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部品実装の手順                      [ home ]

 ここでは、手はんだによる部品実装の手順を紹介します

 初めに、今回実装する基板の概略を見ていただき、状態を把握します
 基本となる約束事を確認してから、順次実装していきます
 その作業の中で自分として注意している点を紹介させていただきます

基板について

紹介する基板は、DIP部品とSOP部品が混在してる基板です(写真は基板の一部です)
回路は、アナログとデジタルが混在しています
デジタルでは、PLDを使用しています(100pin)

はんだは、無洗浄 H-712 RMA スズ60% (HOZAN)を使用します
太さは 「φ0.3mm」 を使用します
SOPの部品では、この太さでないと、はんだ過料になることが多いです
今後は鉛フリーに変えていきたいと考えています

フラックスは使っていません
洗浄機をもっていないので、仕上がりが汚くなってしまうからです
(当然洗浄設備があれば、フラックスを使用したいのですが)


はんだ作業時の鉄則

背の低い部品から実装(はんだ)しましょう
理由は、
DIP部品の場合は、部品を挿入後基板をひっくり返してはんだをする為です。
SOP部品の場合は、部品をどんどんはんだしていきます
この時、背の高いものが先にはんだされていると、こて先に部品があたり邪魔になるからです

部品点数の少ない部品から実装、最後に部品点数の多い物を実装します
なるべく考える時間、探す時間の節約と間違いがないようにしています。

実装で求められるのは、「早く」、「きれい」、「間違いなく」 です。
最終調整を行う立場からだと、間違いのない物を一番に望みます。

実装の間違いで一番多いのは、タンタルコンデンサーの極性間違いです
実装の時、シルクで極性を確認してはんだしますが、
チップの場合、省スペースの為、部品配置とシルクが入り組んでいて見づらい場合もあります
その為、極性間違いが結構あります
実装後の確認でも、やはり見づらい為チェック漏れが偶にあります
くれぐれも注意が必要です


実装の順番

左の写真は、裏面(はんだ面)の写真です

裏面(はんだ面)は、
チップコンデンサーとチップ抵抗が大半を占めます

もっと高密度化した基板は、両面にデバイスが配置されています


左の写真は、表面(部品面)の写真です

表面(部品面)は、
アンプや抵抗等のデバイスがあります
DIP部品とSOP部品が共存します

部品単価、特性、実装面積 などから、部品を選んでいます

デバイスは作業時に破損するのがいやなので、なるべく最後にします
実装時の破損は、
ESDによるものがほとんどです
出来れば、導電マットなどの使用をお勧めします

デバイスでも、なるべく安価な部品から実装しています

まずは、コンデンサー、抵抗 から実装を始めます
(背も低いし、ESDによる破壊もないので) 


1.裏面から実装を始めます

1.1 コンデンサーから始めます

コンデンサーは大半がセラコンとタンタルコンで構成されているので、まずは、背の低いセラコンから実装を開始します

左の写真でシルクを見ていただくと、解るようにシルクの表示で、コンデンサの種類、抵抗等の区別をしています
極性表示(+C148)は、タンタルコンデンサーです
極性表示のない物(C102)は、セラミックコンデンサ(セラコン)です

抵抗は(R**)です
C**とR**はサイズが同じで間違いやすいので、
中心に線のあるものをC**として、抵抗と変えて、
間違いを減らすようにしています

@ セラコンで、パスコン以外の値から実装
パスコン以外と言うことは、部品点数として少ないものです
特殊な値と考えて、この部分からつぶしていきます
ここでは、部品リストを良く見ながら間違えないように注意して!

基板にもよりますが、数種類あると思います
数種類も実装していきます

シルクに対してまっすぐになるように気をつけましょう
最後に部品が少しづつ曲がっていると、気になりだすと止まりません

A 次にセラコンで、パスコン(一般的に0.1uF)実装
この段階で残っているコンデンサーは、一定値のパスコンとタンタルコンなので、 
シルクが無極性の物は、パスコンとして、バンバン付ける
(一応部品リストは確認しながら)

B 最後はタンタルコンデンサーで、部品リストをみて、点数の少ない物から実装
ここでは、極性に注意して実装します   (タンタルコンのシルク)
タンタルコンの最後には、各アンプIC電源のデカップリング用コンデンサーが残ると思われます
これは、だいたい同じ値で設計するので、残っている極性コンデンサーに
バシバシ実装します。
(くれぐれも、一応部品リストは確認しながら)


1.2 抵抗の実装をします

抵抗の形状により、実装の方法が違うのですが、

チップ抵抗を実装する場合
チップの場合は
一個ずつはんだしていきます
作業として大変な事は、部品番号を探し出すことです

例えば、1KΩのが全部で5個あれば、抵抗5個を用意します
そこで、1KΩを実装する番号をリストで確認して、基板から探しだして実装します

この繰り返しですが、
部品番号は、大抵回路の流れで若い番号から振られるので、回路がイメージできていれば
探しやすいです(この探す早さが最終的な完成の早さに一番利いてきます)
どんどん作業が進むにつれて、残りの未実装部品が減るので、加速して探し出せるはずです
がんばりましょう!

