初級パソコン自作講座(その2)・・・必要なパーツとその解説
パソコンを自作するために必要なパーツは、最低限の必要パーツと、機能を拡張するために必要なパーツがあります。
【パソコンの最低限の必要パーツ】
1 ケース
パソコンのケースです。ATX規格のものが主流ですが小さいものを求めてmini-ITX規格のもなど数種あります。
ATX規格にも、マザーボードの規格(ATX、microATX)により大きさが決まってきます。納めるものによりフルタワー
とかミドルタワー、さらにはミニターワーといったケースの大きさがあります。 要は、自分のパソコンの使用目的に合わ
せて選択するということです。
もちろん、デザイン性もあるでしょうね。
2 マザーボード
マザー(母)の名のごとく、ここに子(パーツ)を接続することでパソコンが構成されていきます。マザーボードの大きさ
により
ATX
microATX
mini-ITX
などがあります。順次小さくなっていく分、接続できるデバイス(パーツ)の数は少なくなります。
マザーボードのメーカーはASUS、AsRock、A-open、GIGABYTE、MSIなどなど・・・台湾を中心
に結構いろいろなメーカーから出ています。
大切なことは、使用するCPUとマザーボードのCPUソケットが合っていることです。これが違うとマザーボードにCPUが取り
付けられませんから気をつけなければいけません。
最近のマザーボードは、LANソケット、オーディオデバイス、ディスプレイデバイスといった機能はオンボード(マザーボ
ードに最初からついています)ですので、これらのデバイスを購入する必要はありません。もっともゲーマー達はディスプ
レイの機能を高めるために、別にディスプレイデバイスを付け足しているようです。
私は、いろいろなメーカーのマザーボードを使ってみましたが、最初に組んだPCのマザーボードがASUSだった
のと、安定性からASUSが好きですね。AsRockはASUSの技術員が創設した会社と言うことですのでいけ
るかもしれませんが、まだ使ったことがありません。
3 CPU
パソコンの頭脳に相当します。主には、現在intelとAMDから発売されています。
intelのCPUでも i7、i5、i3、celeronなどいろいろなスペックのCPUがラインナップされていますので必要に応じてセレ
クトします。
ちなみに、私はintelのi3シリーズ、それもTがついたCPUを好んで使っています。ゲーマーでもありませんので、
特に高いスペックは必要ないからです。それとi3 ****-TというシリーズはTDP(CPUの発熱度合い指数)
が35WなのでCPUクーラーはさほど性能の高いものは必要ないので、とても静かです。ブォーンと言う騒音、気にし
出すと結構気になります。
また、intelのBox製品を購入するとintel純正のCPUファンが着いていますので、新たにCPUファンを購入する必要がありませ
ん。
4 電源
パソコンのエネルギー供給部です。総合供給電力300W程度のものからありますが、最近のマザーボードは結構要求して
きますので、400W級以上、できれば500W位でそろえたいですね。規格はATX規格です。
5 メモリ
内蔵メモリです。マザーボードの発売時期により、DDR DDR2 DDR3 DDR4といった規格がありますが、現
在発売されているマザーボードはDDR4のものです。
たまに一昔前のDDR3対応のマザーボードも見かけます。
メーカーは、以前相性問題から重要視されました。マザーボードメーカーもそのため対応メモリの一覧表を公表しています
ので、それに適合していれば、まず大丈夫です。
ノンブランドのバルク(パッケージ品でない、そのものだけの販売品)も使ってみましたが、最近は永久保証付きもあり、
結構相性問題は少なさそうです。ただ、初期不良などありますので、気をつけたいですね。メモリがNGだと起動すらでき
ません。
6 ディスプレイ
パソコンの表示です。液晶のディスプレイが主流です。接続するプラグにより、D-sub15ピン、HDMI、DVIとかがあります。マ
ザーボードの接続プラグと整合性を合わせる必要があります。変換コードも発売されていますので必要に応じてセレクトし
てください。
最近の液晶テレビはこれらの端子を持っているものが多く、画質を度外視すれば液晶テレビもありかなと思います。
7 マウス・キーボード
最近は、USB規格のものが主流です。特に気をつけなくても大丈夫でしょう。メカニカルキーでなければだめだと言うことで
