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歌番号

 496

作者

 柿本人麻呂

 

 くまの   はまゆう ももえ   も   ただ

万葉歌

み熊野の 浦の浜木綿 百重なす 心は思へど 直に逢はぬかも 

原文

三熊野之 浦乃濱木綿 百重成 心者誰念 直不相鴨 

 黒潮の洗う右熊野海岸に群生している浜木綿、その緑の葉が幾重にも重なり合っている。そんな、生命力にあふれた浜木綿を見ているうちに、柿本人麻呂は、愛しい人に逢えない苦しさを詠んだ。南国的な風土の中での、景観のダイナミックさと、おおらかさ、黒潮の音まで心に伝わってきそうな歌である。01/01/08