漆の話

 多くの人の技術が創ります



漆器は木地、漆、漉し紙、刷毛、研ぎ炭など多くの技術があって初めて生き存在します。


それらは長い経験と、厳しい時間を経て生み出されます。                

当工房では、出来る限り良い素材と技術を用いて仕上げました。            

古さ、新しさ、使いやすさが在り、そして楽しみを与えてくれる。             

そんな器を日常の中で役立ててもらいたいと願っています。               

信州木曽平沢   漆工房 野口


漆について

生漆(キウルシ)を(木より収集した漆)日陰で8時間位攪拌します。(なやし、なやす と呼ぶ作業)

その後 春か秋に 天日にかざして8時間程かけて水分を抜きます。(くろめ と呼ぶ作業)

 

この状態で仕上がる漆は有色透明(黄褐色)な 透漆(スキウルシ) に仕上がります。

くろめが7割くらいの時に鉄分を入れると 黒漆(クロウルシ) になります。

いずれも、どの位水分を残すかにより乾く時間が決まります。

 

大別すると 生漆 透漆 黒漆の3種類になります。

 

木曽溜 と書かれている製品の仕上げ漆には、透漆 を使います。

 

漆の中は大まかに2種類の成分に分けることが出来ます。

漆オール(油分)とゴム質になります。

 

塗が乾いた状態では下にゴム質部分、上に漆オール部分 という具合に乾きます。

ゴム質部分はわずかながら クッション性があり、漆オールの部分は強度があります。

それは外部から加わる力から木地を守りまた漆自体も守ります。

しかしこの塗立仕上げの場合は、使用強度まで時間がかかります。

(乾くと表現しますが、 固まる と言ったほうが正しいかも知れません)
 その時間が1年くらいと思って下さい。

でも1年過ぎたからこれで完璧な状態になったとは言えません。

採集した年の気象状態などにより、漆に含まれる成分が変わっている為一概には言えないの
です。

漆の皮膜にはピンホールがあり、木地はこの小さな穴から呼吸をします。また水分も供給しま
す。

木地はこうして永く生き続ける為使って漆が傷んでも塗り直しが出来るのです。

 

では、どのように満たしてあげれば良いのかといえば、使うことです。

食器棚に出して置いて時より洗ってください。これで使用強度も少しながら増します。

油物は控え通常の温度の野菜サラダなど盛っての使用は可能です。

でも、1年経ったからとはいえ、煮えたぎる味噌汁などをいきなり入れないで下さい。

表面が劣化してしまいます。徐々にすこしずつ熱いものに慣らせばいいのです。(冗談ですが、
汁を盛る前に手を入れてみてください。火傷をしませんか。器とて同じではないでしょうか) 

 

漆器は、焼き物のような強度はありません。洗う時は洗い鉢の中に一緒に入れず、先か後に
洗うようにして下さい。

中性洗剤で洗ってもかまいません。後、水洗いはよくしてください。

ふきあげは乾いたタオル地のような物が良いでしょう。

水滴が付いたままですとシミになります。

水洗いの後、手の入る程度の湯に通してすぐに拭くと綺麗に早く拭きあがります。

 

このように書くと使われる方が、漆は難しいと思われますが、そうではなく知らないことを知って
理解して頂ければ、逆に難しい物でないことをご理解していただけるのではないでしょうか。

 

ついでに

透漆 → 朱の顔料を入れると朱漆 色漆を作る元漆になります。

黒漆 → 朱の顔料3割位でうるみ色(茶色)

 

 永くお使い頂くために


                            下記はお買い上げいただいた製品に入




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