galerie/企画展  
台所道具
2007,11.15 thu.→ 12.3 mon.
   (定休日●毎週火曜日+11/14水,12/5水)


 立冬を過ぎ、木も鳥も冬支度を始めているようです。
 温かなものが恋しい季節になりました。 
 晩秋の頃、火の周りの台所道具をご紹介致します。
 
 今は焚き火も禁止され、文化祭の松明も近所迷惑と言われてしまうようですが、やはり火は良いものです。焚き火を囲む、鍋をつつく、マッチを擦る。手の先と頬が熱くなり、少し高揚した気分になります。炭で燻した匂いや消炎の匂い、ゆっくりと煙りの昇る姿がとても好きで、つい惹き付けられてしまいます。

 日本には古来より、とても優れた台所道具があったように思います。土鍋、鉄瓶、擂り鉢、卸し金、竹笊、束子。不思議とどの道具も、ゆっくりと会話をしながら使われている光景が浮かびます。
 子供の頃、母と庭で採れた胡桃を縁側で割り、擂り鉢で胡桃と胡麻を擂り、よく和え物等作ったものでした。胡麻を擂るのはいつも、私達子供の役割でした。寒くなると小さな土鍋で湯豆腐をつつき、風邪を引くとその一人用土鍋で真っ白なお粥を啜りました。
 小さなフライパンでゆっくり胡麻を煎る。ストーブの上の鉄瓶から蒸気が上がる。豆やスープを作るのにも慌ててはいけません。忙しい日常の中、そこだけはゆっくりと、ゆっくりと。

 鍋敷き、箸など、モダンな道具も揃いました。箸は一日何回も何回も手に取るもの。あまりに馴染みがあるためか意外と蔑ろにされがちですが、だからこそ良いものを使うと、目から鱗が落ちる思いです。

 この日本の良き道具より、お湯の沸く音、胡麻を擂る匂い、スープの良い香り、待つ間の会話。そういったものを併せてお届けできることを、心より願っております。

 どうぞ、温かな、暖かな食卓を。

                 店主
   日本には、良い台所道具が沢山ありました。
   穏やかに火の通る伊賀の土鍋。
   西欧にも通ずるモダンデザインの南部鉄器。
   擂る、という行為の為にだけある擂鉢。
   一粒一粒掴むことの出来る器用な箸。
   そこには、まだ知らぬ、
   発見と知恵があるように思います。



    小笠原陸兆 鐵瓶、鍋敷き、フライパン
    沢田 欣也 箸
    壷田 和宏 土鍋、煮込み鍋
    吉井 史郎 土鍋、擂鉢、台所道具
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