下手な嘘
「そういえば、自分のは作らなかったのか?」
ヒロインが、ファジーとトワに手伝ってもらって作った洋服を、みんなに配って部屋に戻ってくると、新しいシャツに袖を通したシンが聞いた。
「自分のモノまでは…でも、ファジーさんが作ってくれたみたいで、今、渡されました」
確かに、ヒロインの手には折りたたまれた衣服らしいものがあった。
「ほう。ファジーが?」
「なんか、シンさんにお詫びを兼ねてとか言ってたんですけど…」
なんだろう? と呟きながら手にした衣服を広げたヒロインが、動きを止めた。
広げられた衣服を見たシンが、喉で笑う。
「着ろよ」
「…え? だって…これ……」
「ファジーが、お詫びを兼ねてって言ったんだろ? それを着たお前を俺に見せるのがアイツのお詫びなんだから、お前がそれを着ないと意味がないだろう?」
「………」
「着せてやろうか?」
「い、いえ。…わかりました。シンさん、ちょっと向こうむいててもらっていいですか?」
着替えを眺めているのも大変面白そうだとは思うものの、一歩譲ってシンはヒロインに背を向けた。
ヒロインが、着替える衣擦れの音がする。
単純な衣服なので、着るのは早いはずだが…。
ヒロインの了解をないままに振り返れば、恥ずかしそうに困り果てている姿があった。
ノンスリーブの胸元と背中が広く開いたドレスは、かぶるだけでストンと膝まで覆うような簡易な作りで。
ただし、その素材がレースのカーテンのように透けているので、下着もヒロインの身体も紗がかかって見えるもので。
「あの…」
「その下着、邪魔だな。脱げ」
「ええっ!」
「脱がしてやろうか?」
「………」
ヒロインが俯いて、下着を外した。
肩から胸にかけて流れるような紗の薄い影が、微妙にヒロインの身体を隠し、微妙に浮き立たせる。
恥ずかしそうに立ちすくむヒロインを、シンが愉しげに抱きしめた。
「エロいな……隠し事が下手なおまえにぴったりだ」
「下手…ですか?」
シンが答えずに、ヒロインをベッドに運び、首筋に顔を埋める。
「ぁ……」
肩から腰を撫でた手が、薄い布越しに胸を揉んだ。
「なんだ、もう硬くなってる」
くすりと笑って、透ける布の上から、硬くなった突起を噛む。
「ぁふっ…んっ……」
のけぞるヒロインの口から、抑え気味の声が漏れる。
シンの指先が、腹部から尻部をなで、布を指先に絡めたまま、秘部に触れる。
「こっちも濡れてるぞ。どうする?」
「やぁ……」
ヒロインが恥ずかしげに首を振った。
「本当に、嘘が下手だな。お前の体は、どこも嫌だなんて言ってないぞ」
ヒロインから手を離して、シンは布に透ける裸体を見下ろし、より愉しそうに言った。
「ほう。濡れるとより透けるな。お前、俺に噛まれた乳首と物欲しそうな股だけ透けて誘ってるぞ」
「は…恥ずかしいです…」
「そんなに嫌なら、やめるか?」
意地悪な笑みを浮かべて問えば、目を逸らしがちのヒロインの口が言葉を紡ぐ。
「…嫌じゃ…ないです…」
至極、恥ずかしそうな表情を見ると、もっと苛めてしまいたく性質はどうしようもなく。
「嫌じゃないなら、手をついて、背中みせろよ」
あえて布越しにヒロインの猫のように反らした背中に舌を這わせながら、胸を揉んで抓む。
「あっ…ぁぁ……、ぅん…ふ…」
やがて蜜口へ指が差し込まれ、猫の首を撫でるように蠢きはじめる。
「やぅっ……、んんっ……あぅんっ……」
ヒロインの声が十分に甘く切なくなるまで刺激して、シンは一度、背後から深く侵入した。
「ひっ、いぁぁっ…」
仰け反るように反応した身体を捕えて、胸の突起を執拗に刺激すると、シンを受け入れた秘壺が痙攣するかのように蠢き、精をねだるように刺激する。
「……っ。なんだ、もうイったのか?」
シンもまた、少し苦しげに痙攣する蜜口から引き抜きながら、ヒロインを仰向かせた。
指を絡め組んでベッドに縫い留め、キスをしながら、再び深く身を沈める。
「っ…だめ…まだ…んんっ、……んっ」
痙攣し続ける秘壺へ再び入ったシンが、奥まで入り込み、ゆっくりと出ていく動きを繰り返す。すると、その動きを求めるように、ヒロインが腰を揺らし肌を追い始める。
「ホントに、嘘のつけない身体だな」
シンが激しく責め始めると、熱く甘いヒロインの吐息は途切れることなく最後まで続いた。
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