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いただきますは全員を待たない


サークル飯田 /小倉 敬


いただきますを全員一緒にするがために起こる教室の弊害と混乱を避ける



保護者の方から意見を頂いた。
「給食はみんなそろって一緒に食べるというのも大切ではないですか」
これは理想としてはまったくその通りそうあるべきである。
できることならこれが一番良い。
しかし、

集団においては、遅い子の準備を待つことでそれ以後に起こる弊害は計り知れない


給食の時間は限られている。
どんなにがんばっても、日課の中で定められているのだから変えようがない。
食べはじめの時間が延びると、食べ終わりの時間が延び、片づけが伸び、片づけを急ぎ、掃除など次の活動も遅れる。
掃除の時間まで給食を食べるなどというのは論外、算数が始まっても漢字の練習をさせているようなものだ。

給食を、自宅の夕食と重ねて考えている方が多いが、

給食は朝食と似た状況で食べている

のである。
後に予定が詰まっているのだ。
だから、逆算して片付け時間や歯磨き時間を差し引いて

給食の食べ終わりの時間を先に決めなくてはならない。

また、準備時間もどんなに急いでもかかる時間がある。
だからその時間をとった後に

食べはじめの時間も決めなくてはならない。

そうするとおのずと食べられる時間が決まってくる。
そうしたら、その時間で食べ終えなくてはならないのだ。
そうすると、食べ残しを出さないようにするためにも

自分の食べられる量だけに調整する

という必要が出てくる。
長崎伴一孝先生が2003年8月に静岡伴一孝先生セミナーでおっしゃられていたように

同じ量をみな食べなくてはならないなどというのは、刑務所とおなじである

食べられない子、食べるのが遅い子がいて当たり前なのである。
そうすると、そこまで決まっていて、みんな食べる時間が決まっているにもかかわらず、食べる時間に間に合わないで手を洗いに行っている子どもを他の子が待てるかというと

遅い子を待つことはできないのである

逆に待たないことで、遅れた子達は急がなくてはならないことに気づく。

また、食べられない子に十分な時間を与えないと偏食が治らないと思っている方もいるが、

偏食は時間をかけても、無理に食べても直らない

のだ。
大人になるにつれ、いつかひょっとしたときに食べられるものなのだ。
だから、子どもには

嫌いなものは大人になるにつれ、いつかは食べられるようになる。
だから今日食べられるようになるかもしれないし、明日食べられるかもしれない。
一口だけ食べてごらん。
嫌いでなくなる日がひょっとすると今日かもしれないんだよ

くらいに言っておけば、時々「先生食べられちゃった!」といった報告が聞ける。だから

時間を伸ばしてまで食べさせる必要はない。

食べる時間を決めて、食べられる量を調節すればよいのである。

結局

給食は全員がそろわなくても食べ始めるのである。

これをすると、遅かった子は急ぎ、
定刻にご馳走様になり、
それでも食べ切れなかった子は残し、
定刻に片づけはじめ、
全員が定刻に掃除が始まるのである。

給食はリラックスできる時間に変わるのである


なお、この実践は長崎伴一孝先生の2003年静岡伴一孝先生セミナー他、伴先生の講座にて紹介された方法が盛り込まれており、原実践は伴先生が行っていたものです。


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