2017北海道ツーリング
2017/06/03

今年は昨年に比べ日程を早めたことで、恒例の?”夏至ツーリング”とは呼べなくなったけど、勿論気分はいつもの様に高揚している。
お陰でコレマタいつものように朝3時には目覚め、4時には出発してしまうという按配。

昨日までの雨は上がり、空は明るく道路は乾いている。予報では上越辺りが雨模様ではあるものの、この分では新潟まで降られる心配は無いカモ?と淡い期待を抱いて出発。モーターサイクルは昨年同様RnineT。

R148を快調に北上していくと、糸魚川の手前から怪しい雲行きになると同時にパラパラと落ちて来た(;;)。
濡れる前にレインウエアを着用して走り出すと間もなく本格的に降り始め、海岸線は海からの風が強く雨に混ざって海水もMCを直撃。

今日乗る船は新造船で、速度が速くなっているせいか出航は昨年までより1時間遅い11:30。
柏崎を過ぎた辺りで雨が止んだこともあり、時間はたっぷりあるので潮風ならぬ塩風にめげず、いつものように柏崎からR352→R402と北上。
日本海夕日ラインを楽しんでいるうちに9:30には新潟港到着。

コンビニで軽く朝食を済ませ、いつものGSで給油し、海水を浴びたMCを拭っていると江口さんが到着。
フェリー乗り場には今年マシンの不調で急遽参加出来なくなった平松さんも見送りに登場して、恨み節連発(^^;。
そんな訳で、参加者は昨年より一人減り総勢4名。


乗船までの時間は仲間との会話は勿論、同じMC乗りの方達とお話が出来るのでとても楽しい一時。走ることもそうですが、こうした時間はまた格別。

参加者は江口さんサンダーバードイトーさんGT1000飯田さんSZR私の4名。

うっかり集合写真は撮り忘れて乗船すると、車両甲板の様子が昨年までとは随分違っていて、モーターサイクルは4輪車と隔離された部屋?が用意されていた。
4輪車のついでに乗せてもらっていた様な状態からすれば、今度の新造船はモーターサイクリストにとっては大きな進化を遂げていると思う。

少々残念だったのは、ツーリストJと称する大部屋の2等船室が無くなり、全て個室のベッドになったことで、ブリーフィングをするのも食事に行くのも船内のイベントに参加するのにも、連絡を取り合うのが不便になったこと。
しかしある程度のプライバシーが確保されると言う意味で、一人旅には好ましいことだと思う。

そして船の速度が速くなった?ことで到着時刻が変わらないまま出航時間が遅くなったのは、乗船までの時間に余裕が出来て、何かと焦らずに済むようになった。

昨年までとは違い、船内では一人でベッドに横たわっている時間が多くて、同行者と話をするのは食事の時位になってしまったのは寂しい限り。
加えて海もかなり大きくうねっていて、江口氏も飯田氏もグロッキー状態なので全員おとなしく横たわっている内に就寝突入。

今日の走行距離 221Km

2017/06/04

目覚めると外は雨模様。
船は定刻より若干遅れて着岸。
昨日の天気予報で雨は覚悟していたから、モーターサイクル専用スペースではさっさとレインウエア着用し下船準備。
5:00AMにはいつものルートをサクサクと北上して、これまたいつもの(R231厚田村)セイコーマートで朝食。
昨年8月に病気が発覚して以来MCに乗るのは今年になってから数度目で、未だライディングの感が戻っていない様な不安があり、先導はイトー氏にお願いすることにしたから精神的には大いに楽チン・・・・・とは言っても彼は病み上がり?(^^;の私のことなんかこれっぽっちも気遣う様子は無く、いつもの様に「アタマだいじょーぶですか〜〜〜?」位の勢いで、一部直線区間はあったにしても、100Kmは続くのでは?と思う程長いワインディングを楽しんでいる・・・・勿論続く三人も。

雨も降ったり止んだりで道路も所々濡れている程度だけれど、レインウエアーは脱げないと言う微妙な空模様の下、D11→D28→R451と北上し、昨年と同じ秩父別のGSで給油を済ませてから沼田ダム→達布→D126→霧立国道と走り、美深で給油後早めの昼食にすることにした。

