森林サイエンス 信州大学農学部森林科学研究会編 A5判 253P 1890円(税込) 2003年11月初版 謎が渦巻く科学と経済の世界=森林ワールドへの誘い誰もが森林は大切だと言うけれど、その実体は? 林業の実情は? 本書は環境・生態から林業・木材まで、信州大学の教官が森林科学(林学)の新たな知見を示しながら森林の未知なる可能性を探る。21世紀型の森林管理を模索する長野県からの森の最新レポート。 《内容・構成》 森林と野生生物 …………………………………………………………………………………… 荒瀬輝夫森林の動植物(森林の動物/森林の植物) 生物の種(植物の分布/動物の分布) 生物の生息環境としての森林(無機的な環境/有機的な環境) 野生生物の保護管理(野生生物種の現状/自然保護、野生生物保護のための法令等/野生生物の調査法/野生生物の保護管 理) 肥料が変えた里山景観 …………………………………………………………………………… 中堀謙二現代日本人の里山観 上伊那の土地利用の変化(明治から平成) 草の利用と採草地(草肥としての苅敷/厩肥/草の採取地) 江戸時代に展開する草原的景観 江戸時代の里山の全国的状況 明治時代に進んだ段丘上採草地への植林 草肥・厩肥の歴史 改造された自然・里山 森林がおおう日本の里山 死が生を支える森林 ………………………………………………………………… ニッタ リューゾートトロの大木 3%のみが生きている樹木 枝葉末節が土を作る 幹が根になって樹体安定 空洞木は風に強い? 空洞が森を豊かに 死が生を支える 森林の土と植物の水 ……………………………………………………………………………… 川崎圭造日本の森林土壌 森林土壌とは 土壌の物理的性質 樹木と水 森林と自然災害 ……………………………………………………………………………………丸谷知己森林と人間と自然災害 水・土砂災害の予測 流域での水・土砂の振る舞い 流域における森林の役割 森林の破壊と再生 森林を測る …………………………………………………………………………………………加藤正人なぜ森林を測るのか(目的/計測学の歴史) 森林を空から測る(リモートセンシング/空中写真/人工衛星による森林観測) 森林を地上から測る(踏査と測量/プロット調査/資源量と評価) 森林を区分する(目的に合わせた区分 /森林GISによる管理 /開かれた森づくり) これからの森林づくり道づくり ………………………………………………………………… 林博道道づくりの必要性 森林づくりの方向(皆伐一斉更新方式からの転換/複層林への誘導) 搬出作業システムと路網(機械化の方向/路網整備の考え方) 森林施業と皆伐・漸伐・択伐 …………………………………………………………… ………植木達人再生が可能か不可能か 森林の機能と伐採行為 森林施業とは 個別技術の流れと作業種(皆伐作業/漸伐作業/択伐作業) 森林施業と地域環境 木曽谷と九州における伐出作業の低コスト化 ……………………………………………… 井上裕伐出作業の歴史的背景 伐出作業の現状 九州での取り組み事例 伐出作業の今後の展望 自然環境の再生と緑化手法 ………………………………………………………………………山寺喜成植物は唯一の救世主 緑化の目的とは何か 緑化の問題点 自然と調和する群落の造成 (検討課題/自然と調和する群落の条件) 自然形成のメカニズム解明への試み(草本植物と木本植物の根系形態の相違/植栽木と播種木の根系形態の相違) 使用植物の選定(植物選定の前提/先駆樹種を積極的に用いる) 森林の生命環境保全機能の再生(土壌保全機能の再生/水源涵養機能の再生/CO2の吸収・固定能の再生/気象緩和機能の 再生/生物多様性維持機能の再生/自然景観保全機能の再生) 緑化の技術体系 二一世紀における緑化の展望(地域の自然環境の修復/食料等生産環境の保全/地球環境の修復・保全) 地球環境問題と森林の多面的価値 ………………………………………………………………野口俊邦林業基本法から森林・林業基本法へ 基本法林政の帰結 旧法から新法への転換の背景と問題 森林の経済的価値と公益的価値(森林の経済的価値/森林の公益的価値) 多面的機能発揮と木材自給率の向上 多国籍林業資本と国産材の今後 …………………………………………………………………小池正雄木材自給率18% 多国籍コンサルタント資本とは EUの多国籍林業資本 多国籍林業資本と日本・アジア市場 少子高齢化=住宅市場の縮小と林業・木材産業 ポスト工業化社会への独自の枠組み 木材の性質と水分 ………………………………………………………………………………… 徳本守彦三つの欠点 木はなぜ狂う(自然が与えた木のデザイン/木の収縮と膨潤/木の狂い/木の原初記憶) 