が追加され、さらに日月
の二天加わり、最終的に十二天となる。

平安時代前期に日本に伝わった。
1   東        帝釈天     5   東南           火天         9   天           梵天        
2 焔摩天 6 南西 羅刹天 10 地天
3 西 水天 7 西北 風天 11 日天
4 毘沙門天 8 北東 伊舎那天 12 月天
京都 国立博物館 十二天面の内の七面 木造・彩色 平安 - 縦30.0-32.6 横(17.3-18.4) 仮装用のお面 旧東寺
愛知 無量寺 立像 檜寄木造・彩色玉眼 平安 後期 50.1-52.3 市指定
岩手 成島毘沙門堂 地天 坐像 木造・彩色 平安 前期 - 毘沙門天を支える
十二神
薬師如来の眷属で、十二薬叉大将とも呼ばれ、薬師如来の十二の
本願を象徴するものともいわれている。

「薬師瑠璃光七仏本願功徳経」によると、釈迦如来が薬師如来の本
願功徳について説いているとき、その場にいた十二薬叉大将が感銘
してこの経典を流布し、薬師如来を崇拝する人を救うと誓ったとある。

薬師如来の周囲に立ち、その守護に当たる。

また、十二神から、十二支とも関係づけられ、頭部に十二支を付け
ている像が普通だが、、本来は無関係である。中国古来の信仰が
十二と言う数字に結びつき、十二神将に対応して当られたようだ。
古く、7世紀の敦煌の図に見られるが、日本では、十世紀の像が最
古で、平安末期以降の像は、この頭部に十二支を付けるものが普
通となった。

また、十二支をどの像に当てるかは定かではないが、右表の「干支」
と「重文指定名」の対比が一般的である。

但し、新薬師寺の名称は、寺側が呼称している名称及び対比する
干支が異なるため(  )内で記した。



東京の像の所有者
(静) 静嘉堂文庫美術館 7躯
(東) 東京国立博物館 4躯
(個) 個人 1躯


重文
指定名
新薬師寺
(呼称名 干支)
興福寺 広隆寺 重文
指定名
室生寺 栄山寺 法界寺 願興寺 横蔵寺  東京 宝城坊 慈恩寺
東金堂  板彫
くびら
宮毘羅
159.5
(波夷羅 辰)
117.4 94.5 123.0 95.7 63.7 64.9 121.0 110.5 77.3
(静)
157.0 89.6
ばさら
伐折羅
156.0
(安底羅 申)
113.0 91.2 114.2 101.8 66.0 67.5 122.5 101.5 74.5
(静)
157.6 88.7
めきら
 迷企羅
162.1
(伐折羅 戌)
126.4 100.3 114.5 104.5 68.6 65.9 118.5 110.0 77.0
(静)
160.3 88.5
あんちら
安底羅
163.3
(珊底羅 午)
124.5 90.6 115.1 103.0 65.9 73.6 122.5 84.8 75.8
(静)
157.6 91.8
あにら
 頞你羅
152.6
(頞你羅 未)
124.2 96.7 120.0 104.8 60.7 67.6 121.3 108.3 77.3
(東)
154.5 95.2
さんちら
珊底羅
166.3
(招杜羅 丑)
124.2 94.2 122.2 100.0 64.7 61.1 122.8 105.5 69.2
(東)
154.5 87.9
いんだら
 因達羅
161.5
(迷企羅 酉)
119.7 92.4 115.4 100.0 67.6 66.0 116.5 102.5 70.3
(静)
156.3 89.2
はいら
波夷羅
156.0
 (因達羅 巳)
115.4 87.9 121.2 96.4 63.4 63.4 122.5 103.5 69.7
(東)
153.3 92.4
まこら
 摩虎羅
166.3
(摩虎羅 卯)
118.2 89.7 117.0 100.0 65.4 69.5 122.5 86.7 70.9
(個)
156.3 96.0
しんだら
真達羅
163.0
(真達羅 寅)
117.6 90.9 119.7 98.8 65.1 66.6 123.0 105.3 71.2
(静)
157.3 93.4
しょうとら
 招杜羅
163.8
(宮毘羅 亥)
120.0 93.6 121.5 104.2 64.5 62.3 123.0 101.0 75.0
(東)
145.1 90.2
びから
毘羯羅
159.5
(毘羯羅 子)
119.1 92.4 112.7 95.4 63.6 78.9 122.0 105.6 73.0
(静)
156.0 87.5
奈良 新薬師寺 本堂 立像 塑造・彩色 奈良 8c中頃 上表 日本最古最大十二神像
波夷羅像のみ1931(S6)年の後補で無指定
興福寺 国宝館 板彫 立象 檜板彫・彩色 平安 11c 87.9-100.3 一部截金 板彫(レリーフ)像
東金堂 立像 檜寄木造・彩色截金 鎌倉 1207 113.0-126.4 衆阿弥等作
室生寺 金堂 立像 木造・彩色玉眼 鎌倉 13c 95.4-104.8 頭上に干支の像
栄山寺 立像 木造・彩色截金 室町 1454-5 60.7-68.6 -
京都 広隆寺 霊宝殿 立像 木造・彩色 平安 1064 112.7-123.0 新薬師寺像に次いで古い 長勢作
法界寺 立像 木造・彩色截金玉眼 鎌倉 - 61.6-78.9 伝運慶 【非公開】
岐阜 願興寺 大奉安殿 立像 木造・彩色截金 平安 藤原 116.5-123.0 【毎月8日】
横蔵寺 宝物館 立像 木造・彩色 平安 末期 84.8-110.5 -
東京 静嘉堂文庫美術館他 立像 木造・彩色截金玉眼 鎌倉 13c 上表 所有者左表参照 旧京都浄瑠璃寺
神奈川 宝城坊 宝物殿 立像 木造・彩色玉眼 鎌倉 - 145.1-160.3 -
山形 本山慈恩寺 立像 木造・彩色玉眼 鎌倉 - 87.5-96.0 辰・午・未・申は江戸時代 【要事前許可】
栃木 栃窪薬師堂 立像 木造・彩色 江戸 1780 54.0-60.1 個別尊名は無い 木喰作 無指定 【要予約】
二十八部
千手観音に従う眷属。

