§ 斎藤喜博全集を買う §

 

 ようやく待っていたものがきた。

 斉藤喜博全集が届いたのだ。

 斉藤喜博は、群馬県の島小学校で校長をされた、教育の世界では有名な人物である。私の師とする向山洋一先生も斉藤喜博先生の実践に触発を受けられたようで、向山先生の有名な著書、「教師修行十年」(明治図書)の原著は「斉藤喜博を追って」という題名であることをみてもよくわかる。

また、現代教育科学紙上で繰り広げられて(と記憶しているが・・・)向山洋一氏と斉藤喜博氏の「出口論争」というのはぜひその場に居合わせたかった出来事である。

 

斉藤喜博氏は、それまでの教師のあり方を覆す実践(大切なのは考えだけでなく、実践するということ)を行った人物である。そういう逆境にむかった同業者の生き方にはとても興味がある。

なんとか斉藤喜博氏の全集を手に入れたいと思い立ったのだ。

 

まず近くの書店に行っても始まらない。なぜなら、もうすでに絶版なのだから。

また、私の住む飯田市近辺には、そのような本を扱っていそうな古書店の情報はない。無駄に足を棒にするよりも、インターネットで検索するに限る。

 

しかし、検索も単にYahooなどで検索したところですぐに出てくるものではない。古書には古書の専門の検索サイトというものがある。たとえば「スーパー源氏」や「日本の古書店」「eブックオフ」「本の栞」などがある。この中から検索をするとバラでうられているものはある。しかし、全てそろわない。飛び飛びで売っている。

相場は1冊2000円。また、1冊1000円とか、中には600円というものもある。

どうも、斉藤喜博全集というのは1期と2期があって、1期は1970年代、2期は1980年代に出版されたらしい。私も内容を確かめたわけではないのだが、目次からするとどちらも同じではなかろうか。しかし、出版年によっては価格が変わっているのかもしれない。

全18巻だから、1冊2000円でも全部で36000円にもなる。ほしいにはほしいが、家人になんと言われるかわからない。しかし、なんとしてもほしい。読んでみたい文章はたくさんある。

ほしくても、売っていないものは仕方がない。全部集まらないが、何年かかけて1冊ずつ集めるかとさえ思うようになっていた。

 

毎晩毎晩、そのほかほしい本の検索も含めて午前2時近くまであれやこれやと探し回って、斉藤喜博以外の本は見つかったが、全集はなかなか見つからない。

がしかし、あるものである。東京のある古本店でとうとう全集を発見した。

 全18巻、1万円

これは破格である。

元は1冊3000円の本が18冊で1万円である。

私はこういう幸運を前にして、しかし躊躇する。かって良いのか?

どうせ買うくせに、そういう立ち止まり方をしたりするのだ。これは自分で自分をじらしているのかもしれない。

しかし、とうとう購入に踏み切った。

税込み、送料込みで12000円。

 

これを読みこんでみようと思う。

私の積読がまた増えた。

 

平成15813

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