チップでない一般抵抗を実装する場合
この場合は、やはり部品を挿入後まとめてはんだするので
やはり基準は部品になります
例えば10KΩが5個あれば、基板のシルクで部品番号を探して
部品を挿入しています
ある程度(10個位)挿入したら、ひっくり返してはんだします

ここで、裏面の90%は終了です


2.表面(部品面)の実装

この基板の場合、部品面で背が低いのはSOPのCMOSです
@ まずはCMOS
SOP CMOSは、シルクで1ピンを確認してデバイスの1ピンと合わせます
1ピンと対角のピンを固定して位置を確認します
ある程度、数をまとめて仮付けします
(写真は仮付けの状態です)

仮付け後、全ピンをはんだしましょう 
    

A 次はアンプを実装します SOP8pinTypeです

B いよいよPLDを実装します
PLDは高価なので最後が良さそうですが、
回りに背の高い部品があるとこてが入らないので、やはり背の順を優先します
一番ピンの位置を確認、
はじ2点をはんだして位置を決めます                    
位置決めは慎重に行います
少しのずれが、命取りになることもあります
ここでは、「まぁ いいか」の妥協はしません
決まれば、丁寧にはんだしていきます

もし、隣とくっついたら(ブリッジ)、無視して進めます
隣とくっついた場所は最後に修正しましょう
吸い取りではんだを吸って、もう一度はんだ

出来れば、作業時に実体顕微鏡があると、作業が確実です
確認も容易に行なえます
仕事以外では持っていないと思うので、その際は虫眼鏡ではんだの状態を確認しましょう

C SOPが終わったら、DIP部品の背の低い順に
部品面から部品を挿入して、ひっくり返してはんだします
     抵抗
     ICソケット
     電解コンデンサー
     ボリューム
     フェライト
     クリスタル
     等順次作業を進めます

部品面のデバイスは結構順調に進むと思います

最後にコネクタ等の機構部品を実装します
コネクタもはじのピンを一度固定して、位置関係を確認してから、全ピンのはんだをします

仕上がりはこんな感じになりました    部品面とはんだ面です

 

3. 洗浄

洗浄は、スプレー式の物を使用しています
貧しくて、洗浄設備がないものですから〜 残念 (ギター侍風)

ちなみに私は、 サンハヤト社 はんだヤニ洗浄剤 ヤニクリーン  を使用しています
スプレータイプの物です
これは、柑橘系の香りがします
リレー、ボリューム、コネクター等に使用しても大丈夫です
洗浄剤では、ボリュームなどの接点がある物では使用不可の物もあるので、注意が必要です
(接点部に膜ができて使用できなくなると、聞いています)

洗浄は1度ではきれいになりません
   白い斑点が残ってしまいます
乾かしながら2〜3度は行ないます
さいごは、アルコールで斑点をきれいに落とします

この1本で10枚〜20枚位の基板洗浄が可能です


4.部品実装のチェック

チェック点は
・実装した定数がリストと一致しているか
・デバイスの向きがシルクと一致しているか
・はんだが正しく行われているか
です。

但し、私個人がチェックを行う場合(いつもこのパターンですが)は、部品定数の確認とはんだ状態の確認はこの時点では行っていません。一個一個の実装中、注意深く行って、その時点での完璧をめざします。試作の場合、実装終了後すぐに動作チェックしたいので、この時点での目視は結構いい加減になってしまいます。(あくまでも自分で設計して、実装して、動作確認を行う場合ですが)。

よって、ここで確認するのは、デバイスの部品の向きと電解コンデンサーの向きくらいです
向きが違う場合、電源投入時にデバイスの破損につながります
電解コンデンサーは破損すると、カッコ悪いからです

その他の定数は、動作を確認の時に、間違いを発掘します


さいごに

ここでの紹介はあくまでも一例で、私にとっての標準的な方法です
設計思想や用途により、まったく違う場合もあります。

参考にしていただき、やりやすい方法をあみだしてください

実装作業を行なう上で重要だと考えていることは、
回路を何処まで理解できているかという点と考えます
設計者でない場合完全には理解できなくても、図面は見るほうがいいです
ある程度回路も把握できていると、実装作業中でも、
「こんな所にこの値は、本当かなぁ?」など、
多岐にわたり考えがおよび、実装でも間違いも減ります
(量産の場合は、まったく別です。あくまでも試作レベルの話です)

実装作業専門業者に作業を依頼すると、「リストがあれば図面は要りません」といわれる事もありますが、
図面をみて考えていただいた方が、変な間違いは少ないと感じます
ただし、企業秘密の点から考えると、図面を出すことは良いのかどうか?は難しいです

社内で行なう場合は、回路図をみて、ある程度理解する努力をして欲しいなぁと思います

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