木のセット(加圧収縮/木のパーマネントセット/木を曲げる/木の圧縮大変形) 木を乾かす(木は乾かして使う/乾燥応力とセット) 木の変身(メカノソープティブクリープとは) 木は熱いうちに打て(背割り/木を天ぷらにする/木は熱いうちに打て/柱材の残留応力とセット) 信州産カラマツ材の強度性能 …………………………………………………………………… 武田孝志長野県とカラマツ人工林 木材の強さ(木材の組織/木材の材料強度/無欠点小試験体と実大材) 信州産カラマツ集成材の強度特性(圧縮強さにおける積層効果/引張強さにおける寸法効果/曲げ強さにおける梁背効果) これからの木材利用のあり方(材料効率/木質廃棄物に代わるもの/目新しさと変わらぬこと) 【特別寄稿】森林と文学 ―『喜びは永遠に残る』に横溢する森林のイメージ ………… 山本省『木を植えた男』 ジオノと自然 『喜びは永遠に残る』における森林のイメージ ジオノの自然描写の特徴 |
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森林バイオマス 〜地域エネルギーの新展開〜 NPO法人SDG・伊那谷森林バイオマス利用研究会編 A5判 160P 1680円(税込) 2003年2月初版 森林再生と循環型社会への切り札=バイオマスストーブやボイラーから発電までスウェーデンで既に総エネルギーの20%を占めるバイオマス・エネルギー。岩手の先進事例を交え、伊那谷の最新動向と今後の可能性を探る。2002年8月31日のシンポジウム「信州・伊那谷発 バイオマスをひろめよう」の講演録に「2 伊那谷バイオマスの近未来」を54P追加。 《内容・構成》 ●バイオマスエネルギーで明日をつくる 西岡泰久 伊那谷森林バイオマス利用研究会 元事務局長 ●「木材のライフサイクル」の改善と経済化 竹垣英信 SDG(緑化推進環境改善協会)理事長 ●地域に根ざした21世紀型森林管理 小池正雄 信州大学農学部教授(森林政策学) 1 シンポジウムレポート ●木材の総合利用とペレット製造 遠藤保仁 岩手・葛巻林業株式会社代表取締役
●木質バイオマス利用の取り組み事例 金沢滋 岩手・木質バイオマス研究会事務局長
●地域エネルギーと森林バイオマス 武石礼司 富士通総研経済研究所主任研究員
●上伊那地方における森林バイオマス利用 阿部紀人 森のエネルギー研究所取締役
2 伊那谷バイオマスの近未来 ●普及のカギを握る関連分野との協力・協働 阿部紀人 森のエネルギー研究所取締役
●伊那谷森林バイオマス利用研究会 アンケート ●ペレットストーブ利用体験記 小池三男 塩尻市 ●各国のペレットストーブ ●上伊那森林組合のペレット工場計画 ●木質バイオマスによる熱電併給の事業計画 原寛太郎 南信パルプ ●バイオマスによるコジェネレーションと地域熱供給 城子克夫 自然エネルギー.コム |
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山造り承ります
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コペルニクス的エコ宣言
地域の尺度で地球規模に考える!
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治水とダム ―河川と共生する治水―
人間と河川の共生関係を考える。
川とは何か/川をとりまく日本の自然/現代水害の特徴/氾濫を前提とした治水/祖先の知恵に学ぶ/甲突川の八・六水害/岩永三五郎の治水工事/治水の考え方/ソフト対策/防災教育/おわりに――脱ダム論について |
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脱ダム讃歌 ―下諏訪ダム反対運動の軌跡―
多目的ダムの意義、議会意思と民意のねじれを問う!
著者は、下諏訪ダムの建設計画は、長野県当局の「まずダムありき」の発想から始まったとみる。行政主催のダム説明会。反対意見を述べた中学生を推進派の議員らが囲んで「誰にそそのかされた」「父さんや母さんが嘆くぞ」と詰め寄る場面がある。住民が自分で考え、意見を述べることを封じる底知れぬ力。公共事業が抱える本質的問題と、それを乗り越えようとする著者らの姿が描かれる。 |
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[巻末付録]木炭・木酢液の関連団体/販売メーカー/参考価格 |
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第10話 「海なし7県」って何?
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