THE  POWER  OF  PEOPLE

 

社会主義考191地球社会主義の怒濤のなかに人民の力代表 常岡雅雄


僕は行く—21世紀の「地球社会主義の波濤」の中に

「理性とヒューマニズム」の「大人類精神」を導きの星に


「自立した個」が織りなす「壮大な交響の美」


 僕の巻頭言の主語を「僕」と変更する


 前回の社会主義考190(10月1日号巻頭言)において、僕は、「僕自身の全存在」のかかった「重大な決断」を表明した。あるいは、ありうるだろう予感通りに言うならば、この先のことは何もわからないが、その「なにもわからない波濤」にもまれながら漕ぎゆくことになるも辞さず、ひたすら前に進むのだという思いを表明したのだ。


 僕は、月二回、一日と十五日に発行している本誌「人民の力」誌の1996年6月創刊いらいの編集長である。そして今日でも、編集長をつとめながら、毎月一日号の巻頭言を「社会主義考」として書いている。社会主義政治同盟「人民の力」という思想的理論的で実践的組織的な団体の責任者(代表)をつとめ、その全国機関誌「人民の力」誌の編集長も務めながら、その巻頭言も毎月書き続けることは、確かに厳しい。

 その巻頭言の「主語」の「言い方」を「僕」という言い方に「変える」と僕は表明した。

 その意味も述べた(本誌十月一日号を参照して下さい)。


 鈴木正さんが寄せてくださった感動と激励


 この表明に対して、「人民の力」に心を寄せてきてくださった方々や、支持してきてくださった人々や、周辺人士の方々の中から、驚きととも、「強い決意を感じる」「頑張ってほしい」などの賛意と共感の声が、嬉しいことに。メールや伝言で寄せられた。


 例えば、岐阜県の各務原から病床の辛い日々にもかかわらず、本誌に連載執筆を寄せて下さりつづけている日本思想史家(名古屋経済大学の前副学長)の鈴木正さんは、次のような直筆の「お便り」を送ってくださった。


●〈10月1日号の「主語の言い方を変える」という文章、並々ならぬ決意と信念が出ていて素晴らしいと思います。〉

●〈「自立した個人」である僕が「これからの人類世界が奏でる交響体の一員たりうる」という表現に感銘を覚えました。〉


「人民の力」への僕の全責任と「人民の力」誌づくり


 僕は、毎月1日号と15日号の「版下づくり」を小林和男君はじめの編成部(編集部)の友人たちととともにすすめるために、僕が日常的に常在する〈横浜いずみ野の「人力全国事務所」〉を、それぞれ一週間ほど留守にして、長野駅前(東側徒歩10分)の信濃未来塾(緑の館)に滞在する。


「無限館」—地球社会主義の元祖センター


 長野には、主に人力長野の有志の出資で獲得し協同運営している拠り所がある。僕たちの「新しい社会主義」=「地球社会主義」の「無限の前途」への思いをこめて「無限館」と言う。

 僕たち「人民の力」が「新しい社会主義」としてめざす「21世紀以降の人類世界変革思想」である「理性とヒューマニズム」にたつ「地球社会主義」運動の「元祖センター」の役割を担うのである。


「東アジア民衆史研究会」来たる


 21日と22日には、日ごろは月一回の割合で東京で行っている「東アジア民衆史研究会」の錚々たる実践的知識人たちが、この「無限館」と「緑の館」を訪ねて、僕たちを刺激し激励してくれた。お陰で僕たち「人民の力」は視野を広げ、厚みをました。


 海と波の女性天才画家—南三陸町復興応援大使

 外立とし江さんの油彩画展に深く感動する


 それに先立つ10月13日から19日にわたっては、「海と波」の女流天才画家である外立とし江さんが東京日本橋「好文画廊」でひらいた油彩画展に出席した。

 外立とし江さんは東日本大震災で壊滅した宮城県南三陸町の出身で、町議会議長を務めていた弟さんはじめ親族七名を大津波にさらわれた悲劇の渦中の人でもある。にもかかわっらず「海と波」の「心と情熱と絵筆」を捨てずに、「南三陸町復興応援大使」の大役を担って日本中を東奔西走している女流天才画家であり、類まれな行動のひとである。

 僕は、この人の見事な画業に「天才!」を直観し、その幅広く軟らかく、どこまでも静かで深い人柄。そして、会場にはごみの一かけらも残さない、誰よりも徹底した勤勉さと誠実さに限りない敬意と魅力を覚える。

 僕は外立とし江さんの個展に連日出席した。個展をおとづれる人びとと親しく接することができた。そして人の世の深さと重さと多彩さをシッカリと知ることができた。僕は自分が変って行きつつあることを実感した。自分がもっともっと変らなければならないことを身をもって感じた。


「僕」になることを決意した、この僕の毎日は、このように暮れ、このように明けてゆく。


 そして今—僕は「緑の館」で小林和男君をはじめとする友人たちと本号づくりの作業を数日前からおこなっている。


 能登島の畏友からの忠告


 そこに、能登島在住の畏友から厳しいが心あたたまる忠告がとびこんできた。前号は—

●漢字の欠落があちこちで眼につく。

●校正をシッカリ行なっているのか!

 「人手が足りないんだよ」と言い訳にならないが、「切実な実情」を告げてカンベンしてもらう。


 僕の「決断」と「実情」のあいだの距離の遠さをかみしめつつ、こうして僕の今日は時を刻んでいく。