風土・農業の特徴と代表的な郷土食
お葉漬け(稲核菜) |
お葉漬け
夏にキュウリやナスの漬物を食事に添えるのは全国的に行なわれていますが、長野の特色としては、晩秋に多量の越冬用・保存用の漬物を仕込むことがあげられます。
冬の長野の気候は厳しく、田畑にも野辺にも青ものは一つもなくなります。この寒い期間、お葉漬けは青菜の良い供給源となります。お葉漬けにする菜は、野沢菜(北信・東信地方)、稲核菜(かぶ菜の一種:中信地方)、源助かぶ菜(伊那地方)、木曽菜(木曽地方)などがあります。
お葉漬けは冬の日々の食事のお菜になるばかりではなく、冬の間のお茶うけとしても喜ばれます。漬けてある桶の上に張っている氷を砕いて取り出して切り、時間をおかずにすぐ食べると、お葉漬けの最高の味がします。
おやき・やきもち類
地域によってその呼称、材料などは様々です。主食のみではなく間食としても食べられます。
西山から善光寺平では、小麦粉を練った皮で野菜や小豆のあんを包んでほうろくにのせ、いろりで焼いたものや蒸したものをおやきといいます。同じおやきという呼び名でも、諏訪盆地のおやきは、くず米の粉を練って黒砂糖や野菜あんなどを少し入れてまとめ、ゆでてからいろりで焼きます。
ソバ
寒さや豪雪で麦作のできない山村では、ソバは大切な糧です。そばがきのような簡単なものから、やきもち類、だんご汁、うきふ、ほうとう、そばきり(おそば)など様々な食べ方があります。
凍み豆腐・凍み大根
冬、長野の気温は低くなり、12月下旬から3月上旬にかけては、零下10℃以下になる日も少なくありません。この寒さを利用して凍み豆腐などが作られます。また、諏訪地方ではこの寒さを利用して、江戸時代から寒天が作られています。このような凍結乾燥する保存方法は、自然によるフリーズドライとも言えるでしょう。
凍み豆腐は、他府県では高野豆腐とも呼ばれています。小切れに切った豆腐を外へ出して凍らせ、5つ程度ずつ藁で編み、棒にとおして干し、自然乾燥させます。日中は解け夜に凍り、だんだん乾いて15日くらいで干しあがります。
干して凍らせた豆腐、大根、もちは、生のものより味がしみるので、煮物などに使います。
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凍み豆腐 |
凍み大根 |
年取り魚
海に接していない長野県では、海産物を行事に伴う晴れ食用の貴重なものとして、扱う習慣が残っています。一年の暮れの「年取り」にブリやサケといった魚を「年取り魚」として食べるしきたりがあります。
その他
田植えが終わった水田にコイを放ち、水を落とすまで飼う「田鯉」が佐久平、安曇平、伊那谷で盛んです。
天竜川のざざむしをはじめとした昆虫食も有名です。ハチの子やイナゴなども食されています。
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ざざ虫のつくだ煮 |
こいこく |
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