いいだ人形劇フェスタ2006

その1 人形劇の様子 7月29日(プレフェスタ)
・8月2日・3日(広域公演)

今年はプロ・アマ295劇団と、アメリカや韓国など海外10劇団が飯田市にやってきました。そして公民館や幼稚園など135会場で、さまざまな趣向を凝らした約400公演が上演されました。
それを考えると、私達の楽しんだのもであったのもごくごく一部。でも、100%満喫したakiyo家でした。

我が家、誰も病気せず、ほかの理由であきらめることもなく・・・無事にフェスタまでたどり着けたのがまずは一番喜ばしいことでした。今年ほど、「フェスタを楽しめるのは、いろいろな条件に恵まれた上でのことなのだ」と感謝の念を持ったことはありません。
ダメな時には潔くあきらめ、運良く楽しめるのなら、思いっきり楽しもう、と、どちらに転んでもいいように考えていた7月でしたが、
最終日の8月6日を胸いっぱいで迎えました。終わったばかりだけれど、もう来年が待ち遠しい・・・。
フェスタ中の日々や出会いについては日記に。こちらは感想を。

 7月29日 10時〜 南信濃学習交流センター(プレフェスタ)

フェスタに先駆けたプレフェスタ。市内2会場のほか、飯田市に合併した南信濃でも初の公演がありました。
ほかの2会場は人が集まりやすい場所ですが、南信濃和田へ行くには、市の中心から1時間の山越え・・・。
わざわざ行くには遠く、慣れていないとすれ違いなども危ういような道中です。
しかし、一方のむすび座「どうぞのいす」「だんごどっこいしょ」は3月に観たし、もう一方のどむならん「かいぞくオネション」は昨年のフェスタで観たし・・・。
では南信濃では何かと言うと、まだ観たことのない、京芸ばるさんの「わくわくシアター」です。これは南信濃へ行かなくては!

 人形劇団京芸
 「わくわくシアター」きつねバージョン   
(ワッペンのみ)

人形劇『いたずら うさちゃん』・・・子ども達大喜びでした。お買い物で「これも買うか!」とかごに入れたり、ケーキ作りを手伝いたかったりするうさちゃんの様子は、うちの子ども達、特にこうようにそっくり!
うさちゃんをなだめたりすかしたり、というばるさんは、もろ、お父さんでした。そうそう、子どものやる気をうまく扱って育てるお父さんでなくては。
紙芝居『空をとぶワンくん』・・・こちらも紙芝居好きなこうようが目を輝かせていました。もちろんほかの子達もですが。人形の後の紙芝居って、平面でも立体を見ている気になるのが不思議。で、いい具合に観る方の力を抜いてくれました。
うさちゃんとか、ワンくん、という何のひねりのないネーミングも、なんか、いいなぁ。

そして、気合を入れなおして始まった3つ目、人形劇『きつねのまんま』・・・心から楽しみにしていたこれ、期待以上の作品でした。
音楽はピアノ。シンセで音を重ねたものなどはいまいち好きではなかったり、キーボードくらいの音なら、その場で誰か弾いて下さいよ、とか思ったりしてしまうのですが。ピアノは録音でも、その演奏者の姿を思い浮かべられ、ピアノの作り出す世界に浸れるのです。ピアノってすごーい。冒頭、ピアノの音が聴こえて来ただけで、心はきつねのいる京都?の山奥(でも、ひろーい草むらのような感じ)へ・・・。

最初のこけしタイプの人形は、説明的なくだりにあっていていい味出しているし、話し合う村の衆の人形達がすごくいい!しかしこの辺から近くの子どものせいで集中できず、参りました。
きつねの親子は圧巻。子どもに食べ物をやれない母きつねのせつなさと、食べ物を得たうれしさとが、きつねの時も、化けた時も、セリフと少ない動きとで、真に迫っていました。人形劇で一人芝居で、ここまでできるんだなぁ。ぜひぜひもう一度観たい作品です。


 8月2日 10時〜 下條村コスモホール(広域公演)

またまた京芸さん♪今日は「漫才の星になるんや」で大好きになった、七色の声のゆかりさんと、お好み焼き屋の迫力のおばはんだったさちこさんのお二人です。

 人形劇団京芸
 「
どろんこ劇場」  
(無料)

『メロディベルものがたり』・・・これだけでもう満たされてしまいました。
手袋人形はただでさえ好きなのですが、2人で4人の子ども達それぞれをあのテンポで演じ分けるの、すごい。片方が、片方に睨みきかしてる時、演じ手は・・・えっと・・・。
ゆかりさんの、かえるのうたの前奏(は、ベルでなく声ですが)、耳について離れない〜!
(みづきは、しばらく真似して歌っていましたが、今「やってよ」とお願いしたら、「よくわかんなくなっちゃった」と言いつつも、「ティップリッパティップリッパ」だそうです・・・そうだったっけ?)

『いたいのいたいのとんでけ』・・・とんでいった「いたいの」は、どこへ行ったのだろう・・・?と、子どもは誰でも思うもの。そんな気持ちが温まる題材を、これまた温かな生の楽器の音が引き立てて・・・人形の動きも、さちこさんの一人人形劇も楽しくて。すでに満腹。そしてつい、人形からお母さん役?ゆかりさんの優しげな顔に目が移りがちなのでした。

『まめだまめだみつまめだ』・・・これ、山下明生さんの原作なんですね。読んだことありませんでした。
道中も、早口言葉も、山の食べ物も、みーんなよかったのに、その前2つで満腹になってしまっていた私は飽和状態!?で、この辺に来て、園児達のざわざわに気をとられてしまい・・・。抱っこしていたてんしょうも「おしっこ〜」。で、一度外へ。
という、集中力散漫で残念でした。この作品を単独で観たら、すっごくよかったはず。
音的にも、前2つが生音なので、これだけスピーカー経由なのもちょっと疲れてしまったところがあり。やっぱり、単独で、しょっぱなから観たいです!!(すごい、ワガママ)


 8月3日 10時〜 阿南町富草保育園(広域公演)

事前に演目を知らなかったのですが、フェスタ中にもこの演目を上演される予定なので、これだろう、と思っては、いました。実は以前に見たことがある作品なのです。でも、その時はまだ、こうようとてんしょうがいませんでした。そう、当時は2児の母だったんです・・・懐かしい・・・。
上2人もおぼえていないだろうから、また新鮮な気持ちで楽しめるだろうし、私だって記憶は定かではないし、こうようとてんしょう、とらすけに大喜びすること間違いなし!と張り切って出かけました。

 人形劇団ちんどん
 「イヌとイス」「トラックとらすけ」
  
(無料)

保育園での公演、写真は禁止、と言われなかったので、上演中に撮らせてもらいました。
     
ここまでは、普通におもしろいのですが・・・ ここ以降。おなか、いたい。おもしろすぎ。
数組のイヌとイスの絡みで構成されている、言葉のない人形劇。確かに、かたかなでの「イヌ」と「イス」も似ているし、4本足での立ち姿も似ている・・・絡み合うのも納得(?)。動きもダンスも本当におかしくて・・・。
近くの施設からお年寄りが大勢来ていたのですが、そのお年寄りから小さい子どもまでが皆同じように笑っていました。
 
「こう来るか?」と期待して、そう来た時のおかしさは、たまりません。それが、一呼吸あるので、その間も楽しめるのでした。それが、関西とはまた違った、ちんどんさんのおもしろさです。

とらすけの役のこの方、声がいいんです。
若い女性は甲高くなりがちですが、とってもりりしい。泣き声もすごい!
それにしても、薄着でも暑かったのにこの衣装・・・頭が下がります。
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