万葉集トップページに戻る

歌番号

 132

作者

 柿本人麻呂

 

いわみ  たかつのやま ま          いもみ 

万葉歌

岩見のや 高角山の 木の際より わが振る袖を 妹見つらむか 

原文

岩見乃也 高角山乃 木際従 我振袖乎 妹見都良武香

 岩見の国から妻に別れて、都に向かうときに作った歌。「高角山の木の際より」というところが、現実的な別れの描写を巧く捉えていると思う。特に、際という字が光っている。たぶん、妻を見ることができるのは、高角山の鬱蒼とした木々のあいだからはそうチャンスはなかった。だから一瞬の間、そのとき、わたしの振る袖を、妻が見えるだろうか。と不安に思ったのだろう。01/01/08