THE  POWER  OF  PEOPLE

 


社会主義考199地球人として生きる気概人民の力代表 常岡雅雄


「地球人として生きる」道を

生活と労働の「生きる場」から切りひらく


人間らしく生きるために


「帝国主義の新しい」段階にあって

「帝国主義を一掃しよう」ではないか!


 一九七一年結成いらい44年をかさねた私たち「人民の力」は五月中旬に第12回全国大会をひらきました。

 その12回全国大会において、私たち「人民の力」の綱領的な「進路と姿勢」を「地球人として生きる」と意気高く確認しあいました。

 その第12回全国大会の達成について報告した前号の社会主義考198(本誌2015年6月1日号「巻頭言」)で、僕は、「地球人として生きる」ことの「意味」と「意義」について語りました。


「地球人として生きる」—その意味は何か?


 第一には、私たち自身と私たちの周辺の人々のなかにある「旧い歴史観」を「打破って溶かしてしまう」ことではないでしょうか。すなわち、「旧い歴史観の究極である国家主義史観」から「抜け出す!」ことであり、私たち自身と周辺の人びとが思想的人間的政治的に「根本的な飛躍!」を遂げることではないでしょうか。

 問題を「日本」という場に据えなおして具体的に詳しくいうならば、私たち自身と周辺の人びとがとらわれている「日本!」主義と「天皇!」主義を「思想的にも人間的にも政治的にも克服する!」ことでなければならないはずであります。


 第二には、思想的人間的政治的に「旧い歴史観の究極」である「国家史観」の「絡み合いとぶつかり合い」にほかならない「帝国主義」にたいして「闘う!」ことであります。

すなわち「反帝国主義の闘い!」は「地球人として生きる」ことの「避けてはならない絶対要件!」なのであります。


 そして、第三の意味は、私たち自身が「徹底民衆主義!」の「思想と生き方に徹底する」ことであります。

 この「徹底民衆主義に徹しない」かぎり私たちは「地球人として生きる!」ことは決してできないでありましょう。


「地球人として生きる」—その五つの意義


 この「地球人として生きる」ということを、私たち「人民の力」の「立場と実態」から「意義」づけるならば、次の五点を挙げなければなりません。


 第一には「今までの旧い自分自身」から「新たな飛躍を遂げる!」ことであります。


 第二には「地球人として生きる」という「進路と姿勢」の方向付けは、私たち「人民の力」だけの「世界認識であり自己規定だ」いうことであります。すなわち私たち「人民の力」だけに「限られた独自の世界認識であり自己規定だ」ということであります。


 したがって、

 それは、第三の意義になりますが、私たち「人民の力」の「決意!」を「内外に明らかにする!」こと—私たち「人民の力」の「勇気と覚悟」のこもった「進路と姿勢」の表明なのであります。

 そして、「地球人として生きる」と、私たち「人民の力」が「自己規定する」とき、それは有史いらい「この地球において侵略され亡ぼされていった文明や民衆」に「心を寄せる」ことであり、その「現代おける異文明やその人びと」の「正統性」や「復権」を私たち「人民の力」は主張するのであります。

 ここに四つ目の意義があります。


 更に、私たち「人民の力」は、私たちの「実際に生きる場」にあって「所属する国家や民族や人種や宗教などなどの狭さ」を超えて人びとの「地球人としての自覚と生き方の絆」を「編み上げていく」のであります。ここに私たちの掲げる「地球人として生きる」ことの五つ目の意義があります。


帝国主義を地球から一掃する


 現在の世界は「帝国主義の世界」であります。

 ポルトガル、スペインが地中海をぬけだして大西洋から太平洋への冒険と侵略と略奪と残虐を開始して以来、世界は「帝国主義の世界」となりました。

 この世界が「帝国主義の世界」となった歴史的な区切りを、象徴的に1492年のコロンブスの「新大陸発見」とするならば、その1492年いらい500年の「帝国主義世界」は「5つの段階」をへて=現在の「新しい帝国主義」段階に至っています。


 第一段階は、ポルトガル、スペインによる侵略と略奪と虐殺の時代であります。

そして、第二段階は、世界に先駆けて産業革命を達したイギリスの世界支配の時代であります。


 つづく、第三段階は、アメリカ(北部)のイギリスからの「独立」と「南北戦争」、そして現在のアメリカに通ずるアメリカの「国家成立」—そして、それ以降の時代であります。


 第四段階は、「第一次世界大戦の時代」であります。

 「明治維新」以降の天皇制日本が「日清戦争」「日露戦争」をへて新興帝国主義として台頭いたしました。


 第五段階は、「第二次世界大戦」—「天皇制日本の敗北」—と「アメリカの世界支配」の時代であります。


アメリカの世界支配と新しい日本帝国主義の地球規模展開


 そして、第六段階としての現段階は第二次世界大戦以降の「アメリカの世界支配」を基盤に、そのうえに新たに地球規模大に展開しはじめた「新しい日本帝国主義」の時代であります。


 この「新しい日本帝国主義の時代」としての「現段階の帝国主義世界」に対して、私たち「人民の力」は真正面から根底的に対決していくのであります。

 すなわち「地球人として生きる」の綱領的な「進路と姿勢」をもって対決していくのであります。

(二〇一五年六月二十五日)