此処で入った食堂はライダーには有名な ”井上食堂”!。
随分以前から、ナニが有名なのか一度入って確かめたかった食堂なんだけれども、いつも美深到着は10時過ぎ頃で、昼食には時間的に早過ぎて中々利用出来ないでいたのだが、今回は雨も降っていることだし此処に決定。

食堂の看板はあることにはあった←(過去形^^)のだが、初めての私達が一目で ”井上食堂”!と確信出来るには程遠い造りのお店で、「此処かな?」と半信半疑で入ってみると、昼食の準備はこれかららしい店主?が全くテンションが上がらない様子で快く招き入れてくれた。
お勧めを訊くと「お客さんの評判がEのはコレ」と仰るので、それを注文。
やはり営業開始時間より早過ぎたのか、立ち上がりに時間が掛かり、そうこうしている内に常連らしき人や地元?の高校生が入ってきた。
ラーメンのトッピングは別の皿に盛られていて、そのウンチクも肝心の味も評判通りだと思った。
ちなみにこのお店の人気商品はソフトクリームだそうです。

今回は美深からはD49を北上し、中頓別にある知駒峠の超快適ワインディングを堪能しながら、これまた快走路であるD84→D121→D138を経由して浜鬼志別からはR238を北上。

天気は快方に向かっていて宗谷岬に到着した時には快晴の青空が広がっていた。



雨は止んだものの気温が低く、レインウエアは着たまま。

此処からは例によって、宗谷丘陵の神ががり的に?(^^)美しい風景の中を、これまた神がかり的な気持ち良さで敷かれた道を走るべく向かったのだが、走り始めて直ぐに通行止め。
この青空の下、走れないのは残念で仕方ないが、さっさと引き返し一旦R238に戻って稚内空港入り口からD421を南下。続いてD121→R40と走り、今夜の宿泊地中川町に向かう。

出掛ける前にクラッチのモディファイをしていたことを思い出し、朝から改造したスレーブシリンダーからのオイル漏れが気になっていて、頻繁にリザーバタンクを確認していたのだが、此処まで液面の変化は無かったのでモディファイは大成功として良いだろう。
レバー比も含めフルアジャスタブルになったことで、細かなセッティングが決まるのと同時に、何となくガサついていたクラッチワークが超スムーズになったのはコストを掛けただけのことがあったと自画自賛。
昨年は峠のワインディングでも6速か5速に入れっぱなしで、ズボラなライディングをしていたのに、今年は気が付けばきちんとセオリー通りのシフト操作をしていることに少なからず驚く始末。

ホテルは中川町が運営する?温泉施設”アクアリズイング”
清潔でリーズナブルな料金は次回も利用したいと思える宿泊施設。

宗谷丘陵を走れなかったことで、一応の目標であった700Kmに達しなかったのは残念。
先導のペースが速い割りに燃費は21Km/L前後と良好。

今日の走行距離 673Km

2017/06/05

5時前には目が覚めていて朝風呂から帰ってくると、もう江口さんがバイクを点検している。
自分も昨日の雨天走行で汚れたMCを宿の方の許可を頂いて洗車することにした。
昨年の標準仕様+インナーフェンダーからすると、自作リヤフェンダーの効果はやはり絶大で、シートや荷物や背中への泥はねは劇的に改善されていたから、洗車も楽チン。

早々に朝食を済ませ、昨日ガソリンを入れてなかったので市内のGSで給油後、快晴の空の下を今日の宿泊地ウトロに向けて出発。
一旦上幌延方面に北上し、昨日走った知駒峠に向かう。
昨日は東から、今日は西から走ることになるのだが、どちらから攻めても?(^^;超快適に愉しめる峠道なので、これから向かう”秘密の農道”と並び、北海道に来たら絶対走っておきたい道の一つ。勿論この先の中頓別から歌登経由下川町までの道々も、超快適なのは言うまでも無いが、全線フィトンチッドに満たされているらしく、先ほどまでの峠での緊張が安らいでいく感じがするのは、まるで森林浴でもしているかの様だ。