東西南北と上下に各四部、北東・東南・北西・西南に各一部づつが配
されており、合計で二十八部衆となる。

後に、風神、雷神が加わり、三十となる。

最も良く知られているのは、京都の蓮華王院(三十三間堂)の鎌倉時
代の作。

経典によって、若干の違いはあるが蓮華王院の尊名は、中尊に向っ
て右から下記の番号の通り。

中尊の左(向かって右)から順に
16 毘楼勒叉天 中尊 雷神 1
17 毘楼博叉天 那羅延堅固王 2
18 迦楼羅王 大弁功徳天 3
19 摩和羅女 緊那羅王 4
20 難陀龍王 金色孔雀王 5
21 婆藪仙人 大梵天 6
22 摩醯首羅王 乾闥婆王 7
23 畢婆伽羅王 満善車王 8
24 阿修羅王 沙羯羅龍王 9
25 帝釈天 金大王 10
26 散脂大将 金毘羅王 11
27 満仙人 五部浄 12
28 摩睺羅伽王 神母天王 13
29 密迹金剛力士 東方天 14
30 風神 毘沙門天 15

尊名 蓮華王院 常楽寺
(制作年)
  尊名 蓮華王院 常楽寺
(制作年)
  像高 持物   像高 持物
ならえんけんごおう
那羅延堅固王(仁王-阿形)
167.9 - 95.5
(1310)
こんじきくじゃくおう
金色孔雀王(孔雀明王)
166.3 -
みっしゃくこんごうりきし
密迹金剛力士(仁王-吽形)
163.0 - 99.0 さんじたいしょう
散脂大将
165.1 94.1
とうほうてん
東方天(持国天)
166.3 - 87.2 なんだりゅうおう
難陀龍王
159.1 93.0
びるろくしゃてん
毘楼勒叉天(増長天)
164.5 独鈷 92.0 しゃがらおう
沙羯羅龍王
165.4 剣・蛇 93.0
びるばくしゃてん
毘楼博叉天(広目天)
160.6 さんさげき  とっこ
三叉戟・独鈷
93.5 かるらおう
迦楼羅王
163.9 横笛 95.9
(1314)
びしゃもんてん
毘沙門天(多聞天)
160.0 三叉戟・宝塔 94.4
(1312)
こんだいおう
金大王
163.0 独鈷 92.0
だいぼんてん
大梵天
169.7 薬壺 94.7 まんせんにん
満仙人
161.5 三叉戟・独鈷 91.0
たいしゃくてん
帝釈天
153.9 宝鏡 90.1 まごらかおう
摩睺羅伽王
154.8 琵琶 97.4
だいべんくどくてん
大弁功徳天(吉祥天)
166.7 - 80.2 まけいしゅらおう
摩醯首羅王(大自在天)
160.9 鳥杖 92.4
まわらにょ
摩和羅女
153.6 - 87.7
(1310)
けんだつばおう
乾闥婆王
159.7 転法輪 94.0
じんもてんのう
神母天王
169.4 銅拍子 100.5 あしゅらおう
阿修羅王
164.8 - 93.7
こんぴらおう
金毘羅王
157.6 弓・矢 91.7 きんならおう
緊那羅王
166.0 かっこ
羯鼓
87.0
まんぜんしゃおう
満善車王
165.1 槌・蛇 92.3
(1310)
ばすせんにん
婆藪仙人
154.5 経巻・杖 77.0
(1308)
ひばからおう
畢婆伽羅王
165.4 - - ふうじん
風神
111.5 風袋 81.5
ごぶじょう
五部浄
167.6 剣・短剣 91.4 らいじん
雷神
100.0 太鼓 76.6
京都 蓮華王院本堂 立像 寄木造・彩色截金玉眼 鎌倉 13c中 上表 二十八部衆の傑作
清水寺 内々陣 立像 木造・漆箔・彩色 江戸 - 140前後 無指定【8月の千日詣り】
滋賀 常楽寺 立像 寄木造・彩色玉眼 鎌倉 1308-14 上表 永賢等作 【要予約】
東京 塩船観音寺 本堂 立像 木造 23体 鎌倉 1264-88 84.4-102.0 功徳天のみ都指定 定快一門作
木造  5体 室町 1512 弘円による補作 無指定
風神像 ・ 雷神像
京都 蓮華王院本堂 立像 檜寄木造・彩色玉眼 鎌倉 13c中 上表 -
清水寺 内々陣 立像 木造・漆箔・彩色 江戸 - 140前後 無指定【8月の千日詣り】
滋賀 常楽寺 立像 寄木造・彩色玉眼 鎌倉 1308-14 上表 永賢等作 【要予約】