QWT-FE103En
 有効振動面積×1.6バージョンの制作      


設置場所の制約からQWT-FE103Eの有効振動面積等倍のQWT-FE103を制作して工房のメインSPとして設置してある。

音出ししてみて、それなりの音が出ている。他のシステムと聞き比べをしなければ問題ないのかもしれない。

しかし、いかんせん有効振動面積の等倍の悲しさ、音に厚みが無いのである。 ならば! と、いうことでFE-103.Enを使って
QWTシステムに再度チャレンジすることにした。

QWT−103Eの経験があるので、細かなことは省略するが、基本的なこだわりは踏襲して制作。

       
       有効振動面積の1.6倍で設計、等倍に比べると大きさの制約も無いので少し大型になった。デッドスペースも
       大きくとれたので、安定性はよくなっている。
       ※図面は、たぶん大丈夫だと思いますが、あくまで参考にしてください。

2013年の冬には組み立て終えて、春先には塗装を開始し、初夏には自室のSPシステムとして聴いている。が、この間の記録が
ない。当たり前的な感覚で、記録してなかったのかもしれない。
     
      自室のQWT-FE103EnとDCU-121WダブルバスレフのSPシステム

出てきた音は、1.6倍という意味合いが十分感じられる音だった。やはり、等倍からすれば音の厚みが全然違う。ユニットがFE103Eに
対して最近のFE-103Enということもあり、高域がきらきらしているが中低域もそれなりにしっかり出ている。ただ、10cmのユニットの泣
き所でしょう、なにぶんにも能率が低い。16cmのバックロードホーンD-37と比較すると、この差は歴然だ。音はそれぞれの個性がある
とは思うが、十分対抗できる音になっているとは思う。セレクターで切り替えながら聴いてみるが、QWT-FE103Enのすっきりした音の広
がりはとても魅力的だと思う。

10月の19th真空管オーディオフェアのサン・オーディオさんのブースを訪れた際、偶然にも御本家の小澤さんとお話しすること
ができました。その際、QWTの魅力を紹介していただいたことの感謝をお伝えすることができました。また、等倍と1.6倍のお話
もすることができ、「そうですね、1.3倍くらいはほしいですね。」と教えていただきました。

QWTの音を聴いてしまうと、バックロードホーンD-37のしっかり出ている中低域がなにかしらんこもっているように感じてしまう。これまで
バスレフや密閉、はたまたダブルバスレフといろいろなSPシステムを制作してみた。もし、またこれからSPシステムをつくるとしたら、迷
わずQWTシステムだと思う。すかっとした音の出方が気に入ったのはもちろんだが、何より、工作がバックロードホーンに比べても格段
に手間をかけずに制作できることは大きな特色だと思う。