森林部分を抜けると道道60号線は下川町市街手前から高速道路並みに整備されていて、移動時間は極端に少なくなる。
町に入ると遠くにジャンプ台が見えるが、この台でジャンパーのレジェンド葛西選手は飛んでいたのだろう。
此処で今日2回目の給油。
R239の天北峠を越え西興部からD137のワインディングを走るべく滝上に向かう。
D137は頻繁に通行止めになるので予め覚悟はしていたものの、幸今日は通行可!。
これまた快適なワインディングをシコタマ堪能して、遠軽の回転寿司”トリトン”で昼食。

回転寿司とは言っても此処は本格的?なお寿司屋さんなので、ネタもシャリも非の打ち所が無い・・・・って言うか、か○ぱ寿司位しか知らなければ当然か(^^)。流石に北海道の方々は美味しいもの食べてますな〜〜。

遠軽からは交通量も多くなり、R333は久々に車の列に並んで淡々と美幌まで走る。
美幌峠に向かう途中左折して”秘密の農道”に入るや一気にペースが上がり、小清水峠までは興奮状態が続く。
藻琴峠付近で屈斜路湖を展望しながら暫く休憩した後、小清水町に向けて下る。

昨年の初秋に病気が見つかった時には、再びこうして爽快な気分で走れるようになれるのか否かは分からなかったから、相変わらず天気は安定していて至福の時間を過ごしていることを神に感謝したい位だ。

感謝すべきは家内は勿論執刀医を始め病院の関係者や友人、励ましてくれた全ての方々なのは勿論なのだが、 ”神秘的”な景色と雰囲気に浸りながら走っていたせいか、改めて生かされていることへの”感謝”の気持ちが湧いてきて、何故か漠然とした存在?である神を感じるのは不思議でもある。

小清水から斜里までのR334は、アップダウンの直線が続き、ダートでは無いものの気分はさしずめ ”オンエニサンディー” 状態。
ウトロの手前では、オシンコシンの滝でマイナスイオン?(^^)を浴びて、それまでの言語道断な○○で興奮している神経を元に戻し、 宿に入る。


夕朝食共ビュッフェスタイルの食事は、食べ過ぎる危険性から個人的には敬遠したいが、”北こぶし”はライダーにとっても、勿論普通の旅行者にとっても、全ての面でお勧めの宿だと思う。

今日の走行距離 478Km

2017/06/06

天気は昨日から三日間晴れの予報なので雨の心配は無いものの、やはり目覚めて外を見た時の青空は嬉しい。
今日は飯田さん未踏の地(^^)根室半島納沙布岬を目指して8:25出発!


知床横断道路を登って峠迄は、宿から20分も掛からずに到着。

この峠は羅臼側から上るのがワインディングを愉しむ上でのセオリーとは言え、今回はなるべく”一筆書き”ルートを辿る関係から逆になってしまった。
一人で来た時もグループで来た時も、知床峠は常に羅臼側から上っていたので、ウトロ側から上るのは30年前に家内と来た時以来の様な気がする。
知床横断道路を走る時には、ご丁寧に斜里からR244を標津を経由して反時計回りのルートを採っていたから、残雪の白がまぶしい羅臼岳を正面に見て走るのはとても新鮮な気分になる。


峠の先で再び停車し、実に複雑な気分で国後島を望む。

久々に走る羅臼迄の下りは、これはこれで楽しめたから、必ずしも上りが良いとは言い切れないと認識を改めた次第。
R335からR244を南下、途中知床半島を一望出来る場所で小休止。
R244→R234→R44と走り、根室の手前にある花咲漁港に寄って”花咲カニ入りラーメン”で昼食。
同時に皆さんに習って花咲カニを自宅で待つ家内に送ってから出発。


花咲港でマッタリ過ごしていた割には納沙布岬に到着したのは未だ正午前。
流石納沙布、いつ来ても寒いですが、資料館を観たりこの先数キロにある日本の領土のことを考えると、改めて気分も寒くなります。

根室からは晴れていれば超快走路の北太平洋シーサイドライン(D142)を霧多布に向けて走ります。
残念ながら今回は全線文字通りの霧がたっぷり状態で、視程20m前後の部分もあったりしてミスコースする始末。
晴れている時の景色の印象からは程遠いことが勘違いさせたのか、はたまたヴォケが始まったのかと思うと情けないやら悲しいやら。

