血液検査サービス

 血液センターでは、献血にご協力いただいた方々への感謝の気持ちとして、
7項目の生化学検査成績を献血者全員にお知らせしています。検査成績は、
献血後おおむね2週間程度で親展でお送りします。また、成分献血・400ml
献血にご協力いただいた方には、8項目の血球計数検査を行っています。な
お、検査項目や単位、説明等が平成7年4月1日から変更され、下記のとお
りの内容となっております。

※エイズ検査目的の献血は絶対にしないで下さい。

 ★ 生化学検査(献血者全員)

検査項目 標準値(単位)

説      明

ALT
(GPT)
5〜45IU/l
肝臓に最も多く含まれる酵素です。肝細胞が破壊されると血液中に流れだすので、急性肝炎で最も強く上昇し、慢性肝炎や脂肪肝(肥満)などでも上昇します。激しい運動の後に一過性の上昇がみられることがあります。
AST
(GOT)
11〜37IU/l
心筋や肝臓に多く含まれ、骨格筋、肝臓、血球にも認められる酵素です。心筋梗塞や急性肝炎、アルコール性肝障害などで上昇します。その他運動の後に一過性の上昇がみられることがあります。
γ-GTP 10〜65IU/l
肝、胆道、膵、腎などに多く含まれる酵素です。上昇する疾患は閉塞性黄疸、肝炎、アルコール性肝障害などです。病気がなくても長期飲酒者では上昇することか多く、1ヶ月位禁酒するとある程度正常化します。
総蛋白
TP
6.5〜8.2g/dl
血清中には80種類以上の蛋白が含まれ、種々の機能を持ち、生命維持に大きな役割を果たします。その総量を総蛋白として測定しています。
アルブミン
ALB
3.5〜4.5g/dl
血清蛋白の50%以上を占めるアルブミンは、病気などで栄養が悪くなると減少するため、健康診断のスクリーニングとして大きな意味があります。
 アルブミン対グロブリン比 
A/G
0.9〜1.5
血清蛋白はアルブミン(A)とグロブリン(G)に分けられ、その比率は健康な人では一定の範囲にありますが、病気によってはその比率が変化(主として減少)してきます。
コレステロール
CHOL
110〜250mg/dl
血清脂質の一つで、一般に脂肪の多い食事を続けていると上昇します。また、肝臓などで作られ、肝、胆道、腎、甲状腺などの病気でその値が上下することがあります。血清コレステロールが多くなると動脈硬化を起こしやすいとされています。

 

★血球数検査(成分献血者・400ml献血者)

検査項目

標準値(単位)

説     明

赤血球数
(RBC)

 男性425〜570
        X104/μl
 女性375〜500

赤血球は血液の主な細胞成分で、酸素を肺から各組織へ運ぶ働きを持っています。

貧血の
有無を
知る目
安とな
ります

ヘモグロビン量
(Hb)

 男性13.3〜17.4
           g/dl
 女性11.2〜14.9

血液の赤い色は赤血球に含まれるヘモグロビン(血色素)によるもので、赤血球の働きの中心となっています。

ヘマトクリット値
(Ht)

 男性39.0〜50.4
           %
 女性34.0〜44.0

ヘマトクリット値は一定の血液量に対する赤血球の割合(容積)をパーセントで表したものです。

平均赤血球容積
(MCV)

80.0〜100.0fl


赤血球1個の平均的容積、すなわち赤血球の大きさの指標となるもので、赤血球数とヘマトクリット値から算出したものです。

貧血の
場合、
その種
類の判
定の目
安とな
ります

平均赤血球ヘモグロビン量
(MCH)

26.0〜34.0pg


赤血球1個に含まれるヘモグロビン量を平均的に表したもの
で、赤血球数とヘモグロビン量から算出したものです。

平均赤血球ヘモグロビン濃度
(MCHC)

32.0〜36.0%


赤血球の一定容積に対するヘモグロビン量の比をパーセント
で表したもので、ヘモグロビン量とヘマトクリット値から算出し
たものです。

白血球数
(WBC)

35〜100X102/μl


白血球は細菌などを貪食し、免疫情報を伝達し、さらに免疫
能を発現して生体防御にかかわっています。細菌感染症があると一般に白血球数は増加しますが、ウイルス感染症の場合はかえって減少することもあります。
 

血小板数
(PLT)

14.0〜38.0X104/μl


血小板は出血を止めるための重要な働きを持ち、この値が極
端に減少すると出血を起こしやすくなります。