なければ価格も安くなりました。
以上のものを接続してスイッチをオンすればパソコンが起動します。が、これは単に起動するだけで何もできません。何かす
るためには、次のものが必要になってきます。
【機能を拡張するためのパーツ】
1 OS(オペレーションシステム)
パソコンは2進法、つまり0と1で動いていますが、それで動くようにしているのがBiosです。さらにそのBiosとワープロソフ
トや表計算ソフトなどを動かす仲介役がOSです。
現在はマイクロソフト社のWindows10が最新のOSです。もちろん、LinuxといったOSでもいいのですが知識が必要と要ったハード
ルがあり、PCといえば一般的にはWindowsPCを指します。
Windowsにも、32ビット版、64ビット版、HomeやProといったバージョンがありますが使用目的で選択してください。
32ビット版を選択した場合、OSの使用でメモリは4Gバイトしか認識しません。仮に8Gバイトを積み込んでも、
使用するメモリは4Gまでです。では、64ビット版がいいのかというと、単純ではありません。32ビットでしか
動かないソフトもあるからです。あくまでも、使用するソフトで選択すべきです。
OSといば、マイクロソフトのパッケージ品もありますが、DSPもおすすめです。DSPとは、OSと特定のデバイス(ハードディスク
やマザーボードといったパソコンの構成品)と組み合わせて購入するパターンです。DVDなどのメディアだけといった簡易包装で
すが、その分安くなっています。
2 ストレージデバイス
ハードディスクやSSDといったデータを保存するためのデバイスです。
大きさにより、3.5インチ、2.5インチのものなどあります。ノート用ハードディスクやSSDは2.5インチですが、最近は接続の規
格がSATAが主流になって来ていますので接続は可能です。かつてはハードディスクと言えば3.5インチでしたが、現在ではスペー
スファクターからも2.5インチを使うこともありようです。小は大を兼ねる!?でしょうか。
OSをインストールするデバイスとデータを保存するデバイスを別にすると、仮にOSが何らかの理由で立ち上がらないという事態
でもデータは無事ですので、別にすることをおすすめします。
OSのインストールにはさほど大きな領域を必要としませんが、使い込んで行くと領域が必要になってきます。100Gバイトくらい
あれば問題ないと思います。
私は、最近OSのデバイスとしてSSDを使っています。保証年数が5年とか7年とか言われていますが、要は稼働時間
の問題で、さほど頻繁に稼働するものではなくば、問題ないと思います。必要ならば、OSのクローンを造っておけ
ば入れ替えるだけで復帰できます。それより、読み書きが早い分、OSの起動時間が劇的に速くなり重宝します。
3 光学ストレージ
DVDとかブルーレイのディスクを読み(書き)するためのデバイスです。
データの交換用などにフロッピーディスクが観られなくなった現在、USBディスクなどもありですが、安くなったCD-Rなどもあり
だと思います。何よりもアプリケーションソフトやデバイスを動かすためのドライバーがダウンロード形式で販売・供給される
ことが多くなったとはいえ、DVDやCDで供給されていることもありますので、やはり必要なアイテムだと思います。
4 アプリケーションソフト
使用目的に合わせて、ワードや表計算のアプリケーションソフトが必要になります。インターネットを見るブラウザやメールソ
フトはOSに含まれています。
ブラウザにしてもメールソフトにしてもOSに含まれているだけにハッキングやウィルスといった問題と背中合わせ
です。私は、メールソフトだけはOSのものではなくシェアウエアのソフトを使っています。
以上で、パソコンとしての機能が発揮できます。
【さらに機能を拡張する】
さらに、
デジカメのデータを取り込むためにカードリーダーを内蔵させたい、
テレビを取り込むためにTVキャプチャーカードをつけたい、
USB端子をもっと増やしたい、
無線LANと使いたい ・・・
と、いった機能を増やすためにユニットやボードを増設することが可能です。
その場合、気をつけなくてはいけないことは接続の規格です。USB接続なのか、あるいはマザーボードのPCI、 PCIe 3.0 x16、PCIe
2.0
なのかといった規格が合っていなければ取り付けできませんので確認が必要です。
いずれにしても、どんな機能を持たせるのかによって必要なパーツをそろえることになります。