海沿いから内陸に入ると青空が広がっていた。
霧多布湿原を横断し、茶内原野から別寒辺牛湿原を通るこれまた快走路を快走し、標茶から多和平展望台に向かいます。

久し振りの多和平は相変わらず手入れが行き届いていて、キャンパーには最高のコンディションを提供しています。


気持ち良くて誰でも寝転びたくなる環境。
こんな場所で星空を見上げながらキャンプ出来たら最高の時間を過ごせるんだろうなと思ったら、一人でキャンプ張っている人が羨ましくなった。
今日の泊まりは美留和のペンション。


摩周湖の第三展望台に上ると湖はいつものように物凄い色をしていて、身も心も群青色に染まりそうな気分になる。

続いて下りのワインディングを愉しんでから宿に向かうものの、ペンションの入り口も場所も超分かり難く、たった1Km程度の距離なのに、ナビが無ければ辿り着くのに小一時間は掛かるだろうと思う程。

それだけに宿は静寂に包まれた森の中にあり、お風呂は温泉が掛け流しになっていて、ありきたりの表現だけれども疲れが剥がれ落ちていく様だ。
宿泊客は私達だけだったこともあり、のんびり過ごすことが出来、食事もフレンチ?のコースで味も量も私の様な年配者には丁度良かった。

テレビが無いので、江口さんが撮ってくれたビデオは鑑賞出来なかったし携帯も繋がらなかったが、文明の恩恵に?浸かっている日常とは違う時間も新鮮な感じがした。

今日の走行距離 425Km


2017/06/07

5時頃起床すると同室の飯田さんはテラスで喫煙中。他人のことは言えませんが皆さん歳を取ると朝が早い!
朝食までの時間を洗車で潰しながら、リヤフェンダの泥はね防止効果に大いに満足。
何しろスタイリングもハンドリングも損ねずに実用性が向上しているのだから、モディファイは大成功だと自画自賛。

雨の日は乗らないと言う人も、この時期は気温と湿度の関係でトンネルの中は濡れていることが多いから、メーカーは泥はね対策を施した仕様でリリースすべきだと思うし、その後フェンダーレスにして泥に塗れるか否かはオーナの自由。

昨年のインナーフェンダのみの仕様では、リヤサス付近の泥直撃は避けられたものの、荷物やお尻から太ももにかけては勿論、ご丁寧にヘルメットまで泥が付着していたから、汚れるのは当たり前のMCライディングとは言え、少しでもマシな状況で愉しみたいと思ったものです。

宿の看板犬と記念写真を撮った後、8:40頃に出発。
今日の目的地は十勝川温泉で、ルートは阿寒湖→オンネトー足寄→ナイタイ高原→糠平湖→タウシュベツ橋梁→然別湖と周り、十勝川温泉泊の予定。

迷路みたいに入り組んだ私道?を、正しく昨日と逆に辿れるか少々心配だったのだが、無事国道に出られ、弟子屈で給油後R241の阿寒横断道路を阿寒湖に向けて走る。

ここに限らず、直線区間は善良なライダーである我々のことだから、常識的な速度を保って走って来たのは言うまでも無いが、やはりワインディングに入ればそれなりに愉しむというスタイルになってしまうので、此処のコーナーが場所によっては50Km/hを下回る速度になることから、本州の峠道に慣れている身とすれば、北海道で安心してコーナリング出来る数少ない峠道ということが出来る。

折角阿寒湖に来たのだからと湖畔で休憩後、オンネトーに向かう。

何時訪れても綺麗な色を見せてくれていた湖は、今回何が原因なのか不明ではあるものの酷く汚れていて、辛うじて中央付近にかつての名残がある程度だった。
湖の汚れは残念だったのだが、今日も雨の心配が無いことの方が余程重要であり、その意味では気分は今日も絶好調。

西南西に進路をとり、R241をナイタイ高原に向けて走る。
牧場入り口から始まりレストランまで続く場内の道は、これまで数え切れないほど走っていて、時には2往復もしたりしている程気に入っている道。
たった数キロしか無いのだが、景色と其処に敷かれた道のレイアウトは、強烈にライダーの感性を刺激してくるから、レストランのある山腹からの眺望もさることながら、この空気感に浸る為だけに北海道を目指しても間違いでは無いと思う。

ナイタイ高原。
いつもの駐車場に入ると何だかいつもとは違う雰囲気。
ナント!ログハウス風だった建物がプレハブに変わっているではありませんかっ。
イトー氏の解説によると、一昨年の10月に風で倒壊したと言うことでした。ホントーカイ?ってなもんでいやーびっくり。

此処で昼食に豚丼を食べたのだが、以前に比べて多少マ○にはなったものの、やはりソフトクリーム止まりにしておいた方がコスパ的には正解だったカモ(^^;。

再び快適な道を下って糠平湖に向かう。
糠平温泉から数キロ北上した辺りにあるパーキングエリアにMCを留め、糠平湖の水量が増えていて、タウシュベツ橋梁の上部が水面から良い按配に露出しているのを期待して展望所に向かうと、今回も橋は完全露出。
何度来ても完全水没か完全露出かのどちらかなので、完全水没に比べれば遥かにマシってことにしておきます。



ほんの二十数年前に比べ随分風化が進んだ様な感じがします。

又次回、丁度良い按配の景色にお目に掛かれることを期待して此処を後にし、然別湖に向かうべくD85に入るも直後に通行止め。
然別湖は諦め、もうこのまま十勝川温泉に直行して温泉でマッタリしょうゼッ、と囁くもう一人の自分を押さえつけ、士幌で右折しR274の十数キロはあるだろうと思う直線を忍耐の遵法走行をカマしているうちに、漸くD85に到達。
自衛隊演習場付近から然別湖までのワインディングは、あのまま温泉直行していたら味わえなかった快走路だった。

然別湖で小休止した後再びD85を引き返し、直後に見えた小さな湖を湖畔に下る道が分からない(下れない?)ので上部から見学。
なかなか神秘的な雰囲気があって透明度も高いから、名のある湖だと思うのだが、それらしき看板は見当たらない。

湖を後にすると、カーブの連続に注意を促す道路標識の下に”駒止湖”と書かれていたから、やはり名はあった。

上りで快適だったワインディングはやはり下りでも快適に愉しめ、再び例の直線道路に突入。
後はナビの指示通り十勝川温泉を目指して走るのだが、定番のお土産を購入する為に帯広の六花亭に向かい、バターサンドを自宅に送って”お土産”のプレッシャーから開放される。

明日は雨の予報なので、宿到着時に記念撮影を済ませておく。

この宿は15年前に一度利用していて今回は二度目。
建物本体に変化は無かったけれども、15年前と変わらず綺麗に維持されていたので、北海道最後の夜を快適に過ごすことが出来、加えてモール温泉は長旅の疲れを癒すのにはうってつけだった。
但し唯一残念だったのは人手不足?からか、外国人従業員が目立ち、此処もビュッフェスタイルの夕食と朝食に変わっていたこと。

大型の旅館では、宿の人(例えば仲居さん)との一寸したやり取りから旅情を感じる時代は過去のものになって、宿は食べて寝て一晩過ごすだけの場所になってしまった様だ。
もしそれを求めるなら、旅にはもっと高額なコストが必要になるのかも知れないが、辛うじて今回それを提供してくれたのは美留和の”すばる”だった。
同様の宿は旭岳温泉の”ヌタプカウシペ”だったり、羽幌の”吉里吉里”だったり摩周の”風曜日”だったり・・・・但しコンサルがマネージメントする無難な旅館に比べれば、ある意味(^^)バランスを欠いているから、当然賛否両論になるのは必至。
その点で大いにバランスを欠いている宿は白馬にもあったりして(^^)

今日の走行距離 350Km

2017/06/08

北海道最終日。
目覚めて先ず最初にすることは窓の外の様子を見ること。
いくばくかの期待を抱いていたものの、MCを停めている駐車場は天気予報通り雨に打たれて光っている。

今日は富良野美瑛周りで苫小牧東港のフェリー乗り場に行くだけだし、道中桂沢湖から紅葉山までのワインディングを除き、特別に面白い峠道がある訳では無いから、走りの面でウエット路面が精神衛生上問題になることは少ない筈だし、むしろクールダウンには相応しいコンディションだと思う。

音更から清水町のR38に合流するまでのルートは数本あるのだが、ナビの示すルートばかり走っている訳では無く、依存度は参考程度だから、思いがけず快適なルートを発見できたりして、ツーリングの楽しさも広がる。
ナビの最大のメリットは現在地が分ることで、例えミスコースしても地図だけの時の様に、明後日の方向に走り続けることが無くなるから、自ずと緊張感も薄れてくる。
そんな訳で、雨天でもありボーと走っていると、右コーナーの途中突然現れたT字路を直進しそうになった。

狩勝峠に差し掛かると濃いガスが立ち込め、対向車の確認が困難なレベルになってきて、峠にある休憩所への右折はリスキーに過ぎると思ったのだが、尿意には勝てずに休憩所突入。
全員無事右折に成功したのだが、今度は再び右折して合流しないといけないから、安全の為にイトーさんは一旦左折してガスが薄くなる場所まで下りてUターンするべきとの提案。

そのつもりで出発したものの、瞬間左右のガスが途切れたのでそのまま右折慣行。結局全員が左折Uターンする事無く休憩所を脱出に成功したのだが、今回のツーリングで一番緊張した場面だった。
ちなみに時期的なものだったのかは分からないが、レストハウスは閉店していて、かつて30代の頃、団体旅行で訪れた時の賑わいが嘘の様に寂れた雰囲気に変わっていた。

峠を下ると次第に雨は小降りになり、昨年の豪雨で被災した南富良野の道の駅に着く頃には、路面が乾いている部分も増えて来た。日本の土木工事のスキルが高いからか、迂闊にも此処が甚大な被害に見舞われた場所だとは思えなかったし、余程注意していない限り、国道からそれと分かる傷跡を見つけるのは難しい。

雨天走行での問題はカメラの取出しが面倒くさいのと、非防水なので記録写真が少ないこと。
小休止の後麓郷を経由して上富良野から美瑛に向かう。
美瑛では自動販売機が置かれたセブンスターの木の辺りで写真を撮り、

初めて入るケンメリの木の横にあるレストランで昼食にする。

今一システムが分からず、メニューも”なんとかカレー”一種類だけ。
「何だかなー」と思っていたら、ビニールの合羽を着た某中○系のカップルが入ってきた。
何処に行っても○国人多いな〜と、コスパに優れないカレーをブルーな気分で流し込みながらふと目を上げると、視線の先には下着姿?のストリッパーがこれ見よがしにアラレモナイ姿を晒しているではないか!!!(・・;。

決して大袈裟では無く、「え゛っえ゛っえ゛っ〜〜〜〜?!」何でこんな所でストリップ始めたの????ってなぐらいの驚きだったのだが、ストリッパーだと思ったのは合羽を脱いだ○国人女性だった。
チラッと観察した限り、私の常識と言うか倫理基準では、透け透け?に見える父隠しと、院部より短い?これまた透け透けに見えるスカートだったから、その格好で人前に出るのは完全にアウト。
ミッシェルウイー似だから許すか?・・・・って話しぢゃ無く、男もおとこ(−−#、完全に見せびらかしている。

がっかりな昼食だったのかそうでもなかったのか、整理が付かないまま美瑛を後にする。
動揺してしまったのか?来た道を引き返すつもりが、国道へ誘導されたり戻ったりを繰り返しながら富良野をパスし、桂沢湖に向かう。
道は所々ウエットパッチが残っているものの、乾いている部分が殆どだから快適に走れる。

今日は鵡川の大豊寿司で夕食の予定。
紅葉山で左折しR274を南下し、D74に入ると○○通行止めの電光掲示。
○○が何処なのか分らないので、もしそれがD74であれば、引き返さなくてはならないから、取り敢えず穂別まで行ってみるにしても、いきおいペースは上がる。
幸い穂別を過ぎても新たな規制の表示は無かったから、通行止めはD74の支線なんだろう。
無事鵡川に到着し、大豊寿司に入るといつもと様子が違っている。びっくりする位の大声で「ヘイッらっしゃいっ」と迎える大将が居ない。

店は同じだが大人しい若い職人さんに代わっていた。大将は体調を崩して引退したそうだ。
若い職人さんが握る寿司も悪くは無かったが、寿司そのものより大将の間と言うか調子と言うか、彼が醸しだしていた雰囲気との違いが多き過ぎて寂しい限り。
自分もそうだけど、いずれは世代交代を余儀なくさせられると思うと身につまされる思いだった。
寿司は美味しかったしお腹も満たされたのだが、後数キロで道内のツーリングが終わるのと、否応無く引退はやってくるという現実を見せられたことで、後何回北海道に来ることが出来るだろう?と考えていたことが、いよいよ現実に近づいたかと思うと、やはり気分は沈みがちになってしまう。

ともあれ全員無事フェリーターミナルに到着することが出来、メデタシメデタシ。旅の思い出を反芻する。


今日の走行距離 400Km

2017/06/09

さすがに若い頃と違って疲れが取れ難くくなったのか、ぐっすり寝た筈なのに行動がモッサリとしてきて、船室でゴロゴロと過ごしているうちに船は定刻に新潟港到着。

メンバーとは来年の北海道行きを約束して別れ、いつもの様に日本海夕日ラインを南下する。
6月上旬なので太陽は未だ高く、夕日には程遠いし眩しいだけなのだが、やはり走って愉しい道であることに変りは無いから、早く帰宅したい気持ちはあるものの、とても高速道路を使う気にはならない。

シーサイドラインの潮風を浴びながら改めて相棒のRnineTについて観察してみる。
今回追加したリヤフェンダーのお陰で雨天走行時のリヤバッグやレインウエアの汚れは明らかに軽減したし、新しいから当然とは言え絶好調だし、何よりシャフトドライブだから雨天走行後のチェーンのたるみや給脂に気を遣うことが無いのはBMWを選ぶ第一の理由。
はっきり言ってRnineTのデザインをパクッ・・・・・もとい、参考にしたとしか思えないYAMAHAのXSR900の方が余程質感もパフォーマンスも高く、且つ価格も半分なので本来はそちらを選ぶべきなのだろうが、やはりメンテナンスフリーは捨て難い。

実は20年近く北海道ツーリングに使って12万キロの思い出の詰まったR1100Sは今春惜譲したので、ツーリング用のモーターサイクルは事実上RnineT一台になってしまった。
R1100Sはとてもよく出来たモーターサイクルだったし、たかだか12万キロ程度で手放すことは無かったのだけれども、いかんせん体力の衰えと共に車重の重さが取り回しに支障を来たす様になって、約20Kg軽いRnineTに乗り換えたかたちになった。

20Kgの違いは大きく、軽々と取り回せる様になったものの、引き換えに質感の低下は著しく、しょっちゅう目にするトホホなメーター回りをはじめ、R1100Sの様に高品質な道具を使っている満足感はとても得られないが、方々に使われている安っぽいプラスチック製パーツに目をつぶれば、モーターサイクルとしての走りの性能は、当然とは言えR1100Sを凌いでいる。

何しろ低回転からのトルクフルな加速は、ツーリング中にズボラな運転を許容してくれるし、軽量な車重は10PS以上向上した出力と相俟って、特に4000rpmを超えた辺りからのパンチ力が向上していて、安全な追い越しに寄与していることが実感出来る。

・・・・・・ってなことを考えながら走っていたら、トホホなパーツをかこつより長所を探すことの大切さに気付いた次第。

長所!と言えば、昨年同様燃費が良かったこと。
R1100Sに比べれば高々2Km/L良いだけなのだが、両方18Lのタンク容量なので航続距離が36Km伸びることになって、北海道を走るにあたり、道道を主に走る我々としたら、やはりこの距離は大きなアドバンテージになる。
バイク乗りの中には燃費は気にしないと言う人も居るが、私には重要なファクター。

下道を走ってきた割には8時前に帰宅。
今年も相変わらず愉しく無事にツーリングが終了出来たことは、やはり同行者の賜物。
皆さん有り難うございました。

今日の走行距離 222Km


総走行距離 2728Km
ガソリン  122.3L
平均燃費 22.3Km/L

走り屋と一緒だったこともあり、燃費は昨年と全く同じだったけれども、ソロで走ったら恐らく24Km/Lは軽く超えるのでは?と思う程燃費が良かったから、開けて走って航続距離400Kmは、北海道ツーリングでの大きなアドバンテージ。